#44転落の人身御供 (意趣返しの果て)( Fallen Victim)…前編    
                     阿部譲二

やくざの対抗する二つの組で勢力のバランスが破れ、手打ちの条件として相手の組に身柄を差し出された男が意趣返しを受ける。身体を傷つけない条件を守る代わりに心を傷つけてやると宣言され、組の女達に嬲り物にされる。誘拐された新妻が毎日彼の顔の上で男達に次々と犯され、妻の股間に顔を覗かせたまま縛られた彼はその汁を吸い清めさせられる。

 「オイ、素晴しい玉じゃないか。……こんな良い女を独
り占めとは、お前も運の良い奴だな。……どうだ、俺に
も味見させねえか?」
 弟分のケンこと、健吉のちんまりしたアパートに上り
込んだ清次は、新婚の健吉を前に、真顔で囁いた。
 健吉の恋女房、登志子は、奥のキッチンで茶菓子の用
意をしている気配である。
「と、とんでもない。……こればっかりは、いくら兄貴
でも願い下げにして貰いますぜ」
 健吉は、目を白黒させて狼狽する。
「冗談だよ、冗談。……でも、あの身体は一級品だな。
……ホレ、あのケツの線を見ろ。俺だって、震い付きた
くなるぜ」
 清次は、身を乗り出して、キッチンの流し場の登志子
を覗き見しながら続けた。
 女の後姿を追う、そのネットリした視線が、スカート
もはちけんばかりの登志子の豊なヒップの上を、舐め回
す様に絡み付く。
「それより、兄貴。……顕眞会の連中ですがね……」
 流石に辟易した健吉は、別な話題を投げ掛けた。
 顕眞会とは、清次と健吉が属している槙原組の宿敵で
ある。この街では、この二つの渡世者のグループが、永
年に亘って勢力争いを続けていた。
「オー、顕眞会の奴等が、又、何かやったのか?」
 清次は、目を光らせる。
「いえね。大したこっちゃないんですが、最近ヤクの扱
いを増やしていると言う話ですぜ。……それも、シャブ
だけじゃなくて、この頃は南米もののクラックが多いっ
て聞いてます」
 健吉の言うヤクとは、勿論麻薬のことだが、シャブは
アメリカを経由して密輸されて来るヘロインのこと。
 又、南米のペルーやコロンビアで栽培されるコカイン
が、クラックの通称でアメリカへ大量に密輸されている
ことは、衆知の事実だった。
「フーン、いよいよクラックを扱い出したか。……でも
警察が黙っちゃいまい」
 清次の言う通り、ヘロインに較べて習慣性の強いコカ
インは、一旦大衆に浸透すると根絶がまず不可能とされ
ている。従って警察や麻薬捜査官の取締りもヘロインと
は比較にならぬ程厳しかった。
 アメリカでの麻薬捜査官、通称ポパイと、麻薬密輸業
者との戦いは激烈を極め、しばしば小説や映画の題材に
取り上げられている。
「それが、今日びは警察も手不足らしいし、麻薬捜査官
は大口の卸しの摘発しか手を出さねえから、末端のバイ
人は、自由に泳ぎ回っていまっさ。……このまゝじゃ、
顕眞会の奴等に甘い汁を吸われっぱなしでっせ」
 健吉の懸念も、もっともだった。
 賭博の収入が下火になって来た現在、副収入とはいえ
ヤク商売の比率は確実に増大している。
 二つの拮抗する渡世者のグループ間で、その収入に差
が出来ると言うことは、それがそのまゝ勢力のバランス
の崩壊に繋がる可能性があった。
「この件はな、俺から組長に報告して、何か手を打って
貰うから心配するな」
 清次がしめくくった所で、茶菓子を手に登志子が部屋
に入って来た。
「いやー、こりゃ奥さん。手間を掛けて済んませんな。
……でも、奥さんみたいな別ぴんさんが、ケンの女房に
