―温泉旅館のセックス奴隷(前篇)
(雑誌「女神の愛」掲載作品として2012年7月脱稿) 阿部譲二作
発端
「いったい、どうしてくれるんだ!……返済期限はとっくに過ぎてるんだぞ。」
ドスの利いただみ声が響く。
「借金のかたに、そこの美人の奥さんの身体を頂いてもいいんだぞ。フフフ」
ここは、都内のマンションの一角、新婚3カ月の遠藤宏志、江利子夫妻の新居の一室である。
夕食後の団らん中、突然の来客だった。
ソファーにふんぞり返った人相の悪い二人連れの前で、固くなっている二人の表情には、怯えの色が濃い。
「無茶言わないで。無い袖は振れないのよ。……返さないとは言ってないのだから、もう少し時間をちょうだい。」
しっかりした声音で応答したのは、妻の江利子の方だった。
勝気な性格が、言葉の端々ににじみ出ている。
中肉中背ながら抜群のスタイルで、人目を引く美形である。
「いったい、何時まで待ったら、払えるようになるんだ。……まず、それから聞かせてもらおうか」
「今、金策に走り回っているところなんだ。……頼む。あと、ひと月。……いや、2週間でもいい……」
かぼそい声で懇願に終始する宏志。
細身の体形で、如何にも頼りない。
そのうろたえようは情けない限りで、江利子の夫を見る目にも軽蔑の色が浮かぶ。
勤務先の証券会社を辞め、株のブローカーとして結婚直前に独り立ちしたばかりの遠藤宏志だったが、突然の経済不況で自転車操業に陥り、果ては、暴力団絡みの金融会社からの高利の借り入れが焦げ付いてしまったのである。
「じゃあ、2週間こっきりだ。再来週までには現金で揃えておけ。……都合が付かなかったら、今度こそ、そこの奥さんを連れて帰るからな!」
「家内を連れて帰るって……」
「なーに、借金の利子代りに俺たちで慰んで、あと色街にでも売り飛ばすってことさ。……フフフ」
二人の招かれざる客が捨て台詞を残して去った後、緊張の解けた二人はホッとして顔を見合わせていた。
「あなた、いったいどうするつもりなの?」
江利子の矛先は、当然、夫の宏志に向けられる。
「明日、銀行に行って、もう一度融資を掛け合ってみるよ……」
「でも、成算はないんでしょう?……どうなの?」
「……………………」
「いいわ。私、川崎さんに頼んでみる。……いよいよとなれば、何とか助けてくれるかもしれないわ」
「川崎さんって、君と付き合ってた、あの川崎哲也……」
「そうよ。私たちが、証券会社に勤めていた時のあなたの部下。……ご承知の通り、昔の私の愛人だった男よ。……私にぞっこん惚れていたから、今でも未練たっぷりの筈だわ」
「でも、彼は最終的には君に振られて、熱海の老舗旅館の跡取り娘と結婚した……」
「そうよ。……今では、旅館も会社組織になって、そこの社長に納まってるわ。……彼とは当時3年も付き合って、結婚の約束までしていたのよ。……そこへ貴方が割り込んで来て、強引に私を口説き落としたんじゃない」
実は、和志と江利子は同じ会社の、それも、隣り合わせの職場でつい最近まで一緒に勤務していた仲でもあった。
「でも、あなたには失望したわ。……親の遺産が入ったから自分で事業を興すんだと言うから、つい、あなたのプロポーズを受け入れってしまったけど、こんなことになるなんてね。……セックスの相性だって、確かめてからにすればよかったし……」
「会社を辞めて独立する僕の考えには、君も賛成してくれたじゃないか。……でも経験不足だったし運も悪かった。……それに、セックスの相性って言うけど、君がふた言めには川崎君とのセックスが良かったとか最高だったとか、いちいち比較するから……」
「人のせいにしないで!……結婚して3カ月にもなるのに、私たち未だ結ばれてないのよ。……いつも挿入の直前に出してしまって、シーツをべとべとにしてるじゃない。……それって、早漏っていう立派な病気よ」
「ち、違うんだ!……君の身体があんまり魅力的だから、それに、君が長い前戯を要求するから、いつも我慢できなくなるんだ。……医者にも相談したけど、ちゃんと勃起するし、一時的な過敏症で、あとは時間が経てば自然に解決するそうだ。……それに、ちゃんと君が満足するまで、何時も舌で……」
「えーえー、犬みたいにね。……私の股の間に顔を突っ込んでペロペロと舐めるわね。……あれって、一応は達するけど、挿入の時のアクメとは比較にならないのよ」
「……………………」
「それじゃあ、ひとつ聞くけど、私、あなたとキスしたことあるかしら?」
「それは、君がキスは嫌いだって、何時も断るから……」
「教えて上げるわ。……あなたのお口は、私のおしも専用なの。……そんな不潔なところに、私がキス出来ると思う?」
「ち、ちっとも知らなかったよ。……でも、見捨てないで僕にもチャンスをくれ。……今晩にも君と結ばれて名実ともに夫婦になれるように、努力してみる……」
「お断りよ。犬のセックスはもうたくさん。……そんなにしたいんだったら、風呂場の洗濯駕籠に入っている私の汚れたパンティを舐めながらオナニーなさい。……知ってるわよ、こっそりあなたが時々やってること。フフフ……」
転落
それから10日程経った後の昼下がりである。
遠藤家を訪れたのは、宏志の元部下であり、江利子の元カレでもある川崎哲也だった。
宏志にとっては、川崎が2年前に退社し、旅館の若女将の亭主に納まって以来の出会いである。
イケメンで、女性に持てそうなタイプ。
入社時の精悍さは影をひそめたものの、いかにもやり手の商売人の雰囲気を身に着けていた。
柔道で鍛えたがっちりした体躯は、背も低く見るからにひよわな宏志を圧倒せんばかりだ。
久し振りの再会の挨拶が終わると、川崎はやや硬めの口調で切り出した。
「先日、江利子さんが私の東京事務所に来られて、事情を伺った時は、本当にびっくりしましたよ。……江利子さんが、全面的に私に任せると言うんで、この一週間、あちこちの関係者に会って話をつける努力をしました。……今日は、一応の解決案を持ってきたのですが、遠藤さんにとっては、とても辛い処置を受け入れて貰う必要があります。……つまり、貴方には、そんなことは出来ないと拒否する自由度は残って無いということです。」
