#44転落の人身御供 (意趣返しの果て)( Fallen Victim)…後編
阿部譲二
やくざの対抗する二つの組で勢力のバランスが破れ、手打ちの条件として相手の組に身柄を差し出された男が意趣返しを受ける。身体を傷つけない条件を守る代わりに心を傷つけてやると宣言され、組の女達に嬲り物にされる。誘拐された新妻が毎日彼の顔の上で男達に次々と犯され、妻の股間に顔を覗かせたまま縛られた彼はその汁を吸い清めさせられる。 |
槙原組の中堅で組を支えて戦って来た健吉は、組長が
病に倒れて落目になった組織を救うため、敵方の顕眞会
へ人身御供として差し出される。
彼の身体には傷を付けない約束ではあったが、顕眞会
の会長は、代りに健吉の心に傷を付けてやると宣言し、
健吉は皆の目の前で、会長の若い後添えの文代を頭とす
る組員の女房達に、文字通り嬲り者にされた。
しかも、家に残して来た筈の恋女房の登志子を人質に
取られ、全く反抗を封じられた健吉は、登志子の背の下
に頭を逆にして縛り付けられる。
仰向けに寝かされた登志子の身体の下敷になって、そ
の股間から辛うじて顔を覗かせる健吉の眼前で、顕眞会
の若い者達の肉棒が、次々と登志子を犯して行った。
健吉は、一人が終る毎に、舌を伸ばして汚された登志
子の股間を舐め、膣から流れ出る女の淫液と男の精液の
カクテルを吸わされる。
気も狂わんばかりの屈辱と無念さに、健吉の心はズタ
ズタに引き裂かれたのだった。
その翌日から、これが、日課の様に繰り返される。
「オイ、そろそろ重ね餅≠やろうぜ」
朝食が済むと、誰からともなく組の若い者達が、待ち
兼ねた様に声を掛ける。
裸のまゝ畳の間に引き出された健吉と登志子は、仰向
きに寝かされ、重ね餅よろしく、身体を上下逆に重ねて
縛られた上、輪姦されるのである。
しかし毎日のこととなると、登志子の恐怖も薄らぎ、
諦めの境地となった彼女は、男達のインサートに次第に
快楽の反応を示す様になった。
生来、好き者の素質があったのだろうか。
登志子は、男達が肉棒を突き上げる度に、息を荒げ、
喘ぎ声を立てゝ上りつめる。
そして、身体を細かく震わせながら果てた後も、次の
ステージでは再び更に深い快楽へと没入して行った。
登志子の股間でそれを目のあたりにする健吉は、哀れ
を極めた存在である。
女の身体に乗り跨がった男が突き上げる度に、健吉の
顎に覆い被さった登志子の尻割れが、そしてアヌスが彼
の唇をにじった。
「オイ、俺達がてめえの女房を可愛がっている模様を、
女房のケツの穴を舐めながら、有難く拝見してな」
「そうだ、それにお汁もこぼさない様にな!」
周囲の男達の嘲笑が、健吉の耳を刺す。
ヒクヒクと彼の頬の上で痙攣する女の太股の間から、
生臭いジュースが尻割れを伝って健吉の唇を濡らし、咽
喉を焼いた。
健吉が連れ込まれた顕眞会の事務所は、広壮な会長の
邸宅敷地の一角にある。
事務所の建物の中には、組員達のためにホテル形式の
宿泊設備も整っていて、常時、十数名の若手が会長宅の
警備を兼ねて泊り込んでいた。
宴会用の大広間や、大小の会議室と応接室、それに、
組員の家族も利用出来るレクリエーション用の娯楽設備
まで完備している。
会長の若い後添えである文代は、その性格が派手なこ
ともあって、頻繁に、主だった組員の女房連を集めて、
ここで茶会や昼食会を催すのが常だった。
豪華な洋風の応接室を会場にすることから、人呼んで
文代サロン=c…それは、水商売上がりの文代を、幾
分皮肉った表現だった。
ともあれ、このところ連日の様に、昼前になると組員
の女房達が、このサロンに集まってくる。
健吉が、このサロンの常連達の退屈しのぎに、毎日、
嬲り者にされる様になるのに、時間は掛からなかった。
文代は、健吉の頚に犬の首輪を嵌めさせ、応接室に入
る前に、その鎖を引いて庭を一周する。
勿論、四つ這いのまゝで、立ち上がることは許されな
かった。
応接室で女達に囲まれた健吉は、それから昼食を挟む
数時間の間、女達に辱め抜かれるのである。
足舐めから始まり、女達の脱いだパンティーを嗅がさ
れ、舐めさせられる。
昼食は、ポリ容器に入れた女達の食べ残しを、皆の面
前で、犬の様に四つ這いになったまゝ食べさせられた。
「アラ、お前、随分まずそうに食べてるじゃない。……
そうだわ、味付けをして上げるから、その容器を持って