収まるなんて、一体、どんな風の吹きまわしだったんで
すかい?……かたぎのお嬢さんが、この世界の男と一緒
になるのを、よく親御さんが許しなすったね」
 清次は茶を啜りながら、健吉の傍に寄り沿う様に座っ
た登志子に話し掛けた。
 清次の小柄なぽってりとした体形は、健吉の引き締っ
た長身と対照的だが、その脂ぎった顔には狡猾そうな目
が光っている。
「それが偶然なんです。……この人とは一年前にハワイ
で知り合って、気が付いたら一緒になってたの。でも、
アメリカに住んでる両親は大反対。……だから、家出を
して、二人で先ず実績を作ることにしたんです」
「ホオー、そりゃ勇ましい話だ。……でも、その内、赤
ちゃんでも出来たら、親御さんだって折れて来まっせ。
それまでの辛抱さ」
 そつなく応対しながら、清次の目は、衿ぐりの大きい
Tシャツからこぼれる、女の豊な胸元に注がれている。
 暫く無駄話しをした後、清次がやっと立ち上がったの
は、かれこれ二時間も経ってからだった。
「ケンよ。ちょっと、そこまで付合ってくれ。……奥さ
ん、御亭主を三十分程お借りしまっせ」
 健吉を伴なって、近くの公園に歩を運んだ清次は、人
気の無いベンチに腰を掛けた。
「ケン、お前な、女房を持つのも良いが、骨抜きにされ
たんじゃ、あるめえな」
「ま、まさか。……兄貴の前だが、あいつは、そんな女
じゃねえ。素人には違いねえが、俺の女房として立派に
やって行けるやつでさあ」
「それじゃ、聞くがな。……俺が万一サツに追われる様
なことになった時に、お前、あの女を残して、俺の身代
りに三年も四年もムショ暮しが出来るかよ」
「そ、そりゃ、その時になりゃあ俺だって……」
 健吉は流石に、その彫りの深い顔を曇らせる。
「じゃあ、いゝんだな。……何時でも俺の身代りが勤ま
るんだな」
 清次は、しつこく念を押す。
「勿論ですとも。……それが、この世界の掟なんだ」 
 健吉は、きっぱりと言い切った。
「俺の代りだけとは限らねえ。……親分の身代りになる
こともあるし、組全体の利益のために個人を犠牲にする
ことだってあるんだ。その時に、女の問題で決心が鈍る
様だったら、遠慮無く別れるんだな!」
 清次の言葉に、健吉は黙って頷いた。
 その年の暮になると、顕眞会と槙原組の抗争は、次第
に激しさを加えて行く。
 そして、健吉の懸念した様に、麻薬の密売で創いた豊
富な資金力にものを言わせて、顕眞会がジリジリとその
勢力を伸ばして行った。
 槙原組の番頭格である清次と、その弟分の健吉は、懸
命になって傾きかけた態勢の挽回に努めた。
 ことに、喧嘩出入での健吉の活躍は目覚しい。
 空手の有段者である健吉に歯が立つ者は殆ど無く、顕
眞会の若手連中の多くが、健吉に痛めつけられ、骨折や
怪我を繰返していた。
 しかし、経済力で勝る顕眞会は、次第にそのメンバー
の数を増やし、槙原組を圧倒して行く。
 そして、両者の抗争に決定的な終止符が打たれたのは
翌年の夏、槙原組の組長が病気で倒れた時だった。
 警察の圧力もあって、組長の退院後、両者の間で和解
の手打が行われることになったが、事実上は槙原組の全
面降伏である。
 組としての存続は認められ、表面上は対等の手打だっ
たが、裏取引の場で、槙原組は様々な屈辱的な条件を飲
まされたのだった。
 手打のセレモニーが滞りなく終った後、健吉は、組長
の部屋に呼ばれた。傍には清次が控えている。
 重苦しい雰囲気の中で、先づ清次が口を切った。
「今回の手打の状況は知っての通りだ。……顕眞会は、