「ということは、最後通告ということかな?……」
「誠にお気の毒ですが、そう取って貰って結構です。」
「ね、ねえ。その最終の解決案って、昨日、私が電話で伺った筋書きのままなの?……そうなら、本当にひどい話よ。……私は良いけど、宏志さんは、きっと我慢できないわよ。……私だって気の毒で、この人には未だ話してないのよ……」
「全て身から出た錆なんですから、我慢して貰わないと困るんです。……じゃあ、条件を説明しましょう。……いいですか。先ず、遠藤宏志さんは直ちに奥さんと離婚してもらう。……これは法的に負債が江利子さんに及ばない様にして、やくざの暴力から守るためです。……次に宏志さんは逃亡しないことを示すために、明日から私の経営する熱海の旅館で働いてもらう。……仕事の内容は後でご説明しますが、まあ言ってみればホストクラブでの勤務をイメージして下さい。……その仕事で稼いだお金を借金の返済に当てる。……これが、先方も渋々同意した解決案の骨子です。」
「家内を暴力の手から守るために、一時離婚するのはやむを得ないが、あくまでも形式だけの離婚にしてくれ。……旅館での仕事の内容がホストクラブ並みというのは、引っ掛かるので、十分説明を聞いて納得したら……」
「遠藤さん、どうも、貴方は、自分の立場を理解していないようですね。……一時の形式的な離婚と言うけれど、借金を返さなければ、復縁は不可能なんですよ。……借金の大きさから考えて、いくら稼いでも、返済には20年以上掛りますよ。」
「………………」
言葉を失って絶句する宏志に代って、江利子が口を挟んだ。
「それよりも、仕事の内容がとってもみじめなのよ。……旅館に宿泊するカップルの客にセックス奴隷として奉仕するんだそうよ。……哲也、それだけでも何とかならないの?」
「江利子さん、ごめん。……普通の下働きだと、借金の利子だって返せないよ。……セックス奴隷と言うと誤解されそうだけど、実態はカップルへのオーラル奉仕さ。……実はひとり前任者が居て、引っぱりだこだったんだけど、先月交通事故で突然、亡くなってしまった。……仕事が仕事だけに、後任に成り手が無くて困っていたんだ。」
「オーラル奉仕なら、この人に向いているかもね。フフフ。……でも、いわば男芸者ね。客のカップルに夜の慰み者にされるわけじゃない。……それも毎晩、20年以上もね。みじめったらないわね……」
抗弁の余地を封じられて、宏志はがっくりうなだれたままだった。
……そんな情けない男の姿に江利子は改めて軽蔑の冷たい視線を浴びせた。
川崎の持参した離婚届の書類に二人が判を押すと、早速、届けに行くことになり、江利子は川崎に付き添われて近くの役所に出掛けた。
失意の宏志は、同行する気力も失い、家に留まった。
焦点の定まらない目を、川崎が置いて行った勤務契約書に移すと、そこには文字通り屈辱的な条項が並んでいた。
カップルへ客の有料のオーラル奉仕に加えて、旅館で働く仲居たちにも求められれば無料で奉仕する条項や、別館の舞台で毎晩催されるショーにも割り当てられた役どころで出演するとある。
宏志が愕然としたのは、オーラル奉仕の特別条項だった。
客が追加料金を払えば要求出来る“スペッシャル吸い取り奉仕”として、中出しの精液、小水、糞汁を口腔へ吸い取る行為が列記されていたのである。
「こ、これは……ひ、どい……こんなことなら、死んだ方がましだ!」
宏志は心の中で叫んだ。
……思わず目が涙で曇る。
役所での離婚届けの正式受理を終えて、江利子と川崎が帰宅したのは、もう夕闇が迫って来る頃だった。
「え、江利子!……こ、これを見てくれ。……この吸い取り奉仕のところだ。……こ、こんなことは、僕に出来る筈が無いよ。」
勤務契約書を拡げて、江利子にすがるようににじり寄る宏志。
その指はワナワナと震え、顔は蒼白になっている。
「何よ。……アラ、オーラル奉仕の中に吸い取り奉仕条項があるのね。……プフッ、あなた、精液だけでなくてオシッコやウンコまで口にさせられるのね。まー、可哀そう!……私も同情するわぁ」
芝居がかった揶揄するような女の口調には、たった今離婚したばかりの男に対する無関心さがむき出しで、同情の念は毛ほども含まれてなかった。
「実は、私の方からも大切な話があるのよ。……お役所で手続きの後、そこの喫茶店で私の将来について川崎さん、いえ、昔馴染みのこの哲也とじっくり話し合ったの。……そこで分かったんだけど、哲也はね、先月の交通事故で若女将の奥さんを亡くして、今はひとり身なんですって。……そお、さっき話に出たあなたの前任者は、若女将を乗せた車を運転していて、誤って崖から転落したんだそうよ。」
「遠藤さんの前任者はね。この吸い取り奉仕で名を売ったんですよ。……ニックネームが“吸い取りジイさん”。……歳は喰っていて40半ばだったけど元気でね。馴染み客でひいきにするカップルも多くて、旅館としてはドル箱的存在だった。……その後を継ぐんだから、遠藤さんにはしっかり修業して、お客さんに満足して貰わなくっちゃね。」
「哲也の話では、あなたの前任者は、亡くなった若女将に、昔、奴隷としてこの吸い取り奉仕を一から仕込まれたんですって。……あなたの場合は、明日私たちを迎えに来る仲居頭の和美さんが、みっちり仕込んでくれるそうよ。」
「明日、迎えに?……」
「そうよ。……よく聞いてなかったのね。……哲也は、明日から働いて貰うと言ったでしょう。……明日の午後、ここからみんなで車に乗って、熱海の旅館に移動するのよ。」
「あ、それから、もっと大事な話。……私、哲也と結婚を前提に、またお付き合いすることになったの。……当面は内縁の妻っていうことで、熱海では早速おかみ修行よ。……哲也には、今晩はここに泊って頂いて、久し振りに本格的なセックスをするの。……フフフ、犬のセックスじゃなくってね。」
