温泉旅館のセックス奴隷(後篇)


(雑誌「女神の愛第4号」掲載作品として2012年11月脱稿) 阿部譲二作



屈辱の挨拶


「皆さん、亡くなられた若女将の後を継ぐ、社長の新しい奥様の御挨拶が終わったところで、続いて吸い取りジイの後任を紹介します。……パンツ一枚で四つん這いになっているこの男です。」
 和美の良く通る声が、旧館地下の従業員食堂に響いた。
その足元には、上半身裸のまま首輪を嵌められ、引き紐を和美に握られた宏志がうなだれている。
 一昨日、江利子と宏志が社長の哲也と仲居頭の和美に伴われて、この旅館に到着して以来、未だ二日しか経っていない。
丁度、週末で泊り客が立て込んでいたこともあって、やっと、今朝になって従業員を集めての紹介が実現したのだった。
「お客様には“吸い取りボーイ”と呼んで頂きますが、皆さんはこの奥様が命名された呼び名を使って下さい。……それは、“クソ”……そう、クソです」
 女たちの間に、ドッと笑い声が広がった。
「そこで、このクソから皆さんへ挨拶ですが、恥ずかしくて自分の口から言えないそうなので書いたものでここに用意してあります。……私が代読しますので聞いて下さい。」
「“皆さん、お早うございます。私の名前のクソというのは、私のこれからのここでの仕事がお客様へのオーラル奉仕や、おしもからの吸い取り奉仕をすることから来ています。つまり、私はお客様や皆さんからは、クソと同等に扱われるからです。吸い出し奉仕のトレーニングは奥さまや和美さまにお願いしていますが、オーラル奉仕については、皆さんに稽古台になって頂きたく、宜しくお願いします。”」
「公式の挨拶はこれだけですが、非公式にクソから皆さんへのお願いがもう一つあります。……それは、皆さんとのスキンシップを深め、身分の差を認識するために、今日ここで、皆さんの身体の一部の臭いを嗅がせて頂きたいというものです。」
「身体の一部って、オーラル奉仕をする個所ですか?」
 前列の若い仲居が、ニヤニヤ笑いながら質問する。
「それは今日の午後から始まるトレーニングの時に、たっぷり嗅がせてやって下さい。……ここでは、あくまでクソとしてのお願いですから、皆さんのクソが出る所の意味です。」
「いやーだ!……お尻の穴?……いやらしい!」
「臭いわよぉー。……こいつ、我慢できるかしら?……フフフ」
「キモーい。……こいつも、ジイと同じ変態なのね……」
 仲居たちは、嘲笑まじりに口々につぶやく。
「それで、そこの臭いがしっかり嗅げるように、倉庫に入れてあった“腑抜け椅子”を出してきました。……これは先代の若女将がジイを調教するのによく使っていたので、見かけた人も多いと思います。」
 和美は、食堂の隅から、身体障害者用の便座の付いた椅子を皆の前に引き出した。
便座の下には便器の代りにゴムのネットが取り付けられていて、そこに上向きに首を差し入れると便座の中央に顔が出るようになっている。
SMクラブなどでたまに見掛ける、いわゆる顔面騎乗椅子だった。
「これを使って、若女将は、ジイを洗脳して“腑抜け”にしたのです。……今度は皆さんがこの椅子で、後任者のクソをたっぷりトレーニングしてやって下さい。……じゃあ、いいですか?……一人3分としますが、順番待ちの間にそれぞれ朝食を取って貰って結構です。」
 前の方に詰めかけた若手の仲居たちが、列を作ってその先頭に並ぶ。
その眼の前で、仰向けにのけぞった姿勢で、便座の下に顔を差し入れる宏志。
その顔は、悔しさと屈辱で紅潮していた。
こんな形の“挨拶”を宏志が自ら願い出た覚えもなく、すべては江利子と和美による筋書きである。
まず、和美が宏志の手首を椅子の足に固定する。
先ほどからニヤニヤ笑いながら横で見つめていた江利子が、まず見本を示すと言い出し、いきなり便座に腰を下ろした。
肉付きの良い江利子の尻割れが、宏志の顔を覆う。
横から和美が宏志の頭を支えるネットをいじって、彼の鼻孔がパンティ越しに江利子の菊座に当るように調節した。
覚えのある糞臭が、ムーッと鼻の奥を刺激する。
「みんなの臭いを良く嗅いで、自分の身分を思い知るのよ。……後で報告にいらっしゃい。」
 声と共に江利子が尻を上げると、眼の前がパッと明るくなった。
しかし、それも束の間、直ぐに先頭の仲居の尻が上から降りて来る。
生理が近いとみえ、生臭い性臭が糞臭に混じっていた。
便座に座ると、ぽってりした女の尻肉がぐっと左右に開き、尻割れの中心がパンティ越しに彼の鼻孔にしっかりと当てがわれた。
息苦しさで精一杯鼻から息を吸い込むと、饐えた強い異臭がまともに鼻孔を直撃する。
思わず“ムムーッ”と、くぐもった悲鳴が洩れた。
「ちょっと、クソが呻いてるわよ。……貴女、トイレの後をよく拭かなかったんじゃないの?」
 と、次の順を待っている女の声。
便座に座った女が、おかしそうに答えた。
「フフフッ、実は、たまたまウォッシュレットが故障してたのよ。……クソにはお気の毒だったけどね。……アラ、もう3分経ったの。……じゃあ、交代ね。」
 十分に息をする暇を与えず、次の女の尻割れがピシャリと音を立てて、勢いよく宏志の顔面に打ちつけられる。
「ごめんなさいね。……私、今日はノーパンなの。……だから、お前のお鼻を直接穴の中にめり込ませてみてぇ。……そう、いかがぁ?……直に嗅ぐ生の臭いは?」
 その時、順番待ちの女たちがざわめいた。
「ちょっと見て!……こいつ、みんなのお尻の臭いを嗅ぎながら、股の間を膨らませてるわよ。」
「きっと尻フェチよ。……次のオーラル奉仕トレーニングの時に、私たちのお尻の穴の方もたっぷり舐めさせてやろうよ。」
「賛せーい。……私、バックも感じるんだ。……ちょうど良かったわ。」
 各自3分ほどなので、その屈辱的な“挨拶”は3人目、4人目、そして5人目とめまぐるしく進行する。
顔に当る女の尻割れの感触や臭気も様々だったが、時折耳に入る女たちのお喋りには嘲りと蔑みの調子が露わで、宏志の屈辱感を増幅した。
こうして初対面の女たちに蔑まれ、面白半分に卑しめられ、嬲り者にされる辛さに宏志の自尊心は萎え、徐々にではあるが、与えられる屈辱を甘んじて受け入れる無気力な腑抜けに、確実に調教されて行くのだった。
 昼近くになってようやく仲居たちへの“挨拶”を終えた宏志は、プライベート区画のリビングルームでくつろぐ江利子と和美の前に平伏していた。
命じられていた報告をさせられていたのである。
「二時間以上の間、皆にあんな風変わりな“挨拶”をさせられるなんて、きっと辛かったでしょう。ご苦労さまと言いたいところだけど、お前、いったい何人の女たちに臭いを嗅がされたの?……詳しく報告してちょうだい」
 江利子の蔑みたっぷりではあるが、ねぎらいにかこつけた好奇心露わな言葉に、これまでこらえていた悔しさが宏志の心にドッと込み上げて来た。
「お、奥様。……私があんな形の挨拶を望んでいると思われて、みんなにウンと軽蔑され、と、とても悔しい思いをしました。……」
「オー、そうかそうか……馬鹿にされてね、……ウフッ、少しは腑抜けになった?」
 そこに、和美が口を添える。
「“腑抜け”になるとね、自分の意志を持たなくなるのよ。……人間はね、卑しめられるとそこまで洗脳されるの。……少し時間は掛るけれどね。」
「和美さんの言う通りよ。……ところで、私、楽しみにしてたことがあるの。……お前、あれだけ多くの女たちのお尻を顔で受けたんだから、きっと何人かにはおならまで嗅がされて、泣きっ面になったでしょう?」
「全部で40人くらいに尻を嗅がされ、そのうち2人がノーパンでした。……でも、おならは誰からも嗅がされていません。……」
 宏志の答えには、“そんな失礼な”との思いの憤然とした調子がこもっていた。
「私が、一人3分と決めたので、……もっと時間が無いと、なかなかおならまでは……」
 和美がおかしそうに補足する。
「アラ、そうなの。私なんか、大の方が出る前に必ず何発か出るわよ。……でも朝食の時間帯だったから、そうはうまく出なかったかもね。……でも、お前にはおならがふさわしいの。きっと、自分がクソ並みだと心から自覚出来るわよ。……いずれ、私がたっぷり仕込んで上げる。」