色々な条件を突き付けて来たが、その中に、健吉、お前
のことがあるんだ」
 腕組みを解いて、口を挟もうとする組長を押し留めな
がら、清次は、更に話しを続ける。
「これは、組長には言い難い話だから、俺から言わせて
貰う。……顕眞会はな、実は、お前の身柄を要求して来
たんだ」
「お、俺の身柄ですって?……じゃあ、俺に槙原組を止
めて顕眞会に入れとでも……」
「それは違う。……お前は、顕眞会の連中にうんと憎ま
れてる。……あいつ等の狙いは、お前に意趣返しをする
ことさ」
「意趣返しって……それじゃ……」
「いや、心配するな。……俺達も散々考えたんだ。……
本来なら、こんな申し入れは即座に断わるんだが、事情
が許さねぇ。……そこで、こっちも条件を付けて受け入
れることにしたんだ」
「……その条件ってのは……」
「それはな、健吉。お前の身体は一切傷付けないってこ
とだ。……骨はおろか皮膚にだって、擦り傷ひとつ負わ
せないってのが、こちらの条件さ。……しかも、これに
は警察まで絡んでる」
「警察が?」
「そうさ。……お前の身体は、週に一回、医者に見せて
その結果、少しでも傷があれば、むこうの会長を警察に
傷害罪で訴えることで合意したんだ」
「………………」
「勿論、身体に傷を付けられなくっても、お前としては
色々辛い目に合うこったろう。……でもな、人の罪を着
てムショ暮しをするより、考え方に依っちゃ、いゝかも
知れねえぜ。……なあ、お前も槙原組のために、こゝで
人身御供になってくれ」
「でも、いったいどの位の間……それに、うちの女房は
その間どうすれば……」
 健吉の心配はもっともだった。
 清次は、組長とチラッと顔を見合わせたが、幾分言い
ずらそうに続ける。
「それがな、期限は決まってないんだ。……でも、先方
の意趣返しの目的が終れば、当然返してくれる。勿論、
あまり長引く様なら、こっちから申し入れて身柄を引き
取る様にするさ。……それに、お前の女房のことは、心
配要らねえ。俺達で生活費はたっぷり支給するから、安
心してな」
 今や、健吉は、清次の言葉を信ずるしかない。
 こうして、直ちに健吉は、正式に顕眞会に身柄を移さ
れたのだった。
 翌日、恋女房の登志子と十分に名残を惜む暇も無く、
清次に連れられて先方の事務所に赴く。
 顕眞会の本拠だけあって、警戒は厳重で、二人は隅々
まで身体検査をされた上で、会議室に招じ入れられた。
 こゝで、清次から、組長の代理として、先方の会長と
幹部達に、槙原組から健吉を引渡す旨の挨拶をする。
 続いて、今後、健吉の身体に一切傷をつけぬとの念押
しがあってセレモニーが終った。
 清次が役目を終えて姿を消すと、健吉は顕眞会の連中
の真っただ中に独りで残される。
 途端に席の雰囲気が、ガラリと変った。
「オイ、健吉、頭が高いぜ。……そこの床に土下座して
これ迄のお前の所業を反省するんだ!」
 口を切ったのは、会の若手を取り纏めている兄貴株の
男である。以前、喧嘩出入りで健吉に散々痛めつけられ
たせいか、如何にも憎々しげな口調だった。
 言われるまゝに床に這いつくばった健吉を、ワッとば
かり一同が取り囲む。
 そして、次々と健吉の頭や顔を足蹴にし始めた。
「オイ、一寸待った。……身体に傷を付けねえ約束だ。
その辺で、かねて申し合せた通りにするんだ」
 会長の鶴の一声で、一同はサッと引き下る。
 健吉は、会長に促されて、隣りの応接間へ移った。
 そこに置かれた幾つかの革張りのソファーには、十名