「それじゃ、さぞかし不満でしょうけど、諦めて下さい。……さ、ここに判を押して。」
宏志にとって最愛の頼みの江利子に見放され、捨てられる。
しかも、つい先ほどまで妻だった彼女は、元カレの川崎哲也と結婚を前提に今晩この家でセックスする。
一度に押し寄せた衝撃的な悲運の連続に、腑抜けのようになった宏志は、目も虚ろで、言われるままに勤務契約書、いや、実質的には奴隷契約書とも言うべき屈辱的な書類に捺印したのだった。
犬のセックス
ショックのあまり食欲を無くした宏志の目の前で、まるで当てつけるように、江利子は川崎とビールを飲みながら、むつまじく店屋物の夕食を済ませる。
食後、リビングのソファーにくつろいだ三人の間には、何となくぎごちない空気が漂っていた。
「哲也、お風呂はどおお?」
江利子は馴れ馴れしい口調で呼び掛ける。
夫だった宏志は、完全に無視されていた。
「いいけど、その前に、久しぶりに江利子と一発やりたいな。」
哲也も浮き浮きと応じる。
それまでの他人行儀な口調が消え、まるで昔の恋人同士に戻った様だった。
二人の当て付けがましい態度に、傍で聞いている宏志の表情が曇り、無念さに肩が震える。
「いいわ。……でも、このさい、この男に本物のセックスがどんなものか見せつけてやりたいの。……哲也は、見られていても平気?」
「人間ならともかく、例えば、犬に見られる分には一向構わないさ。……そら、さっき一緒に買って来たものを、ここで渡したら?」
「ウフフ、そうね。……ホラ、……これ、私と哲也の二人からのプレゼントよ」
江利子がバッグから取り出したのは、犬の首輪だった。
茶色の革製で、赤い曳き紐が付いている。
首周りの隙間をバックルで加減するタイプで、しっかりした鍵が付いていた。
「嵌めて上げるから、こっちへいらっしゃい。……床に座って……四つん這いになって。いいわよ。……さ、首を差し出すのよ。」
有無を言わせぬ、江利子の高圧的な態度だった。
結婚して以来、妻を満足させられなかったひけ目が、心理的な劣等感に繋がったせいだろうか、彼は完全に圧倒され、まるで催眠術を掛けられたように、江利子の言うがままになった。
鍵がロックされる音がカチッと響いた途端、ハッとして改めて情けない我が身を意識し、込み上げる屈辱に身体が震えた。
「さ、裸になって。パンツも取るのよ。……四つん這いでこっちへいらっしゃい。……フフフ、すっかり犬らしくなったわね」
曳き紐がグイと引かれ、宏志はソファーに哲也と並んで座った江利子の足元に引き据えられた。
「あなた、……犬にあなたはおかしいかぁ……そう、“お前”でいいわね。……哲也のことは旦那様、私のことは奥様と呼ぶのよ。」
「………………」
恋女房だった江利子の態度の豹変ぶりに、宏志は悔しさより戸惑いが先に立った。
返事の言葉を失って、ただ沈黙するばかりである。
「私の言うことが不満なの?……お前は、明日からカップル客に吸い取り奉仕をさせられるのよ。……今晩はそのリハーサル。……私たちが最初のカップルになって指導して上げようっていうのに、その態度は何?……お前はもう私たちと対等じゃないのよ。そのお口はね、これから一生、私たちや客のおしもで汚されるの。……オーオー、お前、泣いてるの?……そんなに悔しい?……折角、結婚してやったのに、お前は私を満足させることが出来なかったわね。これからはその罰を受けるのよ。……ソラ、お前、そこで犬鳴きしてごらん。フフフ」
江利子の足の先が、促すように男の鼻を小突く。
宏志の目に諦めの色が浮かんだ。
「ワ、ワン……ワン、ワン」
心の内の無念さを押し殺しての犬鳴き。
それは、妻だった江利子に、永遠の屈従を誓う儀式でもあった。
「いいわよ。お前、本物の犬よりいい声よ。……今度はチンチンして。……ソラ、今度は三辺回ってワンよ。……ウフッ、なんてぶざまな格好だこと。」
男の屈服する姿を見て勝ち誇った江利子は、調子に乗ってさらに宏志を嬲る。
「お前、私の足の指をしゃぶらせて上げるから、口を開けて。……」
江利子の薄汚れた足裏が宏志の顔を擦り、足の親指が男の唇を割って口中にねじ込まれた。
続いて他の指が、そして、爪先全体が口中に差し込まれる。
「フフフ、しっかり舐めるのよ。……よく味わって綺麗にしなさい!……ホラ、こっちの足もよ……」
ニヤニヤ笑いながら見守る、愛人の哲也の目の前での屈辱である。
カーッと頭に血が上がったが、宏志はその恥ずかしさを振り払うように、ひたすら江利子の足指舐めに没頭した。
「ところで、お前、哲也に未だお礼を言ってないわね。……借金地獄から救って貰うんだから、ウンと感謝しなさい。……挨拶の言葉を私が考えてお前に教えるから、ここでその通り声に出して言うのよ。」
それは、宏志にとっては耐えがたい屈辱であった。
江利子は、普通なら宏志が到底口に出来ないような恥ずかしい台詞を、次々と彼の耳元で囁いたからである。
「私は同じ職場に居た時に、哲也様を部下呼ばわりして大変失礼いたしました。……今回お助け頂いたばかりか、吸い取り奉仕という私にふさわしい仕事を世話して頂き、お礼の申しようもありません。……それに今晩は、お二人のお久し振りのセックスに犬として参加させて頂くことになり、感謝に堪えません。」
悔しさに、思わず、突っかえ勝ちになる。
「江利子様とは結婚してわずか3カ月で、本日離婚となりましたが、夫婦の契りのセックスは失敗の連続で、オーラル奉仕のみに留まっており、未だキスも許して頂いておりません」
ここで、怪訝な顔付きで哲也が口を挟んだ。
「早漏で挿入出来てないと聞いたけど、キスもさせて貰えなかったとはね」
「あら、哲也は私が潔癖性なのは知ってるでしょう?……こいつの顔を見ると、オーラルでべっとり汚れたイメージが浮かぶの。そんな男の唇にキスするなんてまっぴらよ」
「そう言えば、江利子は僕がフェラを頼んでも首を縦に振らなかったね」
「哲也こそクンニを断ったくせに。……でもこれからは、この犬を仕込めばいいのよ。……そうだわ、これから一発やるんだし、シャワー代りに、こいつに私たちのお道具を口と舌で清めさせましょうよ。」