皆の所を回りなさい。……どうか、貴女様の唾で味を付
けて下さいませって、お願いするのよ」
文代は、ニヤニヤ笑みを浮かべながら命令する。
女達ひとりひとりの前で、這いつくばって容器を差し
出し、残飯に唾を掛けて貰う様嘆願する健吉の顔面は、
屈辱で紅に染まっていた。
ペッ≠ニ音を立てゝ数度に亘って唾を吐き込む者、
カッ≠ニ咽喉を鳴らして痰まじりの唾をたっぷり吐き
掛ける者、それぞれが余裕を持って、屈辱に顔を歪める
健吉の反応を楽しむ風情である。
最後に、風邪気味の文代のところで、青い痰まじりの
唾液が吐き込まれた時には、容器の中はさながら女達の
痰壷と化していた。
ねっとりと唾や痰が絡み付いた残飯に口を寄せる健吉
の目から、口惜し涙がポタポタと零れる。
不潔感を必死にこらえて、最初の一口を咽喉に送り込
んだところで、再び文代の声が掛かった。
「お待ち、お前、未だ不足そうだね。……いゝわ。私が
ドレッシングを掛けて上げる」
容器を跨いだ文代の股間から、残飯の上に汚水が注が
れる。泡立った容器から微かな湯気が立ち上った。
「これで気に入らなかったら、もっと汚いものを落して
やるよ。……さあ、嬉しそうに、尻尾……アラ、尻尾は
なかったわねぇ……じゃあ、代りにお尻を振りながら、
お食べ!……クックックッ」
口惜しさに全身を震わせながら、それでも、命令通り
尻を左右に揺すりつゝ、健吉はその汚水を啜り、穢され
た残飯を咽喉へ送り込む。
食物と言えば、朝晩とも食事抜きで、昼のこの残飯が
健吉にとって唯一の食べる機会であった。
「アラアラ、この男、本当に食べてるわ。……こんな汚
ないものでも御馳走なのね。……コラ、ちゃんとお尻を
振って! プーッ、まあ良い格好だこと!」
文代が噴き出すと、一斉に爆笑が渦巻いた。
サロンが解散した後、健吉は文代に鎖を牽かれ、彼女
の住む広壮な邸宅へと四つ這いで従う。
こゝで彼の身柄は、女中頭の手に渡され、残る時間を
奴隷の様に追い使われるのだった。
賄い担当の二人の女中を含めて、六人の女達が健吉を
顎で指図する。それも、人の嫌がるトイレ掃除とか下着
の洗濯とかを主にやらされた。
文代から言い含められていると見え、女中達は敵意も
露わに、彼をねちねちといたぶる。
しかも、妻の登志子が人質になっている健吉の弱味を
フルに利用して、彼に徹底的な屈従を強いた。
四つ這いのまゝで立つことを許されぬ健吉は、女中達
の足蹴りを頭や尻に受け、口惜しさで目を真赤にして、
雑巾を手に床を這いまわる。
仕事が一段落すると、今度は、交替で休憩する女中達
を腰を次々と揉まされた。
たくましく発達したヒップを、両指に力をこめて揉み
しだいていた時である。
突然、健吉に身体を預けている女が首をひねって横の
一人を呼び、何やら囁き掛けた。
クックッと含み笑いをしながら、健吉の後ろへ回った
その女は、いきなり彼の髪をムズと掴み、目の前で悩ま
しげにうねる豊満な女の尻割れに押し付ける。
それにタイミングを合わせて、女の尻から、勢いよく
大量のガスが放出された。
まともにそれを吸わされた健吉こそ災難である。
鼻孔を通して脳髄に泌み込む様な汚臭と、目も眩む様
な屈辱で、健吉は一瞬気の遠くなる様な衝撃を受けた。
しかも、彼の頭を押し付けている女の手は、直ぐには
力を緩め様とせず、彼にたっぷりと残り香を嗅がせる。
「どうだい。お前みたいに顕眞会にたてつくと、こんな
目に合うのさ。……フフフ、その臭いをよく覚えておく
んだよ。……これから、お前の鼻や口は女のおしも専用
になるんだからね。……どうだい、口惜しいだろう?」
女中頭の嘲けりの言葉が、健吉の無念さを増幅する。
反抗出来ないもどかしさが深い諦めとなって定着し、
今や彼の心の中では、これ迄の男としての誇りが音を立
てゝ崩れて行くのだった。
会長の若い後添えに収まる前は、水商売の世界に居た
文代の身辺には、絶えず色々な浮名が流れていた。
所謂、恋多き女であり、それ以上に性の欲望が盛んな
女でもある。しかも、女盛りの三十半ばだった。
男としての盛りを過ぎた会長には、毎晩の様に迫る女
の欲望は、いささか重荷でもある。
それでも隔日には必ず文代を抱いたし、週末には時間
を掛けて、二回、三回と連続して行うこともあった。
しかし、文代はそれで満足しているわけではない。