程の女達が、思い思いに腰掛けて談笑している。
 健吉が会長に伴われて部屋に入ると、一斉に、女達の
好奇の目が集まった。
 応接用のセンター・テーブルを壁際に片付けて、席の
中央には空間がしつらえてある。
 会長は、そこへ健吉を正座させると、正面のチエアー
に腰を下ろして、おもむろに説明を始めた。
「こゝに居る女達はな、皆、この会の幹部達の女房連中
だ。……ソラ、そこに座っているのが、俺の家内の文代
さ」
 そう言われて、健吉の方に頷いてみせた女は、年の頃
三十位の垢抜けた美貌の持主だった。
 顕眞会の会長が昨年妻を亡くして、若い水商売の女を
後添えに貰ったとのニュースは、健吉も聞いている。
「この女達は、実はお前のためにこゝへ集まったんだ。
……と言うなはな、お前の身体に傷を付けない代りに、
お前の心に傷を付けることにしたんだ」
 怪訝な顔の健吉に、会長の説明が続く。
「お前は、これからこの女達に嬲りものにされるのさ。
……つまり、男の身で女達に散々辱められことで、お前
の心をズタズタに引き裂くのが狙いなんだ」
「………………」
「フフフ、お前の顔には、こう書いてある。……こんな
女達の自由になってたまるもんかってね」
「あたり前だ。そんな目に合う位なら、舌を噛んで死ん
でやるさ!」
 健吉は、吐き出す様に言い返す。
「フン、そんなことだろうと思って、こっちはちゃんと
手を打ってある。……ホレ、誰か事務所へ行って、さっ
き攫って来た人質をこゝへ連れて来る様に伝えるんだ。
……それと、手空きの連中にこの部屋へ見物に来る様に
言ってくれ」
 五分と経たぬ内に、廊下で物音がして、可成りの数の
男達がドヤドヤと部屋に入って来た。
 その先頭の男に抱えられる様にして引きずられて来た
女がいた。口を大きめのガムテープで猿轡をされている
が、まぎれもない登志子である。
 茫然とする健吉。
「フッフッフッ、判ったかな。……お前が女達の自由に
ならなければ、お前の女房が犠牲になるんだ。……俺達
は、この女の身体にも傷を付けないとは、約束してない
からな」
 会長の言葉でがっくり頷垂れる健吉に、文代の声。
「いいかい。私達の命令に背くんじゃないよ。……ホラ
そこで四つん這いになって!……それから、私達の足の
裏をお舐め。犬の様にペロペロとね。フフフ」
 スリッパを抜いで、ぐいと目の前に付き出された女の
素足の裏に、健吉は無念の思いを抑えながら、オズオズ
と顔を寄せて舌を伸ばす。
 女は、もう一方の足を健吉の後頭部に掛け、グイと引
き寄せると、足裏でその顔を擦る様にして男の舌の感触
を楽しんだ。
 苦い塩辛い屈辱の味が、健吉の口中に広がる。
 その内、女の足先が口の中に押し込まれ、足指が執拗
に男の舌をまさぐった。
 文代に解放された後は、居並ぶ女達の前で次々と足舐
めを強制される。
 妻である登志子の目の前で、それに敵方の男達の軽蔑
の視線に曝されながら、女達に嬲られ辱められる情け無
さは、筆舌に尽くせぬものがあった。
 足舐めが一順した後、文子は腰を浮かしてスカートの
中に手を入れ、パンティーを脱ぐと、それを健吉の前に
投げる。うろたえる彼に向かって、命令が飛んだ。
「それを裏返して……そうそう、その股の汚れた所を顔
に当てゝ臭いを嗅ぐのよ。……そう、クンクンと鼻を鳴
らしてね。……どうだい、その臭い気に入ったかい? 
次は、そこを口の中へ入れるの。……それでいゝわ。…
…唾を出して、そこを湿して、軽く噛んで御覧。……そ
う、どんな味? こんなことさせられて恥かしくない?