傍で四つん這いの姿勢で耳をそばだてている宏志が、ピクッと身体を動かした。
江利子のものには抵抗が無いものの、男のもの、それも妻を奪った男の股間を舐めさせられる無念さ、そのあまりの屈辱に思わず身体が震えたのだ。
「じゃー、私からね。……コレ、お前、いつものペロペロをお願い。……5分ほどでいいから、私のお股を舌で清めて頂戴。……ちゃんとマン滓も舐め取るのよ。」
首輪の紐がグッと引かれ、裸になってソファーで男と抱き合う江利子の股間に宏志の顔が引き寄せられた。
直ぐに、ピチャピチャと宏志の舌の音が始まる。
同時に上の方では、哲也が江利子の唇を吸う音が淫靡に呼応した。
「いいわよぉ……今度は哲也のものをくわえなさい。……チン滓を吸い取って口の中で味わうの。私のマン滓の味とよく比べるのよ。……これが、これからのお前の御馳走、吸い取り奉仕のアぺリティーフよ。フフフ。」
彼の舌の上で、哲也の一物は見る見る容積と硬さを増した。
そして、それは宏志の目の前で、汁にまみれた江利子の股間にぐいと挿入される。
それから、ソファーの上で、江利子と哲也の激しいセックスが始まった。
床の上にへたり込んだ宏志は瞠目した。
初めて見る男女の本格的なセックスは、彼の想像をはるかに超えていたのである。
哲也の腰が前後に突き上げるようにピストン運動を始めると、江利子の豊かな尻がそれに呼応して、まるで跳ねるようにうねる。
時折、二人は胸を合わせ、激しく音を立てて唇を吸い合った。
延々と動きが続くにつれて、二人の喘ぎに江利子のよがり声が混じるようになった。
ア、アーッと悲鳴に似た叫びの後、女は獣のように喉を鳴らし数回吠えて動かなくなった。
同時に、男の腰がピクリピクリと何回も痙攣するように震えた。
明らかに、射精が続いているのである。
二人は抱き合ったまま、静かに唇を重ねていた。
直ぐ傍の床の上にへたり込んだ宏志は、圧倒されると同時に、切なさと羨ましさに胸がつぶれる思いだった。
いわば、愛する女を恋敵の男に奪われ、目の前で犯されたのである。
しかも、女は頂点に達し至福の快感に酔っている。
情けなさと敗北感がぐっと込み上げ、目の前がボーッと霞んだ。
「オイ、掃除!……」
首輪の紐がグイと引かれ、男の声が上から降って来た。
いつの間にか、二人は抱き合ったままソファーの上に身を起し、笑いながら宏志を見下ろしている。
「ボーッとしてないで、跡を掃除なさい。……吸い取り屋さん!フフフ。」
首紐を曳かれるままに、宏志は二人の股間に顔を寄せた。
女の割れ目には、未だ男の性器が挿入されたままである。
その結合部は粘液にまみれ、プーンと生臭い匂いがした。
口を寄せ、舌を伸ばしてねっとりした液を舐め取った。
途端に、女の股間がピクリと痙攣する。
「ゆっくり抜くから、汁が零れ落ちない様に全部吸うんだ。……そうだ、上手だぞ。……ソラ、俺のものをしゃぶって綺麗にしろ。……味はどうだ。うまいか?」
引き抜かれた男のものが、宏志の口の中に押し込まれる。
舌を使って、濡れそぼった肉棒を包み込むようにして清めた。
悔しさが、グッと胸に広がる。
「早く、早く。……零れちゃうわよ。」
と、江利子の声。
首紐が横に引かれ、宏志の顔は女の股間に引き戻された。
眼の前の割れ目に溢れた白濁した粘液が、みるみるその量を増して行く。
江利子の手がいきなり宏志の髪を掴み、彼の口を自分の股間へ押し当てた。
ズズーッと音を立てて粘液を吸い取る。
びっくりする程多量の精液が、宏志の喉を満たした。
「床に仰向けに寝なさい。……奥に残っている分を出して上げる。」
江利子は醒めた声で指図した。
床に寝た宏志の顔を跨いだ女は、身体を回して足の方を向いて腰を下ろした。
膣口が唇に当ると同時に、女の肛門が男の鼻孔に押し当てられる。
プーンと微かな糞臭がした。
江利子がいきむと、膣の奥に溜っていた精液が押し出されて、男の唇を濡らす。
宏志は、慌てて女の膣口を吸った。
思ったより多めの残渣が、ドロッと彼の口中に流れ込んだ。
「今度は、私の分秘液がたっぷり入っている筈よ。……フフフ、いわばミックスジュースね。……それに、この姿勢だと、ついでに私のお尻の穴の臭いも覚えられるでしょう。……お前の新しい身分を噛みしめるのよ。」
江利子の揶揄するような口調が、宏志の無念さを増幅した。
「可哀そうだから、お前も抜いて上げる。……ただし、お前は犬として射精するのよ。……そこへ四つん這いになって!……お尻をこっちに向けて。……ホラ、私のパンティ上げるわ。その股の汚れている所を嗅ぐのよ。」
江利子の足先が、宏志の尻の方から股間に差し込まれ、男の一物を突いた。
足指が、陰茎を挟みこむ。
女が足先をくねらせると、みるみるそれは硬くなった。
宏志が四つん這いのまま、尻をヒクヒク痙攣させて達するまで数分と掛らなかった。
江利子のパンティを顔に押し当てた犬の姿勢のまま、彼女の足指でいかされたのである。
「ウフッ、お前、犬になっても早漏なんだね。……さ、汚れた床を舌で掃除して。……そのパンティは、お前の口の中で汚れをしゃぶって、綺麗にしておくんだよ。フフフ」
その晩は、二人がシャワーを浴びた後も、セックスに熱中する二人の嬲り者にされ、深夜まで屈辱の吸い取り奉仕を繰り返し強制された。
便器修行
遠藤宅の自宅電話が鳴ったのは、翌朝の9時を過ぎていた。
前夜の爛れるような性の饗宴の疲れで、川崎哲也は、ダブルベッドで江利子と身体を寄せ合って熟睡していた。
江利子の股間には、離婚されたばかりの元夫の宏志の顔が挟まれたままである。
昨夜、散々哲也と江利子のセックスの慰み者にされ、果ては、江利子に夜通しの舐め奉仕を命じられたのだった。女の股間に唇を当てたまま、力尽きて眠りに落ちた哀れな男の姿がそこにあった。
電話に近い哲也が、手を伸ばして受話器を取る。
事務所から哲也宛の連絡だった。