貞操帯

「奥様、それより今日の夕方から、仲居たちによるオーラル奉仕のトレーニングを開始しますが、こいつの服装はどうしましょう?……竿がむき出しだと女たちにレイプされるかもしれませんし、おもちゃにされて、あちこち汚してしまうと困りますわ。……ジイの時に使っていた、この貞操帯を嵌めておきましょうか?」
「貞操帯ですって?……ちょっと見せて。……アラ、思ったより可愛いのね。……それに、小さな鍵まで付いてるぅ。」
「金属製の本格的なものとちがって、これは、革で作ったサック型で、勃起すると根元が締まって射精が出来ないようになっているんです。……奥様の手で嵌めてやって下さい。……ホレ、クソ。そこで仰向けになって。」
 江利子の手が宏志の股間に延び、一物を掴む。
和美から手渡された革サックをすっぽりと被せ、根元の球を包み込むと、カチッと音を立てて鍵を掛けた。
「ホラ、これで、お前は私に射精管理される身になったのね。……これからはね、私の機嫌を損ねたらオナニーも出来ないのよ。……アラ、サックの根元に環が付いてるぅ。……それじゃあ、こっちにも曳き紐を付けてっと……フフフ、ここの紐を女に曳かれて這いまわるなんてぇ……男としてホントに情けないわよねぇ。」
 江利子は笑いながら立ち上がって、ツンツンと紐を曳きつつ部屋の中を歩きまわる。
目も眩むような屈辱に苛まれながら、四つん這いで江利子の後を追う宏志の目からは、悔し涙が流れていた。
 その日の昼下がり、といっても早番の仲居たちが仕事を終える午後3時頃のことである。
貞操帯を付けられた宏志は、全裸のまま和美に曳かれて地下の従業員用大浴場に連れていかれた。
元は客用だったのだが、新館に展望風呂が出来てからは、従業員用に使われている。
広い女風呂の脱衣場の片隅に、3畳ほどのマットレスが敷かれていた。
目隠し用のつい立てで囲むと、ちょっとしたプライベートなスペースにもなる。
和美は、そこの壁の金具に曳き紐の端を結び付けた。
直ぐ横に黒板があり、今日の日付の下に、時間と当番の仲居たちの名前が書き込まれていた。
「ここでお前は彼女たちに、オーラル奉仕のトレーニングを受けるんだよ。……ちょっとでも反抗したら、そこの壁に掛けてある鞭で叩かれるからね。……どんな無理を言われても従順に従うこと。……いいわね。」
「あ、それから、言うのを忘れてたけど、黒板にあるように、時間は6時までの3時間。一人30分見当だから6人はこなせるわね。……後、夕食後、7時から10時までの時間帯は遅番の仲居たちの番だからね。……その後は、分かってるだろうけど、私が自分の寝室でたっぷり仕込んでやるよ。……勿論、それ以外にも週に一回は社長と奥様の夜の慰み者に使って頂くのを忘れない様にね。」
 予想以上にハードなスケジュールに、宏志は茫然とした。
毎朝、和美が目覚めた時に寝室で行われる糞尿吸い出しの調教を入れると、一日の大半が辛いトレーニングに費やされることになる。
「あのー、……それで、お客様へのご奉仕は?」
「社長とも相談したんだけど、万が一にもクレームが出ないように、二週間ほどみっちり調教してからになったんだよ。……勿論、お客の予約の方は今から出来るだけ取っておくようにするんだけどね。」
「あ、それからお前の食事だけど、胃を空にしておかないと吸い出しトレーニングに差し障るから、毎日夕食だけ。6時から7時までの間に、従業員食堂で皆に残飯を貰って食べること。……当然、四つん這いで犬食いすること。……いいわね。」
「しょ、食事の時だけでも椅子に座らせて下さい。……お、お願いします。」
「お前、勘違いしちゃ駄目よ。……首輪を嵌めている限りお前は犬。人間並みに椅子に座りたいのだったら、奥様にお願いしてまずその首輪を外して頂くことね。」
 和美は冷たく拒絶する。
そこへ、脱衣場の引き戸を開けて、中年の仲居が現れた。
年格好は和美と余り変わらないが、肉付きの良い如何にも脂ぎった女である。
「貴女がトップバッターなのね。……じゃあ任せるから、トレーニングをよろしく。……終わったら後の人に引き継いでね。」
 和美が去ると、その仲居は、脱衣場に備え付けの籐椅子を引き寄せて腰掛けた。
首輪の紐が曳かれ、女の前の床に引き据えられる。
女は宏志の肩に両足を掛け、着物の前裾を拡げた。
黒い翳で隈取られた股間を顔の前に突き付けられ、思わずたじろぐ宏志。
「終わってからお風呂を浴びるつもりだから、臭いだろうけど我慢おし。……ここの汚れを吸い取る練習にもなるからね。」
 女の手が宏志の髪を掴み、彼の顔を股間にグイと引き寄せた。
ムーッとする異臭が鼻を衝く。
情けない思いがぐっと込み上げてきた。
女はそのままリクライニングの背を倒す。
「舌を一杯に伸ばして……襞の間の滓を掬って唇で吸い取るのよ。……そうそう、綺麗になったら、舌の先を尖らせて膣の中に入れてご覧。……そう、舌を出し入れしながら、鼻の頭でクリを擦るの。……ム、ムーッ、いいわょー」
 女の陰唇に分秘液が溢れ、宏志の顔面を濡らした。
呼吸を確保するために、時々ズズーッと音を立てて液を吸い取る。
女の両足の踵が宏志の後頭部に掛けられ、大きく開いた股間に男の顔を押しつけながら腰がうねった。
女の性欲の道具として、こうして舌と唇を一方的に使われる悔しさ、無念さはひとしおだった。
 30分はアッという間に過ぎ、次に交代した仲居はぐっと若い女である。
「今朝の私の臭い、覚えている?……ホラ、2番目にノーパンで跨ってやっただろう。」
 順番待ちの女に股間の膨らみを見付けられ、尻フェチと騒がれたのを思い出す。
 言われるままに傍の流しで顔を清めると、いきなりマットレスの上に引き倒され、女の股間に顔を敷かれた。
宏志の顔に騎乗した女は、そのまま尻を大きくグラインドさせる。
肉襞が、グチュッグチュッと音を立てて唇を擦った。
舌の挿入よりもクリへの刺激が好みと見え、男の顔面を洗濯板のように使って、直ぐに頂点に達した。
「まだ時間があるから、バックの方もお願い。……お前の好きなお尻の穴を舐めるんだよ。舌の先を穴に入れて動かすの。……そうそう、良い感じだわ。」
 女は再度のアクメに達し、男の顔の上で背をのけぞらせた。
 こうして、トレーニングに名を借りた仲居たちによる凌辱が延々と続く。
結局、6人目が終わった頃には夕食の時間が始まっていた。
 