会長の寝息を傍に聞きながら、欲望に熱く火照った身
体を自ら慰めることも、しばしばだった。
しかし、今や自分の自由になる奴隷として、健吉を手
に入れた文代は、渡りに船とばかりに、彼の舌を自分の
欲望の処理に使うことを思いつく。
だが、文代の着想はそれだけではなかった。
マンネリ化した二人のセックスを活性化する道具に、
健吉を使おうと考えたのである。
哀れにも健吉は、文代と会長とのセックスの慰み物と
して、毎夜二人に嬲られる運命となった。
その時間になると、女中達に後手に手錠を嵌められた
健吉は、首輪の鎖を牽かれて二人の寝室へ届けられる。
広い洋間の中央にある、豪華なキングサイズのダブル
ベッドの横には、ソファーセットが置かれていた。
こゝでくつろいでいる二人の前に、頭を垂れて膝でに
じり寄る健吉の動作には、既に、征服された者の卑屈さ
がにじみ出ている。
「私の足の下に来て、這いつくばるんだよ。……そうそ
う、それで良いわ。……所で、この部屋でのお前の役割
を言って御覧?」
部屋着でくつろいだ文代は、足を高く組んで、意地悪
く健吉をうながした。
実は、昼の内に、予め文代の様々な質問に対する回答
を女中達が用意し、健吉は、その屈辱的な科白を涙なが
らに棒暗記させられていたのである。
「わ、わたくしは……こゝで、お二人の……おしもの御
用を勤めさせて頂きます……」
「そう、良く出来たわ。……でも、もっと嬉しそうな顔
をなさい。フフフ」
文代に言われて、健吉は引き吊った様な笑いを作る。
「そう、大分ましよ。……所でと、……お前、今日女中
達の腰を揉まされた時、突然、女中のお尻に顔を埋めた
んですって?」
「オイオイ、そりゃあ本当か?……こいつが、自分から
女中のケツを嗅いだって言うのか?」
会長は、如何にも意外そうに会話に割って入る。
「そうですって。……腰を揉んでいる内に、目の前の女
のお尻が魅力的で、我慢が出来なかったそうよ。まるで
盛りの付いた犬みたい!……いやらしいったらありゃし
ないわ」
文代は、口調にも蔑みを露わに見せた。
「呆れ返った変態野郎だな。……でも、こいつは毎朝、
自分の女房を目の前で男達にまわされて、その汁を飲ま
されているんだからな。……欲求不満で頭にきてたんだ
ろうよ」
「それなら判るんだけど。この話、未だ続きがあるの。
……お尻にこの男が、突然鼻を押し付けたもんで、その
女中、びっくりした拍子に、プーッとガスを洩らしたん
ですって。……そしたら、こいつ、どうしたとお思いに
なる?」
「大方、飛び上って逃げたんだろうよ」
「ところが、そうじゃないの。……こいつ、感激の余り
お尻の割目に鼻をこじ入れる様にしてガスを吸ったんで
すって。……呆れるでしょう!」
「女に屁を嗅がされて感激するたぁ、筋金入りの変態だ
な。……でも、待てよ。……こいつ、昼のサロンで、お
前や組員の女房連のケツの下に、顔をたっぷり敷かれて
たんじゃなかったのかい?」
「そうよ。私達、臭いだけじゃなくて、アヌスの汚れも
舐めさせてるのよ」
「それで判った。……毎日、女達に嬲り抜かれている内
に、本当の変態になったんだ。……ソレ、第二の天性っ
て言うじゃないか。……俺達のおしもへの奉仕だって、
その内に、進んでやる様になるかも知れんぞ」
予め弁解を封じられている健吉にとって、事実を曲げ
て伝えられ、変態扱いされる無念さは例え様がない。
「さあ、そろそろ始めなさい。……先ず、私の下半身を
舌で舐め清めるのよ」
文代の前に這いつくばって、健吉は、女の足の裏から
スタートする。
ザラザラする踵の苦味から足指の間の垢、そして徐々
に上へ舐め上がって、じっとり湿った尻割れに、繰返し
舌を這わせる。
すべてが、文字通り屈従と汚辱の味だった。
最後に、文代に髪を鷲掴みされ、彼女の股間のクレバ
スに顔を押し付けられる。
早くも、トロッとした粘液に覆われたその部分を、命
じられるまゝに首を上下に振って舌舐めを続けた。
ソファーに腰掛けたまゝ健吉の舌奉仕を受ける文代の
しどけない姿を、会長が横から抱き寄せ、女の豊かな乳
房をまさぐりながら唇を吸う。
それを下から見上げながら、舌を動かし続ける健吉。
やがて、ベッドに移った二人の身体の下に、モロに顔
を敷かれた健吉は、二人の結合部を舐め続ける様に指示
された。