「あー、和美さんか。……社長です。……午後になるって。じゃあ、待っているから。……ウン、昨夜はこの男にミックスジュースの吸い取り奉仕をしっかり仕込んだんだ。……そりゃー、悔しさ一杯で目を真っ赤にしてたが、江利子が協力してくれたので助かったよ。……その他の吸い取り奉仕?……小水と糞汁?……それは未ださ。……帰りの車の中で和美さんが仕込んでやったらどうかな。……エッ、朝の内に初体験させた方がスムースだ?……それもそうだな。……でも江利子がウンと言うかな?……まあ、相談して決めるさ。……それはそうと、和美さんは調教用の鞭を持って来ているかな?……首輪だけで手錠は掛けてないからね。……江利子以外の女からだと、調教を嫌がって抵抗するかもしれないしな。」
電話を切ると、隣に寝ている江利子が摺り寄って来た。
未だ、夢うつつといった風情である。
「和美さんって、仲居頭の人ね。吸い取り奉仕を仕込んでくれるんだって?……」
「うん、帰りの車の中で調教するそうだ。鞭も持ってきてもらうよ。……ところで、あいつは?」
「私の股の間に顔を突っ込んでるわ。……一晩中舐めろと命じたんだけど、途中で寝ちゃったみたい。未だ目を覚ましていないわ。」
「和美が言ってたんだけど、吸い取り奉仕の小水と糞汁には、こいつも相当抵抗するかも知れない。……鞭を使う予定だが、江利子にだったら、諦めて素直に従うような気がするんだけどな。……」
「そりゃー、いくらなんでも可哀そうよ。……昨日まで自分の妻だった女に便器にされるなんて、みじめ過ぎるわ。……私だったら舌を噛んで死んじゃうわね。」
「でも、こいつは、生来の意気地なしだぜ。……昨夜は、とうとう諦めて俺たちの股からお汁をチューチュー吸ったじゃないか。……今度もきっと諦めるさ。」
「そうね。昨夜、既に犬に落してやったんだわ。……私の命令に、どれだけ従順に従うか、試してみようかなぁ。」
江利子は、太ももで宏志の頭を挟むように叩いた。
目が覚めたとみえ、呻き声と共に舌で女の股間をまさぐる。
「もういいのよ。……お前、私が朝まで舐め続けるように命じたのに、守らなかったわね。……罰として、私の便器になるのよ。いいわね。」
言葉と同時に、江利子にベッドの横の床に蹴落とされ、宏志の瞳にはおびえの色が浮かぶ。
重ねて女に足蹴にされた宏志は、床に仰向けに転がった。江利子はすかさず男の頭の方を向いて顔を跨ぎ、自分の股を男の唇に押し付ける。
口を大きく開けさせ、そこに尿孔を宛がった。
ベッドの上の哲也の方を見やって、誇らしげにニヤッと笑う。
「さ、行くわよ。……よく味わいなさい!」
チョロチョロと宏志の口中に注がれる、江利子の汚水。
それは、昨夜の犬への転落に続く更なる転落だった。
ゴクリゴクリと、音を立てて懸命に飲み込む男の顔を見下ろしながら、江利子の表情には流石に憐みの色が浮かぶ。
宏志がむせそうになると、江利子は何回か流れを加減して飲み込むのを助けてやった。
流れが止まっても、宏志は未だ解放されない。
男の舌が尿孔周りの滴をすっかり吸い取ったのを見届けると、江利子はその顔の上で尻をにじらせ、今度は男の口に肛門をあてがった。
ヌルッとした粘膜が宏志の唇を圧迫し、尻割れが催促するように前後に揺れる。
「ホラ、もう一度口を開けて、そこの穴を吸うのよ。……そう、ウンコを吸い出すの。……気が付かなかった?……お前は、今、あの吸い取り奉仕の訓練を受けているのよ。……オシッコだけで済むと思ったら、とんだ見込み違いね。……契約書に書いてあったでしょう。吸い取り奉仕の最後に“糞汁”ってね。……そう、お前は、いずれはお客にそこまで吸わされる身になったのよ。……お前の恋しい妻だった私が、おん自ら、初体験をさせて上げるんじゃない?……記憶に刻んで一生忘れないようにするのね。」
江利子の尻の下で、宏志の唇がワナワナと震える。
考えてもいない展開に、恐怖に似た感情さえ込み上げ、まるで胸のつぶれる思いだった。
「か、勘弁して下さい。江利子さまぁ。……きっと、我慢できずに吐き出してしまいます。」
悲鳴に似た男の訴えを、流石に無視することも出来ず、江利子は口調を和らげた。
「じゃー、飲みこまなくていいから、口の中に溜めてトイレで吐き出してらっしゃい。……でも、直ぐ帰って来て、残りを続けるのよ。……さ、スタートよ。」
いきみ声と共に、宏志の唇の上で女の菊座が開く。
ヌメヌメとした粘液で覆われた粘膜がむき出しになり、開いた穴の中からネバネバした、いわゆる糞汁が舌の上に滴った。
苦い味が口に広がり、舌を刺す。
続いて、グニャリとした塊が、宏志の舌を押しのけるようにねじ込まれた。
「ア、 アーッ。……アー。」
宏志の喉から絞り出されるようなくぐもった悲鳴に混じって、“プスッ”とガスの吐出音が高らかに響いた。
異臭が鼻孔を刺し、屈辱で頭の中が真っ白になった。
「吐き出さない様に我慢してぇ。……最初の塊は量が多いから、トイレでいったん吐き出してらっしゃい。……直ぐ戻って、次の分を口で受けるのよ。」
結局、小刻みに吐き出すためトイレに往復を重ねたものの、首尾よく全量を口で受けた宏志だった。
しかし、辛い最後の清めが待っていた。
「さあ、終わったわ。……初めてだから随分加減してやったのよ。……どおお?……私の便器にされて悔しい?……それとも、情けない?……さ、トイレットペーパーの代りに、跡をよく吸って舌で清めなさい。……いいわね。」
ピチャピチャと舌の音を立てて、自分の肛門を舐め清める宏志の顔を見下ろしながら、江利子の心は、驕慢とも言える優越感に満たされた。
それは、夫だった男を蹂躙し、徹底的に辱め、便器にまで落としてやったという征服感だったかもしれない。
一方、その余りにも情けない姿に、今度は同情心に代って激しい軽蔑の念が込み上げて来た。
辱められた者をさらに徹底的に卑しめたいという、嗜虐の衝動が江利子を突き動かした。
「もう一度、口を開けて!」
江利子は喉を鳴らして痰を溜めると、唾をたっぷりまぶした痰汁を宏志の口中にカーッと吐き込んだ。