屈辱の夕食

流石に空腹に耐えかねて、一人で直ぐ傍の従業員食堂に向かった。
空調が完備していて、全裸のままでもどうということは無い。
ただ、食堂に入ろうとしていた女たちに見とがめられた。
首からの曳き紐を引きずり、四つん這いで廊下を進む無様な姿が異様だったのだ。
「アレなーに?……いやだ、クソじゃないの。」
「そうかぁ、首輪を外してもらえないので、犬の姿で食事に来たんだ。……コレ、お前、ここは人間様が食事する所だよ。」
「食堂の床の上で、皆さまの残飯を頂くように言われています。」
「そっか、犬は四つん這いで残飯を食べるんだ。……みじめぇ!……お前、みんなの笑いものになってもいいんだね。」
「……それより、お、お腹が空いて……」
 やっと食堂の中に入れて貰ったものの、食べ残しは使用済みの食器と共に調理場との仕切りカウンターの上に積まれるので、四つん這いのままでは届かない。
途方に暮れていると、そこへ和美が姿を見せた。
プラスチックの洗い桶を手にしている。
「脱衣場に行ったら姿が無いから、ここへ来てると思ったよ。……どうだい?ちゃんと皆からオーラル奉仕を仕込んで貰ったかい?」
「は、はい。ろ、六人の方たちから……で、でも、皆さんお風呂に入る前で……に、臭いが、……そ、それに酸っぱい滓が一杯で、……ど、どうか、これからはお風呂の後でトレーニングを、……どうか、お願いします。」
 見慣れた和美の姿が、宏志には地獄に仏の様に写ったのである。
母親にすがる様にその裾に顔を寄せて、積る思いを懸命に訴える姿は、哀れさを通り越して滑稽ですらあった。
「臭い?……酸っぱい滓?……それもトレーニングの内じゃないの。……お前、まさかお客様に対しても、ご奉仕の前にお風呂に入れとでも言うつもりじゃないでしょうね?」
 和美の口調に、厳しさがこもる。
「アノー、私、さっきトレーニングを担当した一人ですけど、生理の後だから汚れてるよってちゃんと言って納得させています。……無理強いされたようにチクるなんて、最低!」
 傍に座っていた女が、食事の手を休めて口を挟む。
「それに、噂では、こいつ、うちの社長に自分の妻を寝取られて、セックスの度ごとにお二人のしもの滓やジュースを吸わされてるそうじゃないですか。……私たちのマン滓くらいで文句を言うなんて、思い上がりもいいとこですわ。」
 その時、館内放送で仲居頭を呼び出すアナウンスが聞こえて来た。
「あら、大切なお客様のお出迎えだわ。……クソ、お前はこの洗い桶を食器に使うのよ。ここの皆にお願いして、これに残飯を入れて貰って、床の上で犬食いするの。……分かったわね。」
 そそくさと和美が出て行った後、宏志は、食事中の従業員たちの中に取り残された。
守護神を失った心境で、宏志は心細げに食事中のテーブルを回り、ひとりひとり皆の足元に跪いて両手で洗い桶を差し出す。
「ざ、残飯をお恵み下さい。……お願いします。」
 最初のグループには冷たく無視されたが、次のテーブルで、丁度食事を終えた女たち数人が食べ残しを浚えて桶に捨ててくれた。
ホッとして入り口近くの床に戻り、桶を下ろして顔を残飯に近づけた。
「クソ、ちょっとお待ち。」
 傍の女の手が、彼の面前から桶を取り上げる。
先ほど和美に訴えた時、口を差し挟んだ女だった。
「さっきの態度は何?……私たちが無理強いしたような言い方は許せないわ。……二度とあんな口がきけない様に、罰を与えて上げる。」
 女は、ニヤニヤ笑いながら桶を跨いで腰を下ろす。
続いて、シャーと放尿の音がした。
茫然として見守る宏志の目の前で、女は放尿を終えると、桶を彼の顔の前に押しやる。
泡立った薄黄色の尿に浸された残飯が、そこにあった。
「……そしてこれは、おまけ!」
 女はカーッと喉を鳴らすと、ペッと大量の痰汁を桶の中に吐き込む。
それが、桶の中央あたりに溜りを作った。
その中心に広がるグリーン掛かったねっとりとした塊は、見るからに不潔感を抱かせる。
いわゆる、青痰の塊だった。
「皆が良く見えるように、真ん中の床に来て食べなさい。……そう、そのおまけから味わったらどおお?……フフフ」
 悔しさと屈辱で頭の中が真っ白になった宏志は、ショックで自らの意思を失ったかのように、言われるままに桶の中に顔を突っ込んだ。
そのまま、唇に触れたねっとりとした塊を吸いこむ。
「ちゃんと食べてるか、チェックして上げる。……みんなも見て!」
 宏志の髪を掴んだ女の手が、グイと首を上向かせた。
丁度、男の唇に痰の塊が挟まっているのを確認して、にんまりと笑う。
「食べてる……食べてるぅ。」
「キヤーッ……きもーい!」
 回りにたかった女たちから、嬌声が弾けた。
「口の中で味わってごらん。……そうそう、舌の上で転がすのよ。……ゴクッて飲みこんでみて。……そうそう、喉越しの味はどおお?」
 やけくそで女の痰を飲みこんでみたものの、塩っぽいねっとりした塊が喉に絡んだ。
やっと飲みこんで、胃に収めた。
「アンコール……それ、アンコール!」
 周りから、心無い囃し声。
「いいわよ、クソちゃん、口を大きく開けてぇ……そうそう……」
 女はカーッと大きく喉を鳴らして痰を溜めると、今度は宏志の口中に直接ペーッと痰汁を吐き込んだ。
衆目の中で、女に一方的に辱められ嬲られる悔しさに、ウーッと呻き声が洩れた。
しかしこの数日の屈辱の連鎖に馴らされた宏志には、もう逆らう気力は残っていなかった。
うなだれたまま、再び桶に首を突っ込む。
女たちの嘲笑を耳にしながら、小水にまみれた残飯を犬食いしたのだった。
 