フッフッフッ」
 クチャックチャッと、健吉の口からパンティーの汚れ
を味わう音が洩れる。女達の後から見物している男達の
間から一斉に軽蔑の笑いが洩れた。
 これも、文代の後、次々と同様の辱めが、外の女達に
よって繰返される。
 健吉の顔は恥ずかしさで紅潮し、目は口惜し涙でボー
っと霞んだ。
「さあ、これからが本番よ。……お前、そこの床に仰向
けに寝なさい。……そして、私達の身体の一番汚れる所
を舐めて清めるの。いゝわね!」
 新たな屈辱に身体を震わせながら床に横たわる健吉。
 その首を跨いで立った文代は、男の顔を見下ろしなが
ら、徐々に尻を下ろす。そして、無念さに歪む健吉の表
情を見届けつゝ、その唇にアヌスを当てがった。
「ホラ、お前に一番ふさわしい所よ。……さあ、よーく
味わって舌で清めなさい」
 プーンと独特の臭い。それに、ピンクの括約筋の襞の
間に残る糞滓の味。……不潔感にさいなまれながら、そ
れを唇と舌で舐め取り、味わう情けなさ!
 漸く文代の尻から解放された健吉の目は真赤だった。
「オイ、ここへ来て、お前の女房に顔を見せろ! 女に
ケツの穴まで舐めさせられた、その意気地無しのツラを
皆にも、もっと良く見て貰うんだ。……フフフ、ざまー
見ろ。生恥を曝しやがって!」
 後の男達の中から野次が飛び、ゲラゲラ笑いが部屋中
に広がる。
 四つ這いで皆の前に顔を曝し、散々笑われた後、再び
床に寝かされて、女達に次々と同じ行為を強いられた。
 こうして悪夢の様な時間が過ぎた後、実は、健吉には
更に辛い経験が待っていたのである。
 男達に二階の和室へ連れ込まれた健吉は、手足を縛ら
れて自由を奪われた後、仰向けに寝かされる。
 その健吉の上に、同じく仰向けになった登志子の身体
が、重ね餅よろしく逆向きに乗せられた。
 そして、登志子の股間から健吉の顔が覗く位置で、二
人の身体が一緒に紐でグルグル巻きにされる。
 もし、登志子の身体が反転して彼の方を向いたとした
ら、丁度シックスナインの形だが、この場合は、登志子
が健吉の腹のあたりを背に敷いた状態だった。
 やがて、登志子のスカートがめくられ、パンティーが
健吉の顔を擦りながら脱がされる。
 部屋の中央で重なったまゝ寝かされている二人の上に
……いや、正確に言えば、健吉を頭と足が逆になった形
で背に敷いた登志子の上に、男達の一人がズボンを脱い
でのしかゝった。
 登志子の股間に当てがわれた男の一物が、健吉の顔に
触れんばかりの近さで、女のバギナに挿入される。
 アーッと悲鳴を上げたのは、猿轡をされて声の出せな
い登志子ではなく、口が自由な健吉の方だった。
 男の腰が激しいピストン運動を繰り返す間、健吉の鼻
の上には男の陰嚢が乗せられ、したたる淫液が健吉の唇
を濡らす。
 やがて、男の身体が痙攣して果て、男根が健吉の顔を
撫でながら引き抜かれると同時に、登志子の膣の中から
ドーッと男の精液が流れ出して来た。
「オイ、畳を汚したら承知しねえぞ。……全部吸って、
後を舌で清めるんだ!」
 男の言葉に、ハッとして反射的にその液を吸う。
 気も狂わんばかりの屈辱の中で、ゴクリゴクリと健吉
の咽喉が鳴った。
 後、舌を伸ばして登志子の股間を清めると、直ぐに、
次の男が覆い被さって来る。
 そして、又、同じことの繰返しだった。
 こうして数時間にわたり、実に、二十人余の男達が、
次々に登志子の身体を蹂躙し、哀れにもその股間に顔を
固定された健吉は、妻の淫液の混じった敵方の男達の精
液、……彼にとって一生忘れることの出来ぬ、その屈辱
のカクテルを、いやと言う程味わされたのだった。
(続く)
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1990年9月スピリッツ9,10月号
(スレイブ通信43号に書足し掲載)
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2010/08/04