「便器はね、痰壺としても使われるのよ。……ソラッ、また涙を流す。……意気地無し!……自分のみじめさをよく味わいなさい。フフフ。」
屈辱の調教
午後になって、仲居頭の和美から電話があった。
車を運転して迎えに行く途中で、もう直ぐ到着するとのこと。
丁度昼時なので、どこかで懇談しながら一緒に昼食でもとの提案である。
結局、マンションの近くのレストランで待ち合わせることになった。
朝が遅かったので、江利子も哲也も朝昼兼用の、いわゆるブランチを外で取ることにして、手早く身支度を整える。
江利子が、今やすっかり従順になった宏志に声を掛けた。
「お前はお留守番よ。……お食事が終わったら、ここに一旦帰って来て、皆一緒に熱海の方に車で移動するからね。……それから和美さんからね。お前には何も食べさせないでくれって。……車の中で吸い取り奉仕の調教をするから、胃の中を空にしておくようにですって。……お前、可哀そうに、和美さんの小水や糞汁を吸う練習をさせられるのよ。……でも、大丈夫。今朝みたいにすれば立派に合格するわ。……和美さんに手加減するように私から頼んであげるから。」
江利子は哲也を東京の事務所に訪ねた際に、既に和美に紹介されてはいたが、折り入って話すのは初めてである。
和美は、仲居頭として旅館を取り仕切っているやり手で、30代後半の年増だが、学生時代にレスリングをやっていたと言うだけあって、胸の厚い腰回りのがっちりした大柄の体型だった。
しかも、和服の似合いそうな中々の美人である。
レストランで向かい合った江利子、哲也、和美の三人は早速打合せに入った。
「社長は、江利子さんを後添えに迎えられるご意向のようなので、今から奥様と呼ばせて頂きます。……いづれ、正式に入籍されたら、女将と呼ばせて下さい。……私は、昨年病死された大女将と、先月交通事故で亡くなられた若女将のお二人に長くお仕えしました。……“吸い取り奉仕”を思い付かれたのは若女将の方で、社長と結婚される数年前に、自分に恋焦がれていた中年の風呂番を説得して、自ら調教されたんです。」
「その男は、先月、車の事故で若女将と一緒に亡くなったんですが、その後任者が奇しくも奥様の元夫で、しかも奥様の事を諦めきれず未だ慕っているなんて、何かの因縁ですね。……ところで、その男の呼び名ですけど、前任者が“吸い取り奉仕ジイ”だったので“吸い取り奉仕ボーイ”としてもよいのですが、ちょっと安易過ぎるので、このさい新しく短いニックネームを考えて下さい。」
和美の提案に、哲也が頷いて同意を示す。
「会社勤め時代に、俺の上司だった男だ。……昔は散々威張っていたから、今度はみじめさが身に沁みるような名で呼んでやりたいな。……これは、江利子に任せるよ。」
思ったより早く食事が終わったので、マンションに戻って、皆でしばらく懇談することになった。
リビングのソファーにくつろいだ哲也と和美の前に、江利子に首輪の紐を曳かれ、全裸のままの宏志が引き出された。
言われるままに、床に平伏する。
「お前に吸い取り奉仕の調教をしてくれる、和美さんよ。……先ず、その情けない恰好をよく見て頂きなさい。」
「私が、お前の調教を担当する仲居頭よ。……私のことは、和美様と敬語で呼んで頂戴。……ソラ、顔を上げて。……フーン、お前が、自分の奥さんに犬にされた意気地無しの男ね。……四つん這いのまま、ゆっくりと回って身体を見せなさい。……アラアラ、おチンチンも付いてるのに、犬の首輪まで付けられて、情けない姿ね。……ホラ、こうしてやると、どうなるの?」
和美の裸足の足先が、執拗に宏志の一物を嬲る。
初対面の女に足先で股間をまさぐられる屈辱に、カーッと頭に血が上った。
意志とは関係なく、股間のものが硬くなる。
「……そうそう、お前、早漏ですって?……あたりを汚すと困るから、この辺で止めとくわ。……所で、皆の前でお前をどう呼ぼうかしら?」
すかさず江利子が、ニヤニヤ笑いながら口を出した。
「和美さん、私、良い呼び名を思い付いたわ。……こいつにぴったりのニックネーム。それはね、少し品が無いけど、……ク、ソ、……そう、クソよ。」
哲也と和美がプッと噴き出した。
皆の間に笑いが弾ける。
当の宏志と言えば、悔しさの余り顔を紅潮させている。
「ウフフフ、素晴らしい名前ですこと。……そう言えば、お前は、今朝奥様に糞汁の洗礼を受けたんですって?……ウンコは喉を通らなかったらしいけど、お口で受けながら苦いお汁をたっぷり味わったわけね。……すると、この名前はお前にピッタリじゃない。」
和美に揶揄されながら、宏志は今朝の初体験を思い起こして心が萎えた。
江利子に便器として存分に使われた自分の口と舌が、その新しい呼び名にふさわしく、既に汚されてしまっていることを実感したのである。
「それじゃ、クソよ。……改めて、社長と奥様の前で、私にご挨拶してちょうだい。……いかにもクソらしくね。フフフ。」
「か、和美様、今、奥様から命名されたクソでございます。……どうか宜しく調教のほど、お願いします。」
女の足元の床に這いつくばって、口ごもりながら挨拶を述べる宏志。目には悔し涙が浮かんでいる。
と、いきなり、宏志の背に高らかに鞭の音が鳴った。
和美が、何時の間にかバッグから取り出した鞭を、男の背に振り下ろしたのである。
SMショップで売っている調教用の房鞭で、音が派手な割には、痛みはそれほどでもない。
しかし、初めて味わう鞭の痛みは格別だった。
全身に電気が走ったようで、思わず悲鳴が上がる。
「クソらしくと言ったでしょう。……私の言うことが聞けないの?」
再び鞭が、今度はむき出しの尻に炸裂する。
ヒーッと悲鳴を上げて四つん這いのまま逃げ惑う、不格好な男の姿。
江利子と哲也が腹を抱えて笑う。
「フフフ、分からないなら、教えて上げる。……クソはね、クソの出る所に御挨拶するの。……ホラ、私のお尻の穴によ。……もっと顔を寄せて。……よく臭いを嗅ぐ!」