和美の調教

その夜、10時を回った頃、午後のオーラル奉仕トレーニングを何とか終えた宏志は、この日最後の調教を受けるため和美の部屋に居た。
すでにネグリジェに着替えた和美は、ベッドに腰掛けて床にひれ伏している宏志を見下ろしている。
「聞いたわよ。……あれから、お前、仲居たちに散々嬲られたそうね。……でも、反抗しなかったのはこの数日の調教の効果ね。……ア、キ、ラ、メ、そう諦めの境地にお前が達した証拠よ。……でも、未だ悔しがる気持ちは残っているようね。でも、もう少しの辛抱よ。そのうち、屈辱に慣れて何も感じなくなるわ。……そう、今朝、奥様が言っておられた腑抜けの境地になるの。……それから、どうなると思う?……コレ、聞いてるの?」
 和美の足が、平伏している宏志の後頭部を踏みつける。
思わず、ウッと声が出た。
「それからはね。奥様と私で、お前が屈辱を喜ぶように仕込んで上げる。……そう、お前はマゾに仕込まれるのよ。……辱めを受ける度に、ここがムズムズするようになるの。」
 和美は足を伸ばし、足指で宏志の股間を小突いた。
「でも、そうなるには、もっともっと調教を受ける必要があるわ。……今晩はお前の舌を私が楽しめる道具に仕込んで上げる。……仲居たちのオーラル奉仕トレーニングと同じように思うかもしれないけど、私は、お前が私の敏感な個所や好みの舌使いを覚えるように仕込むつもり。……そう、最近の言葉で言うと‘カスタマイズ’するの。」
 と、首輪の紐が曳かれ、和美が横たわったベッドに裾から潜り込むような姿勢を取らされる。
仰向けに寝た女の股間に、顔面をすっぽりと捉えられた。
車中で吸い出し奉仕のトレーニングを受けた時の、ムッとする臭いを思い出す。
しかし、今度は膣への舌奉仕である。
併せて、陰唇やクリトリスへの舌刺激を仕込まれるのだ。
新婚時代、と言っても考えてみればつい数カ月前のことだが、早漏と決めつけられて、新妻の江利子の股間に舌奉仕させられた記憶がよみがえった。
しかし、和美の調教は遥かにきめ細かい。
両耳を掴んだ手と後頭部に当てられた踵で、舌を当てる個所や強さを指示されるのである。
つまり、口で言われる代りに、耳を引かれる度に和美の好みの場所に舌の位置を動かし、踵で頭を股間に押し付けられる毎に、その力加減から、好みの舐める強さを悟るように仕込まれるのだった。
宏志の舌と唇が、和美の思うがままにコントロールされるようになるまで、そう時間は掛らなかった。
女の性具として自由に操られるみじめさは男として耐えがたいものはあったが、和美の巨尻に蹂躙された身としては、素直に従わざるをえない。
30分もしないうちに和美の股間が痙攣し、その太腿が宏志の両頬を締め付けた。
昼間の勤務の疲れがあったせいか、和美は再度のアクメを求めず、思ったより淡白に宏志を舌奉仕から解放した。
しかし、横向けに寝姿を変えた彼女は、改めてその股間に宏志の頭を挟み直す。
「初めてにしては、上出来よ。……後、私が寝付くまでアナルを舐め続けなさい。」
 男の舌先を菊座に咥え込んだまま、和美はスヤスヤと眠りに付く。
さすがに、惨めな気分に苛まれながら、宏志はその眠りを妨げないようゆっくりと舌を動かし続けた。
 翌朝、時計のベルで目覚めた和美は、ベッドの中で大きく伸びをした。
腰の下あたりに、何か当るものがある。
直ぐ、それが宏志の頭であることに気付き、ニンマリした。
彼は、女の尻に顔を当てたまま、ベッドの裾でくの字になり、泥のように眠りこんでいたのである。
「コレ!……朝のトレーニングだよ。さ、吸い付いて!……零さない様に飲むんだよ。」
 和美はベッドの上で仰向けに寝たまま立て膝をし、股を大きく開いた。
邪険に髪を掴まれた宏志は、女の股間に顔を押し付けられて低く呻く。
半ば夢心地ながら、唇を這わせて和美の尿孔を探し当てた。
唇の内側に舌を添えて受け口を作った途端、ジワッと小水が溢れ出す。
零さぬように、慌てて力を込めて汚水を吸った。
和美は男の喉に手を当て、飲み振りを確認した上で、ゆっくりと尿道を弛緩させて行く。
ゴクリゴクリと喉を鳴らし和美の朝尿を飲み込むと、その濃い塩味と独特の苦みが喉を刺した。
何回目かの経験だったが、十分慣れたとは言えず、零して周囲を濡らさない様にと懸命である。
飲み終わって残りの液をチューッと吸い出し、唇と舌で尿孔を清めた。
何時ものことだが、この段階で、初めて激しい屈辱感がドッと込み上げて来る。
「大きい方は、トイレの便器の傍で吸わせてやるから、そっちで待っておいで。……この前みたいに、トイレで吐き出す前に床に零すと困るからね。」
 和美は足で宏志をベッドから蹴落とし、手元の首輪の引き紐の端を投げてよこした。
紐を引きずり、四つん這いでトイレに急ぐ宏志の喉から、立て続けに臭いゲップが出る。
 風呂兼用のトイレの床に仰向けに寝た宏志の顔の上に、後を追うようにして入って来た和美の荒々しい股間が、威圧するように被さった。
黒い陰毛に縁取られた肉厚の菊座が、彼の顔の直ぐ上でジワリと開き、褐色の塊が覗く。
「ア、 アーッ、……和美さまぁ……御勘弁を!」
「馬鹿!……これが初めてじゃないだろう。……どうせ未だ喉を通らないんだから、頬を膨らませて、出来るだけたくさん口の中に溜めてみるんだよ。」
 妻の江利子に強制された初体験の時は、口で受ける度にトイレに吐き出すことを許されたが、和美は、全量を口中に溜める修行を強いたのである。
「さ、早く唇を当てて!……顔の上に落ちちゃうよ。……そう、吸い付くんだよ!」
菊座を包むようにあてがった宏志の唇を割って、糞の塊が押し込まれた。
最早、和美の意志に逆らう気力は無く、彼は自らの口中への和美の脱糞を甘んじて受け入れたのだった。
「分かったかい。口の中の私のクソはお前の身分のあかし。……私にクソと呼ばれる度にその味を思い出しなさい。フフフ」
 勝ち誇った和美の声が、宏志の耳にこだまする。
「これで全部よ。……アラ、お前の口の中にスッポリ入ったじゃないの。そのまま吐き出さないよう出来るだけ長く頑張るのよ。……タイムを測って上げるからね。」
 毎日通じのある和美の便量が控え目だったのか、宏志の口腔が広めだったのか、いずれにせよ全量を余裕で口に受けることが出来たのである。
胃に入って吐き出してしまう恐怖心から、喉をしっかり閉じているものの、唾液に融けた糞汁の舌を刺す苦みと鼻に抜ける臭みは、時間と共に倍加して行く。
零さないように、口を上向けに保った姿勢で仰向けから四つん這いに戻ると、前の便器に座った和美が、ニヤニヤ笑いながら見下ろしていた。
「そうやって味と臭いに慣れるんだよ。……前任のジイの時にも亡くなった若女将にこうして調教されていたわ。……でも、食べられるようになるまで1年位は掛ったようね。……お前の場合は私がしっかり仕込むから、そんなに長くは掛らないよ。……完成したら、社長の奥様……そら、お前の元の奥さん、……江利子さんの専用便器にされるかもしれないよ。フフフ」
 それは、宏志の頭の中では、夢のような遠い未来、そして、まるでひとごとの様に響いたが、口の中の異物の味が、彼を直面している屈辱的な現実に引き戻す。
江利子の便器として毎日使われる悲惨な将来がチラッと脳裏をよぎり、不安が黒雲の様に心に広がって行った。
 