めくるめく時が、そして健吉にとって無限にも思える
辛い時が過ぎて行く。
そして、頂点を迎えた二人が、身体を震わせて果てる
と同時に、生臭い例のミックス・ジュースが、健吉の唇
の上へ溢れ出して来た。
妻の登志子が若い男達に犯された時と異なり、会長の
それは栄養剤を混え、苦味を帯びている。
未だ満足したりない文代は、改めて健吉の首を股間に
挟み、延々と舌奉仕を継続させた。
こうして、二人の夜の慰み物に転落した健吉は毎夜、
文代と会長の寝室に繋がれて、そのセックスに奉仕させ
られる。しかも、会長の気が乗らない時でも、文代は必
ず貪欲に健吉の舌を要求し、彼の顔を股間に挟みながら
何回も頂点を迎えるのだった。
この、健吉にとってまるで地獄の様な生活が約三ケ月
続いた後、漸く変化が訪れる。
しかし、それは、彼を更に深い奈落へ転落させる序曲
でもあった。
毎朝の重ね餅≠フ仕置から、漸く解放された登志子
が、顕眞会の経営する会員制のナイトクラブへ移された
のである。
ナイトクラブと言うと聞こえは良いが、実態は、クラ
ブ形式の売春宿だった。
ここで働く女達は、仕切の付いた薄暗いブースの中で
客の求めに応じて身体を開く。
そして、スキンを一切使用せず、客に膣内放出を許す
と言うのが大きな謳い文句だった。
勿論、女達には店からピルが支給され、妊娠を防ぐと
同時に、毎週病院での定期健診を義務付けて、病気を防
止している。
登志子は、このクラブで二十名程の若い女達と共に、
連夜客を取らされることになった。
一方、哀れを極めたのは健吉の方である。
彼はクラブの女子トイレに繋がれ、身体の自由を拘束
されて、客を取った後の女達の股間を、舌で清める役割
を強いられたのだった。
しかも、彼がこゝに繋がれると同時に、ティッシュや
トイレットペーパーは全て取り除かれてしまった。
勢い、女達は、客に汚された股間の清めはもとより、
大小便の後始末も彼の舌に委せざるを得ない。
便器の横の床に仰向けに寝かされた健吉の顔の周囲に
は、短かい足付の便座が被せられていた。
女達がそこへ腰掛けると、丁度尻割れが彼の唇に軽く
触れる高さになっていて、ネジで調整も可能である。
女達は客を取った後は、先ずこゝへ座って、膣内に放
出された客のジュースを健吉に吸い取らせた。
そして、おもむろに傍らの便器で用を足す。
その後、再び健吉の顔に跨がって、ゆっくり跡を清め
させるのだった。
客がたて混んでくると、二十数名の女達が、次々と女
子トイレに掛け込んでくる。
その股間を、健吉が全て吸い清めねばならなかった。
女達の中には、当然、妻の登志子も居る。
しかし、今や登志子も外の女同様、いや、外の女以上
に遠慮無く彼の顔に跨がり、彼の舌を使った。
「あなた、未だ残ってるわ。……もっと心を込めて清め
て頂戴!」
登志子は、ズケズケと要求する。
そして、傍で用を足した後、再び跨がって来た。
「ちゃんと舐めるのよ。……ソラ、お尻の方もよ。……
パンティーにつかない様に、舌の先を中に差し込んで清
めなさい。……そう、そるでいゝわ」
かっての愛妻に顔に跨がられ、外の男とのセックスの
跡を清めさせられる。……それは、あの重ね餅≠フ時
とは異り、今度は彼女自身の意志で、その屈辱を強いら
れるのである。
しかも、彼女の用便の後始末と言う汚辱に満ちた作業
も、新たに加わっている。
健吉は泣くに泣けない心境だった。
「アラッ、未だ残ってたわ。……ゴメン!」
登志子のアヌスが、ピクリと蠢き、小さな塊りが彼の
口中に落ちる。
「でも、ついでだわ。……あなたも落ちるとこまで落ち
たんだから、この際、私の便器になりなさい!」
そして、更に大きな塊りが彼の唇を割って、口中に押
し込まれた。
「この後で、オシッコも飲ませるからね、フフフッ……
お前も、これで人間廃業ね。これからは私の便器として
生きるのよ」
思いも掛けぬ登志子の裏切りは、哀れな健吉を絶望の
淵に深く深く転落させて行くのだった。
(完)
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1990年9月スピリッツ9,10月号
(スレイブ通信43号に書足し掲載)
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2010/08/06