手を床に付いたままの宏志の前に仁王立ちになった和美は、身体をひねって、宏志の顔の前にぐっと尻を突き出した。
着痩せするタイプとみえ、普段はそれほど目立たなかったが、スカートをめくって露わになった彼女の豊かな尻は、下から見上げる宏志の目にはびっくりするほど巨大に映った。
ニヤニヤ笑いながら、和美はゆっくりとパンティを下げる。
宏志の面前に、彫の深い肉襞に覆われた尻割れが現れた。
その迫力は、昔競馬場で見た馬の尻を思い出させる。
たじろぐ宏志の首輪をグイト引いた和美は、宏志の肩に足を掛け仰向けに転がす。
すかさず、その顔を巨尻の下に敷いた。
「フフフ、これがお前にふさわしいポーズよ。……このまま、御挨拶のキスをねだりなさい。……勿論、クソの出る所を舐めるのよ。」
それは、宏志にとって、背筋に焼きごてを当てられたような衝撃だった。
そう年の違わぬ初対面の女に、元の妻とその愛人の前で辱められ、尻の穴まで舐めさせられるのである。
無念さが胸に突き上げ、嗚咽で喉が詰まった。
流石に憐みの色を浮かべて、江利子が口を挟む。
「諦めなさい。……どうせお前は和美さんに、これから吸い取り奉仕のトレーニングを受けるんでしょう。……初対面の御挨拶にお尻の穴を舐めさせられたって、どうってことないわよ。……どうせお前は、これから私たちのクソとして生きるんだから。」
頬に涙を伝わせながら、宏志は和美の股間に蹂躙された。
その鼻孔が、ムッとする糞臭に包まれる。
思わず、昨夜、江利子の膣口からジュースを飲みながら嗅いだ、臭気を思い出した。
屈辱の記憶が、ダブって脳裏に刻まれる。
和美には、たっぷり臭いを嗅がされた後、ご挨拶のキスをと命じられ、彼女の菊座を繰り返し舐めさせられた。
「後は、車の中で続きをやるからね。……楽しみにしてらっしゃい。」
和美の声が、どこか遠い所からのように、虚ろに耳にこだました。
車中の調教
車中では、運転を哲也に譲った和美が、宏志の頭を股に挟んで、延々と吸い取り奉仕の調教を続けた。
たまたま車は送迎用のSUVで、足元のスペースに余裕がある。
後席の足元の床に後ろ向きに座らされた宏志は、シートにくつろいだ和美の太ももに首を挟まれて、その股間にしっかりと顔面を捉えられていたのである。
「こうして私に調教を受ける時は、最初に私のお尻を拝んでお願いするの。……“私はクソです。和美さまのお尻の下でクソとして存分に卑しめて下さい”ってね。フフフ」
和美は、シートを一杯にリクライニングさせ、両足を曲げ男の肩を踏む。
彼女の巨尻が、宏志の視界一杯に広がった。
下からの視線で目に写る和美の股間は、逞しく宏志を威圧する。
それは、和美への屈服を誓う“お願い”であると同時に、自ら自分を洗脳し屈従を受け入れる“誓い”でもあった。
途切れ途切れ喉から絞り出す、その“お願い”の声に、男の完全な屈服を感じ取って、和美はにんまりする。
「いいわよぉ。……次からは、もっと嬉しそうに言うのよ。……そうね、お前にはもっと自分がクソと呼ばれる情けない身だという自覚が欲しいわね。……そうすれば、もっと卑屈になれるわ。……私の調教でそれを学ぶのよ。いいわね」
和美は宏志の後頭部に足の踵を掛けて、グッと引き寄せる。
宏志の顔が、彼女の股間に密着せんばかりの距離だった。
「女の股には、お前が吸い取り奉仕をする穴が三つあるのよ。……分かるわね。……そう、ミックスジュースを吸う膣口、小水を吸う尿孔、そして糞汁を吸う肛門よ。」
女の生臭い股間臭にむせぶ宏志の耳に、和美は諭すような口調で語り掛ける。
「最初のミックスジュースは、昨夜たっぷり奥様から頂いたわね。……そして、お小水も糞汁も今朝、初体験させて頂いたそうね。……これからは、奥様には自分から進んで、時々おねだりするのよ。」
「でも、私はお前を調教するのが役目。だから毎日強制的に吸わせるわよ。……私のどこの穴を真っ先に吸いたい?……ホラ、また悔しそうな顔をするぅ。……お返事が無いから、私が決めるわね。……今ならお小水が出るから、それにしましょう。……ちょっと待って、パンティを脱ぐわ。……ホラ、フフフ、私の毛がくすぐったいの?……お鼻を毛の下に潜らせて、三つの穴を探り当てなさい。……それぞれの臭いをよく覚えてぇ。……お小水の穴は分かった?……そこに唇を当てて吸ってごらん」
和美は、男の唇が吸い付いているのを確かめ、ゆっくりと尿道を弛緩させる。
男の喉がゴクリゴクリと鳴るのを確かめながら、徐々に力を抜いて流れの量を増して行った。
全部飲み終わるまで、たっぷり時間を掛けて味を覚えさせる。
後は、屈辱感を刺激するため、わざと音を立てさせながら吸い清めさせた。
「次は、お尻の穴ね。……さっき、ご挨拶として舐めさせたから味は覚えているでしょう。……生憎、今朝は用を済ませて来たから糞汁もウンコ余り残ってないわ。明日から本格的なスタートね。……ホラ、何?その安心したような顔付きは?……でもね、代りに中の方の清め方を仕込んで上げる。……ホラ、穴を拡げてやるから、舌の先を奥まで差し入れてごらん」
和美は宏志の目の前で、自分の指を使って肛門を押し広げてみせた。
込み上げる悔しさを抑えながら、宏志は舌を一杯に伸ばして菊座に差し入れる。
意図的に括約筋を弛緩させているとみえ、舌先がスルリと通過し舌全体がすっぽりと穴に吸い込まれた。
今度は一転して、舌の付け根が強く締め付けられる。
「ウフフッ、私、アナルセックスが得意でここがよく締まるの。……こうして力を入れてると抜けないでしょう?……そのまま舌の先を動かして、中の方をまさぐってごらん。……糞滓がたくさん壁に着いている筈よ。……それを舌の先で掬い取って溶かして吸いこむの。……そう、その味を忘れないでね」
それは、宏志の脳裏に、和美に対する永遠の屈従を刻み込む卑しめの儀式だった。
舌の根元まで肛門に咥え込まれ、舌先で直腸の壁に付いた糞滓を掃除させられるのである。
その屈辱のポーズは、苦い糞汁の味と共に、和美に対する完全な屈服の証しとして、宏志の記憶に深く刻まれたのだった。