初めての客

こうして、宏志にとって息もつかせぬ様々なトレーニングが、順調に進行して行った。
そして二週間後、いよいよ客を取らされる日が来た。
宏志は、和美に呼ばれて前にかしこまる。
「明日から、いよいよ客を取って貰うよ。今の所、週に二組に制限して様子を見ることにしたから、お前もトレーニングと並行して客にサービスすることになるのよ。……でも、仲居たちの虐めをよく我慢したわね。女っていうのはね、相手が無抵抗だと嵩に掛って虐め抜くし、それも、グループだとお互いに張り合って責めがエスカレートする傾向があるの。……それに、勤務で溜ったストレスを、お前を嬲ることで解消してたのかもね。」
 和美の口調に込められた憐れみの情が胸に沁み、宏志は、つい甘えるような気持になった。
「ア、アノー、和美様。私の食べ物はお客様の余りを頂けるのでしょうか?」
「そうよ。でも、吸い出し奉仕に差し支えが出ない様に、今まで通り一日一食よ。……ア、そうか、お前、仲居たちに意地悪されて、満足に食べてなかったのかしら?」
「それよりも、残飯の上にいつも汚いものを掛けられるので……」
「分かったわ。……いつも小水漬けの痰掛けご飯だったそうね。可哀そう!……でも、汚いものと決め付けるのはどうかしら?……お前はクソなんでしょう。クソと比べると小水や痰汁はきれいな方じゃない?」
 揶揄するような和美の口調には、もはや同情のかけらも無かった。
訴えを無視されたことを覚って、宏志は無念さに駆られてうなだれるばかりである。
 ところで、宏志のサービスを受ける最初の客は、新婚間もないカップルだった。
新郎は30半ばで地元のナイトクラブのオーナー、新婦は20過ぎの若さである。
クラブのショーに宿泊客を呼び込んだり、逆にクラブの常連から旅館を宣伝して貰ったりで、先代の若女将の頃から、仕事上持ちつ持たれつの馴染み客だった。
勿論、宏志の前任者のジイの奉仕も何回か受けている。しかし今回はこれまでの浮気がらみではなく、新妻と一泊の宿泊なので旅館側も気を使ってまるでVIP扱いだった。
 夕方のチェックインを待ちかねたように、宏志は夜のご奉仕の前のご挨拶……と言っても客側から言えば首実験だったが……のため担当の仲居に首紐を曳かれ、四つん這いで客室に向かう。
ブリーフの着用は許されているものの、黒革のサックを嵌めた股間の部分はむき出しで、その根元のリングには細い紐が通され、その端を引くと一物がブラブラ揺れた。
「お邪魔します。……」
 仲居がふすまを開け、中に入る。
四つん這いで従う宏志。
中には、床柱を背に客の男が座っていた。
上着を脱いだだけで、未だ着替えてない。
精悍な風貌で、年より若く見えた。
「アラ、奥様は?」
「今、売店に行った。すぐ帰って来るよ。……ところで、こいつがジイの後任か。すっかり若返ったじゃないか。……名前は何と呼ぶんだ?」
「一応、‘吸い取りボーイ’を呼び名にしたのですが、私たちの間ではクソと呼んでます。……何しろ、とんだ変態で……それも尻フェチなので、クソがぴったりなんです。」
「ホー、……それはそうと、実は、家内はこいつと顔なじみだそうだ。……風呂の用意が出来るまで、少しこいつと話していいかな?」
「どうぞ、どうぞ。……予約してある家族風呂の時間まで、まだ一時間近くありますから、お宜しかったら、それまで奥様とお二人で存分に使ってやって下さい。……じゃあ、私はこれで。」
 仲居が去った後、宏志は男と二人で残される。
「新婚初夜にジイを予約してたんだが、あんなことになってな。……でも、家内は顔見知りのお前を使うのを楽しみにしている。……気に入ったら、これからも時々使ってやるから、しっかりご奉仕するんだぞ。」
 “顔見知り”の言葉に心が騒いだものの、宏志としては見知らぬ相手よりましかもしれないと思い直す。
そこへ、突然ふすまが開いた。
「ただいま!……アラ、これが例の男?……フフフ、犬にされてるのね。……ホラ、こっちを見て。シュ、ニ、ン、さん。……」
 聞き覚えのある声に、ドキッとして首を捩じ向ける。
以前勤務していた証券会社で直属の部下だった、沙織の姿が目に入った。
高卒で入社して以来、秘書代わりに毎日身近で使っていた女である。
眉の濃い個性的な顔立ちもさることながら、そのグラマラスな体形が男たちの注目を集めていた。
その頃、宏志はすでに江利子に熱を上げていたが、魅力的な女性を部下に持つ優越感も捨てがたいものだったのである。
「アッ、……ど、どうも、……ご、ご無沙汰しています。」
「お久しぶり。……今、江利子さんと話して来た所。……主任さん、離婚されて、吸い出し奉仕のトレーニングを受けてるんですって?」
「こいつ、昔から尻フェチのド変態だったらしいぞ。名前もクソと呼ばれているそうだ。」
「エーッ、クソですって。……イヤーッ、あの、いつも威張っていた遠藤主任がねぇ。……そう言えば会社では、よく私のお尻をジーッと見ていたわ。」
「見るだけじゃなくって、臭いが好きらしい。」
「いやだ、キモイわ。……でも、そんな男にはこのワンワンスタイルがお似合いかもね。」
「オイ、クソ。……告白してみろ。“昔から沙織様のお尻に悩殺されていました。どうか臭いを嗅がせて下さい”ってな。」
 宏志の頭を和美の言葉がよぎった。
……“お客の言うことに逆らったらダメよ。お客の心を読んでその意向に沿うようにするのよ”……その言葉にすがるように、全く心にも無い台詞が口をついて出る。
「さ、沙織様、……む、昔から沙織様のお尻が魅力的で……ど、どうか臭いを、臭いを嗅がせて下さい。」
「いやらしい!……こいつ、変態だったんだ。……こうしてやる。」
 沙織は四つん這いの宏志の傍に寄って、頭を足蹴にした。
不意のことで、宏志はゴロッと横に転がる。
無様に仰向けになった男の顔を、沙織の素足が踏みつけた。
「オーオー、股の間にサックまで嵌められて。……ソラ、この紐を引くとどうなるのかしらね。」
 沙織が面白がって、股間のリングの紐をツンツンと引く。
みるみる一物が硬直した。
「いやだ。こいつ、私に虐められて興奮してるぅ。」
 次第に、部屋中に淫靡な雰囲気が醸し出されてきた。
「沙織の尻を見て、こいつも犬並みに盛って来たんだ。……どうだ、俺たちのセックスをこいつに見せ付けてやろうか。」
「いやーだ、貴方まで気分を出しちゃって。……でも、見られるのも結構刺激的だわね。フフフ」
 二人は宏志の身体を跨いで立ったまま、抱き合って激しくお互いの唇を吸う。
そのまま腰をかがめて、仰向けに転がっている宏志の身体の上に座り込んだ。
二人とも次第に息が弾み、むしるようにお互いの衣服を脱がせ合った。
全裸の二人の股間が、宏志の顔の上にむき出しになる。
「こいつの顔の上で一発やってやろうぜ。……こいつが憧れてる、お前の尻の臭いを嗅がせながらな。」
「ウフッ、貴方も相当な変態ね。……いいわ、何ごとも経験よね。」
男の腕に支えられながら沙織が腰を下ろし、宏志の胸に跨った夫に向かい合う。
その素尻が、ペッタリと宏志の顔面を覆った。
沙織は腰を少し浮かせて両手で尻割れを拡げ、宏志の鼻孔に肛門をあてがう。
「主任さん、念願が叶って嬉しい?……せっかく直接嗅がせて上げるんだから、よく臭いを覚えるのよ。」
 ぽってりしたボリューム感のある沙織の尻肉が、顔面を圧した。
と、同時に臭気が鼻の奥を刺す。
つい数カ月前まで職場で部下だった若い女に嬲られ、尻に敷かれる屈辱がジワリと湧き上がった。
「……ソラ、ぼんやりしてないで舌を出して、……私たちのお道具を舐めるのよ!」
 べったり濡れた男の肉棒が女のラビアに沿って、彼の顎の下からその顔面を擦りながら侵入して来た。
それが、宏志の唇の上で女の膣口をまさぐる。
懸命に舌を伸ばして舐めると、それはスルッと女のバギナに挿入された。
一呼吸置いてお互いの結合を確かめ合うと、二人は宏志の顔の上で、抱き合ったまま腰をゆっくりと前後に揺すりだす。
女の菊座に彼の鼻がめり込み、舌と唇には二人の結合部が、ピチャッピチャッと淫靡な音を立てて繰り返し擦りつけられた。
腰の動きが次第に激しさを増し、下に敷かれた頭が前後にグラグラ揺れる。
やがて、女が喉を鳴らしてのけ反ると同時に、宏志の唇の上で二人の結合部がヒクヒクと痙攣した。
膣口から漏れ出した精液が口の中に流れ込み、宏志は呼吸を奪われる恐怖から一気にそれを吸いこんだ。
チューッと派手な音がする。
「ウフッ、いやらしい音を立てて吸ってるわ。……まるで、私たちの汁受けね。中に出た分も全部飲ませてやろおーっと。」
 宏志の顔の上で挿入したまま、未だその股間の感触に酔っている沙織の声がした。
たっぷり時間を掛けて余韻を楽しんだ後、肉棒がゆっくりと引き抜かれる。
ドーッと生臭い精液が、膣口から宏志の口に流れ込んだ。
一瞬ためらったが、吸い出し奉仕の役割を思い出して、喉を鳴らして飲み込んだ。
トレーナー役の江利子と哲也に毎週飲まされているそれと、無意識に味を比較している自分に気付いた。
まずいことには変わりないが、その生臭さと粘っこさには微妙な差があり、そんな味の差に気付くほど貶められている自分が情けなかった。
 存分に吸い取り奉仕をさせた後、二人は浴衣に着替えて風呂を浴びに行く。
入れ代って仲居たちが、夕食の支度に入って来た。
「アラアラ、顔がベトベト!……早速、吸い出し役をやらされたのね。……でもご褒美に、お前、今晩は御馳走にありつけるわよ。……ホラ、お前専用の洗い桶よ。お二人の残り物をたっぷり頂くのね。」
 12畳の広い部屋の床の間と窓を背に、L字型に4人分の宴会膳がしつらえられていった。
怪訝そうな宏志に、仲居の一人がニヤニヤしながら説明する。
「お客様の女性の方からのご注文で、今夜、お二人はこの旅館の社長夫妻と会食されることになったの。……同じ会社で勤めていた時の想い出話なんかをしたいのですって。」
 そのうち、廊下に賑やかな人声がし、江利子と哲也に伴われて風呂上がりの二人がお互いに話ながら部屋に戻って来た。
4人は、それぞれ用意のできた宴席にくつろぐ。
沙織が部屋を見渡して配膳中の仲居に聞いた。
「アラッ、クソはどこへ行ったの?……」
「えーと、邪魔になるので部屋のトイレに繋いであります。……直ぐ連れてきますのでお待ちを……」
 首輪の紐を曳かれて四つん這いで部屋に入って来た宏志は、部屋の中央の畳の上で四人に向かって平伏した。
さっそく沙織が声を掛ける。
「皆にご挨拶するのよ。……そして、さっきのご奉仕を報告なさい。どんな気持だったかちゃんとご説明してね。」
「さ、先ほど、私の顔の上で、……お、お二人がセックスされ、そのお汁を吸わせて頂きました。……その時、私の憧れていた沙織さまのお尻に顔を敷いて頂き、か、感激いたしました。」
「アラ、お前、私と結婚する前は、沙織さんのお尻に憧れてたんだ。……いいわ、今夜はお二人にゆっくり使って頂くんだから、しっかり吸い出しに励むんだよ。」
「私、江利子さんに質問があるの。……遠藤主任、いえ、このクソが江利子さんと結婚して、たった3カ月で離婚されたと聞いたのだけど、やっぱりこいつが変態だったからなの?」
「そうね、たしかに変態の素質はあったようだけど、主な原因は、こいつが早漏で人並みのセックスが出来なかったこと。……でも舌は長いし、命令されればどこでも舐めるし何でも食べるから、犬として使ってやる分には最適よ。」
「でも、私みたいに昔の部下だった女や、江利子さんのような元の妻に犬扱いされて、口惜しくないのかしら?」
「そりゃー悔しいでしょうよ。……懸命に我慢してるけど、眼を真っ赤にしたり身悶えしたりしてるわ。……でも、辱めが限度を越えると、諦めが先に立つらしくて、急に従順になって何でもするの。……限界を超えて無抵抗になった男を、嬲って思い通りにするのも面白いものよ。……そら、クソ、沙織様に何か食べ物を頂いたら?……お腹、空いてるんでしょう?」
 次々と膳に運ばれて来る豪華な懐石料理を、指をくわえて見るしかない宏志にとって、江利子の言葉は渡りに船だった。
一日一食なので、空腹も限度に達していたのである。
沙織の席ににじり寄って、使い慣れたプラスチックの洗い桶をオズオズと差し出す。
「……ど、どうか、沙織様の食べ残しをお恵み下さい。」
 沙織は、隣の江利子と顔を見合わせてニヤリとする。
いたずらっぽく問い返した。
「食べ残しって言うけど、私の唾が着いていてもいいのかしら?」
「……も、もちろんです。」
「そう、それじゃあ、たっぷり着けて上げるわ。」
 沙織は料理を口に入れると、もぐもぐと噛み、ペッと桶の中に吐き出した。
「ね、皆でやろうよ!」
 沙織の呼び掛けで、全員が口の中で咀嚼した食べ物を繰り返し桶に吐き入れる。
唾にまみれた食べ物が、桶の底に山になって行った。
戻って来た桶に顔を突っ込もうとした宏志を、江利子が押し留める。
「お前、忘れていることがあるでしょう。……いつも掛けて貰ってる臭いお水があるわね。……沙織様にお願いしたらどうなの?」
 江利子の意地の悪い横やりに、宏志は内心カッとしたが、気を取り直して沙織の前の畳に額を擦り付けた。
「……お、小水を、……どうか、これに掛けて下さい。お、お願いします。」
 前もって江利子から聞いていた筈の沙織だったが、わざと大仰に驚いて見せる。
「アラアラ、とんだ変態犬だこと。……セックスのジュースだけでなく、オシッコも飲むんだぁ。……いいわよ、恵んで上げる。」
 トイレに立った沙織は、間もなく桶を片手に戻って来た。
「あんまり量が出なかったわ。……貴方、足してやって頂題。」
 沙織から頼まれた夫が中座して戻り、改めて四つん這いの宏志の顔の前に桶を置いた。
微かに湯気の上がる黄色の液体が、桶の中ほどまでを満たしている。
プーンとアンモニア臭が漂った。
不潔感と屈辱感が頭の中でない交ぜになり、眼が熱く潤んだ。
 思い切って桶に顔を入れ、ズズーッと音を立てて小水漬けの残飯を喉に吸い上げる。
咀嚼されて粥状になったドロドロの塊が、口の中に広がった。
忘れていた空腹感が刺激され、宏志はガツガツと桶の中身を犬食いしていった。
「あさましいわねぇ。……いくらお腹が空いているにしても、私たちの唾や小水で汚れた残飯を、しかも私たちの目の前で、よく平気で食べられるものね。」
 沙織は、いささか呆れ顔である。
 デザートの果物とケーキ、それにコーヒーが出て、皆の間で話が弾む。
桶の中を綺麗に平らげた宏志は皆に無視された形だったが、沙織が、ふとそちらに目をやった。
「ね、ねぇ。クソにもデザート代りに良いもの上げようよ。……ソラ、これはどうかしら?」
 床の間の横に置かれた衣装駕籠の中から沙織が取り出したのは、風呂に入る前に穿いていた二人のパンティとブリーフだった。
いずれも、股間の部分が汚れで褐色に黄ばんでいる。
「ホラ、これを嗅いでごらん。……そして、股の汚れを舐めて綺麗にするのよ。」
 ポンと投げてよこされた二人の下穿きが、うまく宏志の顔に掛った。
皆の視線を意識しながら、先に沙織のパンティを、続いて男のブリーフの股の部分を顔に押し当て臭いを嗅いだ。
そして、しばらくためらったものの、それらの股の部分を口に含む。
グチュッグチュッと音を立てて汚れを吸った。
「ホントだわ。こんなに従順に言うことを聞くなんて!……江利子さんの言った通りだわ。思い切り辱めてやってるのに、不思議ね。……フフフ、やっぱり諦めたのね。可哀そう!」
 沙織の言う通りだった。
宏志の胸の中は、女の機嫌を損じないようにその意中に沿わねばという卑屈な思いで、今や一杯になっていたのである。
 
翌日、朝7時頃のことである。
 昨晩の宴の部屋に敷かれた豪華な寝具の裾で、宏志は仰向けのまま沙織の股間に顔を敷かれていた。
早朝の衝動的な二人のセックスの残渣を吸い取る奉仕を強制されていたのである。
昨夜の再度にわたる熱烈な愛撫と挿入の結果、宏志はすでに繰り返し二人のジュースを味あわされていた。
従って、今朝の奉仕は三度目である。
例によって、宏志の口には沙織の膣口が、鼻には彼女の菊座が宛がわれている。
「全部吸い出した?……そう、綺麗になったのね。……じゃあ、今度はオシッコを飲むのよ。零したりしたら承知しないわよ!」
 宏志にとっては、日頃の和美の調教の成果の見せ所である。
素早く舌先で尿孔を探り当てると、唇をピッタリ宛がって頬を膨らませた。
チョロチョロと流れを感じ取ると、積極的に軽く吸い気味に口腔を絞って汚水を喉に送りこむ。
ゴクリゴクリと急ピッチで喉が鳴った。
濃厚な朝尿の味が、忘れていた屈辱感を蘇らせた。
「アラーッ、上手じゃないの?……そっかぁ、お前、便器として仕込まれてるんだったわね。……それじゃ、夫の方もお願いね。フフフ」
 沙織に言われるままに布団の裾から潜り込んで、まどろんでいる男の一物を口に咥えた。
今度は、苦みが濃い汚水が喉を打つ。
何とか飲み終えて布団の裾にかしこまった。
「オイ、クソ、お前の前任者のジイはな、ケツの穴も吸ったぞ。……もっとも俺はくすぐったくてパスしたがな。……だが、沙織はそっちの方も感じるらしい。お前からお願いしてみろ。」
「さ、沙織様。お、お尻の穴も、す、吸わせて……く、下さい。」
 流石に声が震え、屈辱で顔が赤らんだ。
「江利子さんが言ってたわよ。お前には未だウンコは無理だってね。……そうだ!いいことがあるわ。……私がトイレで大の方をするから、お前はその跡をなめるの。……ウフッ、お前、トイレットペーパーになるのよ。」
 沙織は、嬉々としてそのアイディアを実行に移した。
間もなく、部屋のトイレの前で沙織に跨られ、菊座にべっとり付いた褐色の汚物を吸い取らされる。
「穴の中に舌先を入れて清めるのよ。……アーッ、良い気持ち!……今度来た時はセックスの前にもここをたっぷり舐めさせてやるわ。」