果てしなきトレーニング
交通渋滞のせいで、熱海に着いたのはもう夕食時を過ぎていた。
哲也が婿入りした老舗の温泉旅館は、眺望の良い丘陵地帯にある。
近代的な高層ビルの別館が、和風の旧館に隣接して後から建てられていた。
会社組織にして近代化されてはいるが、伝統的な和風旅館の面影が残っていて、昔からの贔屓客も多い。
従業員も50人を越える大所帯で、部屋担当の仲居がその半数を占め、他に事務関係の女性が10数名居る。
男性従業員は調理場や風呂の管理が主で、10名そこそこ。
どうしても接客が主になるので、女性が8割をこえる職場だった。
新館の地下に独立した2DKのプライベート区画があって、哲也は、先月亡くなった妻の若女将と事故の前日までそこで暮らしていた。
4時間近いドライブで疲れの出た一行は、地下の駐車場から、そこのリビングルームに直行した。
隣切する独立した個室に寝起きしている和美も参加して、出前の夕食を取りながら、明日からの予定を話し合うことになった。
哀れを留めたのが宏志だった。
首輪を付けている間は四つん這いしか許されず、皆がリビングで夕食を取っている間も、和美に足台代りに後頭部を踏みつけられたまま、床に額を擦りつけている。
こうした土下座の姿勢だと、胃が圧迫されるとみえ、臭いゲップが立て続けに出た。
江利子が気付いて声を掛ける。
「お前、胃の中がオシッコで一杯になってるんじゃない?……車の中ではみんなビールを飲んだし、渋滞だったから、便器が傍にあるとつい使っちゃうのよね。……いったい何回飲まされたの?」
「奥様と旦那様に2回づつ、それにトレーニングを兼ねて、和美様に4回飲ませて頂きました。……皆さん、ビールの風味で……」
和美に徹底的に卑しめられた効果はてきめんだった。
この数時間で宏志は目に見えて卑屈になり、媚びるような態度さえ垣間見える。
「こいつ、俺のを口の中に出してやったら、おいしそうに舌を鳴らして飲んでいたからな。」
「アラ、私のだって。……こいつが股の間に首を突っ込んで来たから、喉が渇いたんだろうと思って恵んでやったのよ。……ゴクゴク音を立てて上手に飲んでたわよ。……和美さんにみっちり仕込まれたお陰ね。フフフ。」
「このクソのトレーニングは私が主になって進めますが、お二人に協力して頂く分担や、明日からのスケジュールを決めておきたいのですが……」
「いいわ。……中出しの精液を吸い出すトレーニングは私と哲也の担当ね。……当面は忙しいから、……そう、週に一回くらいかな。」
「結構ですわ。……小水と糞汁の吸い出しは私が毎朝仕込みます。」
「そこで和美さんに質問。……今朝、それをこいつに初体験させたんだけど、糞汁の方は喉を通らないようなの。……口で受けるだけで、直ぐにトイレで吐き出してたわ。……それで、こいつの前任者はどうだったの?」
「亡くなった若女将が、社長と結婚される二年ほど前のことでした。……吸い取り奉仕役を言いわたされたジイが、若女将に鞭で叩かれながら仕込まれていました。……でも、ちゃんと全量喉を通るようになるまで一年以上掛ったようです。……このクソの場合は、奥様の元夫でもあるし、奥様が憐れんで当分は口で受けるだけでよいとおっしゃれば、お客にも事前に話して了解して貰うようにします。……でも、私は、時間を掛けて少しずつ味を覚えさせてみたいのですが……。」
「そうしてちょうだい。……和美さんのお仕込みで、吐き出さないようになったら、私のも食べさせてみるわ。」
「そこで、奥様。……お客へのオーラル奉仕なんですが、……」
「そのトレーニングは和美さんにお任せするわ。……私の見た所、こいつ、舌も長いし、きっと素質十分よ。フフフ。」
「分かりました。今日から毎晩、自分の楽しみも兼ねてみっちり仕込むことにしますわ。……でも、ひとつ、ご相談なんですが。……私も昼間は仕事がありますし、仲居たちに協力させてはいけません?」
「仲居たちって?……皆で20人以上居るんでしょう?」
「事務兼任の者を含めると30名位います。……実は、クソの前任者のジイは、若女将の方針で、毎日、仲居たちにオーラル奉仕をさせられていたんです。……勿論、初めは泊り客への奉仕に備えたトレーニングだったのですが、ジイの舌技が上達してからはそれが人気で、皆が暇をみては交代で楽しんでいました。そう、日に5から10人の割だったと思います。……事故でジイが亡くなって、もう二カ月近く。……みんな、フラストレーションが溜っています。……中には、股が濡れてムズムズすると言ってる者もいる位ですわ。フフフ」
「でも、クソの身になってみると、哀れね。……離婚した途端に、元の妻とその恋人とのセックスに奉仕させられ、便器にまで落とされて、……それにこれから、旅館の客へのオーラル奉仕のトレーニングを大勢の仲居たちから受けるんですものね。……もちろん、朝晩は、和美さんからの厳しい吸い取り奉仕トレーニングだってあるしさ。……」
「でも、それがこいつの運命、身から出た錆ですわ。……クソ、……聞いてる?……アラッ、奥様、こいつ、いつの間にか涙を流しながら自分の股間をいじってますわ。……すっかり勃起しちゃって、いやらしいったらないわ。」
三人の目が、足元で平伏している宏志に移った。
「そう言えば、前任者のジイの時もそうでしたわ。……人間って屈辱に耐えられなくなると、精神的な逃げ道を探して、性的なアクメに救いを求めることがあるんですって。……ホラ、お二人にもその恥ずかしい有様をよく見て頂くのよ。そして、うんと軽蔑して頂きなさい。」
宏志の耳に和美の嘲り声が、そして江利子と哲也の笑い声が入り混じって遠く響いた。
もう、普通の神経では、明日からの屈辱に満ちた現実に堪えることは、彼には到底不可能だった。
そう、……麻薬に救いを求める様に、一時の快楽に身を任せて現実から逃避するしか無かったのである。
つかの間の慰めを求めながら、股間の突きあげるような衝動と共に、彼は全身を震わせて皆の足元で果てたのだった。
(続く)