洗脳へのステップアップ

 それから3カ月ほど経った。
 沙織夫妻を皮切りに、平均週二回は客を取らされた宏志だったが、この頃はすっかり慣れて客の受けも良かった。
吸い取り奉仕も、殆どのカップル客がセックス時のジュースと事後の小水の吸い取りを主に要求したので、なんとか対応できたのも幸いだった。
 客が付かない時は、依然としてトレーニングの日々だったが、突然、メーンの仲居頭の和美の身にちょっとした変化が起った。
郷里で年老いた両親の介護をしている妹が初めての出産で、人手が要るとのことで、3カ月の約束で和美が手助けに一時帰郷することになったのである。
 仲居頭の職責は古株の代役が直ぐ見付かったものの、問題は宏志のトレーニングである。
話し合いの末、その後正式に籍を入れて社長夫人に納まり、今ではおかみとして君臨している江利子が引き受けることになった。
これまでは、週一回のラブジュースの吸い出しで済んでいたが、これからは毎日の小水の飲み取りも、そして未だ完成途上ではあるが、大の方の吸い取りも江利子がバトンタッチを受けることになったのである。
 和美による調教は内容こそ辛かったものの、彼女の職責の一つとして、宏志もビジネスライクに受け取ることが出来たが、これからはトレーニングとはいえ、元の妻である江利子に事実上便器として毎日使われるのである。
反抗心を一切無くし、卑屈な態度がすっかり身に着いた宏志ではあったが、それはまるで奈落の底に落とされるようなショックだった。
 和美に命じられて、プライベートのリビングルームでくつろぐ江利子に挨拶に赴いた宏志は、悪い予感で身体が小刻みに震えていた。
しかも、その予感は見事に的中することになったのである。
 ソファーにくつろいだ江利子は、目の前に這いつくばった宏志を冷たく見下ろす。
「お、奥様。明日からは和美様に代って宜しくお願いします。……」
 江利子の足元の床に額を擦りつけて、最大限の屈従をあらわにした。
それに対し江利子は尊大に身を反らし、両足をソファーに上げて白いパンティに包まれた股間を宏志に突き付けた。
「クソ、お前に吸い出し奉仕を最初に経験させたのは、私のここ、このお股だよ。……これからは、お前は私の前に出たら、ここに便器としてご挨拶するの。……そう、そうやって土下座して私のお尻の臭いを嗅ぎなさい。」
 眼の前の股間ににじり寄り、褐色に汚れた部分に鼻を押し付け、馴染みの臭気を嗅ぐ。江利子はそのまま自分の腰に手を回し、パンティの尻の部分を押下げた。
宏志の鼻の上で彼女の菊座が露出する。
「ご挨拶の時はね、クソの出る部分へのキッスもおねだりするのよ。……ソラ、吸い付いてぇ……舌の先を出してぇ……そう、よく味わいなさい。……犬みたいに呻いてみせて。」
「ウム、ウムムーッ…ウム、ムムーッ…」
「そうそう、それからね。……私、この頃は皆から‘おかみ’って呼ばれることが多くなったの……奥様と呼ばれるのもいいけれど、お客様の前ではまぎらわしいわ。……で、お前には特別に私のことを‘江利子様’と呼ばせて上げる。……私の名前を呼ぶ度に結婚していた昔を偲びなさい。……そうすれば、今の身分の情けなさがもっと身に沁みるわよ。」
 宏志にとって、幸せだった新婚時代を現在の惨めな状態と比べることは、情けなさを越えて胸を絞るような切なさを呼び起こす。
それを江利子は良く知っていたのだった。
「お前の貞操帯はこれまで通り、週一回の私たちのセックスの後で、外して溜った分を私の足指で抜いて上げる。……でも、お前がこれまで以上に卑屈な態度を示さないと、鍵を掛けっ放しでほっておくかもよ。」
「く、首輪は?……できれば、時々外して頂けないかと……」
「ダメよ。……ということは、何時も四つん這いでいろということ。お前が、人間なみに二本足で歩くことはもうないのよ。……ウフフッ、分かった?」
 その夜から宏志は、和美の部屋から江利子夫妻の寝室に移動した。
毎朝、起き抜けの尿の吸い出しトレーニングに備えるためである。
夫婦のベッドの脚に繋がれ、床に敷いたマットレスで寝起きするのだ。
 和美の調教は、あくまで宏志に奉仕のテクニックを仕込むのが主だったが、江利子のそれは宏志を徹底的に辱め洗脳するのが主で、その意味では、精神的な屈従を根付かせるのが目的だった。
 その晩は、早速、就寝前に彼女の夜尿を飲まされ、翌朝はベッドに仰向けに寝たままの彼女の股間から味の濃い朝尿を吸わされた。
その朝、幸い夫の哲也は仕事の疲れで熟睡していたので、江利子の分だけで済んだが、普段は二人分の朝尿を飲むことになる。
「ところで、私ね、お前のために新しいトレーニングを考えてやったのよ。……以前、お前を仲居たちに紹介した時、挨拶代わりに皆のお尻の臭いを嗅がされたのを覚えてる?……あの時は短時間で、おならまでは誰も出なかったようだけど、これからは毎朝、私がお前に経験させてやろうと思うの。……そら、あの腑抜け椅子を使うのよ。」
「………………」
「毎朝、夫と朝食を取る間、あの椅子でお前の顔をお尻に敷いて上げる。……私、便秘気味なので、先月から寝る前に緩下剤のガスモチン錠を服用し始めてるの。……良く効くんだけどお腹が張るわ。……哲也が嫌がるので、実は朝食の時は、ガスが漏れるのを我慢してるの。……そこでお前の出番よ。」
 江利子はニヤニヤ笑いながら、宏志を見下ろす。
「お前がガスを全部吸い取れば、臭いが洩れなくなるし、お前もクソと呼ばれるのにふさわしい経験が出来るし、一挙両得だと思わない?」
 さすがに、この江利子のアイディアは宏志にとって新たなショックだった。
かっては妻として宏志に接していたこともある江利子に、こんな悪魔的な底意地の悪さがあるとは!
 そして、江利子は、早速その朝からこの思い付きを実行に移したのである。
 リビングの一角を占める食卓コーナーには例の顔面騎乗用の‘腑抜け椅子’が持ち込まれ、宏志の身体はテーブルの下からのけ反った形で椅子の下に入れられる。
そして、座面の中央の穴から仰向けに顔が出た姿勢で両手が椅子の足に固定された。
「口を大きく開けてぇ……そうよ。良いもの上げるからね。」
 江利子が、ニヤニヤ笑いを浮かべながら上から宏志の顔を覗き込む。
大きく鼻を啜って喉を鳴らし、溜った大量の痰汁をカーッ、ペッと彼の口に吐き込んだ。
「合図をするまで、未だ飲み込んじゃだめよ。……それまでは口の中に溜めて、よく味わいなさい!」
 ねっとりとした江利子の痰汁が宏志の口中に広がった。
苦みのある強い塩味が舌を刺す。
心の中で強い不潔感と屈辱感が交錯し、顔が火照った。
しばらくして、江利子は朝食を囲んで夫と向かい合う。
その尻割れには、宏志の顔がピッタリと密着していた。
もともと骨盤の広い江利子の臀部には、宏志の両頬がすっぽりとフィットする。
宏志の鼻はすっぽりと江利子の菊座にめり込み、鼻孔にあてがわれた肛門からは糞臭を帯びた臭気が侵入してくる。
江利子は宏志の顎に掛けた恥骨の圧力を緩め、辛うじて口から呼吸が出来るように巧みに加減した。
さらに、彼女は足の踵で宏志の股間をまさぐる。
予めパンツを脱がされているので、革のサックに包まれた一物が江利子の足裏に触れた。
「アララ、お前のここはどうしたの?……すっかり、ぐんにゃりしちゃって。……いいわ、私が元気にして上げる。」
 江利子はサックの上から両足の足首で一物を挟み、軽く揉んだ。
禁欲を強いられていたそれは、彼女の足の間でみるみる硬直する。
しかし、それに伴って根元が締め付けられるため射精は不可能だった。
 夫と談笑しながら朝食を取る江利子の尻の下では、宏志が初めての経験を前におびえ切っていた。
何時の間にか股間も萎えてしまっている。
しかし、緩下剤の効果で江利子が下腹に張りを感じ、ガスの排出を催すまで、そう時間は掛らなかった。
 宏志の鼻に密着した江利子の菊座に力が掛ってゆっくりと開いて行くのを感じ取り、宏志は観念して身構える。
「出るわよぉ。……鼻の中に出してやるから精一杯吸いこむのよ、同時にさっきのお汁を飲み込みなさい!」
 江利子の体重が前に僅かに移動し、鼻に掛る重さが減った瞬間、口からの呼吸が閉ざされた。
同時に大量のガスが宏志の鼻孔に注入される。
口に代る鼻からの呼吸がそのガスを吸引して、鼻腔と肺を効率よく満たした。
あたりにブスッとこもった放庇音が洩れたが、それと同時に宏志は江利子の尻の下でくぐもった悲鳴を上げ、全身を震わせる。
「オーオー、とうとう私のおならを吸いこむ身に成り下がったのね。……ウフフ、感激した?……それとも未だ悔しい気持ちが残っているの?」
 江利子の揶揄を聞く宏志の耳に、夫の哲也と共に二人の嘲笑が、遠く、しかしはっきりと響いていた。
「アラー、お前の息子はまた元気になっているわよ。……いいのよ、そこを膨らませて我が身の情けなさを味わえばいいの。……ウフフ、気が向いたらまた足の先で抜いてやるよ。それがお前の救いかもね。」
 それから、二人が朝食を取り終わるまでに数回の放庇音と、宏志のくぐもった呻きが何度か繰り返された。

夫の哲也が一足先に事務所に向かった後、江利子は寝室の隣にある広々としたトイレでゆっくり用を足す。
その足元には、宏志がひれ伏していた。
「和美さんからの提案でね、大の方の吸い出しトレーニングを暫く休むことにしたの。……そこまで要求していた馴染み客が体調を崩して来なくなったこともあるけど、……問題は、折角吸い出したクソがお前の喉を通らないせいよ。」
「そ、それは……」
「和美さんから聞いているわよ。……飲み込んでも、直ぐ嘔吐してしまうんだってね。……私が折角クソという名前を付けてやったのに、もっと努力しなさい。」
「………………」
「吐き出すのは味に違和感があるのと、お尻の穴を舐めるのに抵抗感があるからよ。……それでね、別なトレーニング方法を考えたの。……実はね、お前の最初のお客の沙織さん、そう、お前の元の部下だった女、……彼女が話してくれたことがヒントになったの。」
「………………」
「お前、私のガスを嗅いだ後、続きに私がこうして用を足した後を舐めて綺麗にするのよ。……そう、沙織さんがしたように、お前の唇と舌をトイレットペーパーとして使って上げる。……これまでは、吐き出すまでの一時的なクソ溜めにお前の口を使っていたけど、味を覚えさせるにはもっと舌と唇に神経を集中させるべきだと気が付いたの。……それには汚れた肛門を舐め清めさせるのが一番。……きっとお前もクソ溜めにされるのに劣らない屈辱感をたっぷり味わえることよ。」
「それだけではないの。……昼まで未だ3時間もあるから、その間、地下の従業員用の女子トイレに繋いでおくわ。……そう、お前はそこで皆のトイレットペーパーとしてクソの付いたお尻の穴を舐める修行をなさい。……もちろん、お前がお客に使われている時はお休みするしかないわね。でも、今のペースだと週に3組お客を取ったとして、毎週3回から5回はこのトレーニングを受けられるわよ。」
「そ、そんな、ひどい!……今でも毎日午後は仲居たちからクンニの道具にされています。……これ以上のトレーニングは、とても、む、無理……」
 突然、江利子は便器に座ったまま、足を上げて宏志の頭を蹴り彼の言葉を遮った。
「そんな態度じゃ、未だダメね。……前にも言ったでしょう。お前を腑抜けにしてやるってね。口答えせずに私の言いなりになる腑抜けにね。……いいわ、その目標をひとつランクアップするわ。……お前は、これからは私の命令に従うだけじゃなくって、その命令の内容を自分から進んでやりたいと、口に出して私にお願いするの。そして忘れずに私にお礼を言うのよ。」
「よ、よく分かりませんが……」
「バーカ、さっきの私の命令に、お前はとても無理だと言いかけたわね。……今言い渡した新しい目標に沿う様に言い直してご覧!」
 宏志はようやく江利子の意図を察して、思わず絶句する。
屈辱の極みに身を落とす命令に無条件で従うばかりか、感謝しながら進んでそれを受け入れる姿勢を、江利子は要求しているのだった。
宏志は、思わずフーッと深いため息をついた。
如何に答えるべきかを考えること自体が、頭を絞るような屈辱であることを実感したのである。
しかし、哀れにも彼はすでに諦めることに余りにも馴らされてしまっていた。
「え、江利子様。……さ、先ほどの御命令は、私の身分にふさわしいもので、とても有難いものです。……どうか、ぜひ、実行させて下さい。」
「アラ、どんな命令だったかしら?……お前の口で繰り返して、それを私にお願いしてごらん。」
「お客様に使われていない日は、江利子様のトレーニングの後、毎日午前中は地下の女子トイレで、従業員の方々のトイレットペーパーとして使って頂きたいと思います。……どうかお願い致します。」
「もう少し、具体的に言ってごらん!」
「女子従業員の皆さまにお願いして、用を足した後のお尻の穴を舐め清めさせて頂きます。……その味と臭いをしっかり覚えて、自分の身分を認識します。」
「そうよ、いずれ、そうやって皆に軽蔑されるのがお前の喜びになるわ。……そこまで洗脳して上げるから感謝しなさい。フフフ。……そら、お礼の気持ちを態度に表わしてごらん。」
 その言葉を聞く宏志の目からは、ポロポロと涙がこぼれる。
思わず四つん這いのまま、江利子の足先に舌を延ばした。
江利子の足指の間の垢をペロペロと舐め取る。
それは江利子に対する宏志の永遠の屈従を示すと共に、犬として女主人のご機嫌を伺う、彼にとって今や極めて自然な行為だった。
一方、江利子は、足指で宏志の舌をしっかりと挟み、もうひとつの足の裏で男の後頭部を撫でる。
彼女にとって、この男は最早人間として扱う対象では無くなっていたのである。
驕慢な思いに満たされた江利子は、足元の宏志を見下ろしながら、飼い犬を撫でる感覚で足を動かし続けるのだった。

(完)