#42転落の日記帳(家畜への転落)-前半
                阿部譲二

卒業を翌年に控えた大学生がゼミで知り合った女性に惚れデートを申し込む。彼女には適当にあしらわれるが5回目のデート中に現れたラグビー部の男に彼女を奪われ仰向けに組み敷かれたまま顔の上で彼女を犯される。実は、これは馴れ合い芝居だったが、結合部への彼の舌の感覚が忘れられぬ女は彼を罠に掛け、二人のセックス奴隷に落としてしまう。

  降り注ぐ春の陽で、書院の畳の上の赤い毛氈が、燃え立つ様に鮮かである。
 古い武家屋敷を改造したこの住まいの中で、陽当りの良い凝った数寄屋造りのこの書院を、
高原小夜子は特に気に入っていた。
 縁先の七分咲きの桜の古木が庭一杯枝を広げ、隣りの家との境の密生した生垣には薄緑の芽
が萌えている。
 文机の前に座って頬杖をつき、庭にぼんやりと目をやる小夜子の横顔は、傍目にもハッとす
る程美しかった。
 勤めに出る夫を送り出した後の朝のひと時を、小夜子は、書院で昨日の日記をつけながら過
すのが常である。
 小夜子の前に広げられた分厚い日記帳は、彼女の青春の記録であり、小学生時代から、結婚
二年目の今日まで、一日も欠かしたことが無かった。
 黄色い薄手のセーターが、彼女の豊な胸を際立たせ、ベージュ色のプリーツのスカートが、
そのグラマラスなヒップをふわりと覆っている。
 どちらかと言えば丸顔だが、濃い眉と大きな瞳、そして、熟れた厚目の唇が、どこかエキゾ
チックで官能的な雰囲気を、小夜子の周りに漂わせていた。
 日記帳を書き終った小夜子は、背を反らして伸びをすると、赤い毛氈の上で、その豊満なヒ
ップを軽く前後に揺すった。
「ム、ムー……ムーッ」
 彼女のスカートの中から、突然、くぐもった人間の呻き声が洩れた。
 驚いたことに、小夜子の背後には、トレーナーに包まれた男の足が伸び、その上半身は仰向
けに寝た姿勢で、彼女のスカートの中へ首を突っ込んでいた。
 つまり、その顔面は、小夜子の尻の下にピッタリと敷かれているのである。
 もうひとつ、その仰向けに寝た股間からは、細い鎖が出ていて、その端は彼女の手に握られ
ていた。
 小夜子は、スカートの中に手を入れると、尻を僅かに浮かして、パンティーを太股の辺りへ
押し下げる。
 そして、手の鎖を軽くツンツンと引いた。
 男の股間のあたりが、その動きに合わせて上下するところを見ると、明らかにその鎖は男根
に結ばれている。
 そしてその鎖の動きは、馬に当てる拍車に似て、軽く引いただけで男に可成り苦痛を与える
らしい。
 その瞬間、小夜子の尻の下から、苦しげな男の呻きが洩れ、間もなくピチャッピチャッと、
淫靡な音がスカートの中から聞こえ出した。
 男の舌が、小夜子の意志のまゝに、女の股間で蠢き始めたのである。
 小夜子は、目を細め、唇を緩めた淫らな表情で女芯に神経を集中し、うっとりと男の舌を味
わった。
 女の身体が、ゆっくりと小さく揺れ、はずみで机の端から、日記帳がパタンと横の本の山へ
落ちる。
 小夜子はそのまゝの姿勢で手を伸ばし、そのあたりの本と共に日記帳を掴んで拾い上げた。
 嚥脂色の革表紙の彼女の日記帳と一緒に、分厚い大学ノートが机上にコトンと零れた。
 その表紙に、男の筆跡で「日記帳」とある。
 彼女の上半身の揺れは依然僅かだが、その腰は男の顔の上で、尻をゆっくりグラインドさせ
ている。
「ケン、お前の日記帳見て上げるわ。……又、あとで昨日の分をつけておきなさい」
 小夜子は、尻の下の男に話し掛けながら、大学ノートの日記帳を手に取った。
 彼女の手が、パラパラと頁をめくり、中程の所で止まると、そこへ目が落ちる。
「アラ、これは、私とお前の最初のデートの日だわ。……そうだ、私の日記と較べると面白い
わね。……ホラ、さぼるんじゃない! しっかりお舐め。ケン!」
 小夜子の手が再び鎖を引くと、ケンと呼ばれた男は、女の尻の下で身もだえしながら、舌奉
仕を続行した。
 以下は、小夜子の目の前に拡がられた、男の日記帳の内容である。
               …………………………
X月X日
 今日、遂に念願の小夜子さんとのデートを実現出来た。やはり、彼女は素晴しい!
 喫茶店での、彼女のウイットに富んだ話振りもさることながら、その生々とした表情は息を
飲む程美しい。
 その後、川堤を散歩したが、河面を渡る風を受けて、長い髪をなびかせる彼女は、あのライ
ン河のローレライの様に魅力的だった。
 大学の文学部のゼミで彼女と知り合って、もう一年になる。その間、何度かデートを申し込
もうとしたが、何故か勇気が出なかった。
 ひとつには、彼女がいつも沢山の男達に囲まれていて、中々近寄り難かったからでもある。
 でも、俺も彼女も、来年は卒業の年だ。
 それまでに、何とか彼女の心を捉えて、就職が決まったら早速、結婚の申し込みをしよう!
 先日、男の学生の間で、結婚相手の女性には、B.L.H.のどれを一番重視すべきかの議
論があった。
 女性のB.W.H.はスリーサイズだが、これをもじったB.L.H.とは、ボデー、ルッ
クス、ハートのことである。
 勿論、議論の結論は出なかったが、面食いはルックスを強調するし、精神派はハートナイス
な女を、肉体派はグラマーなボデーを魅力のトップに上げた。
 でも、この三つの要素が適度にバランスした女が現実的なチョイスだと言う点では、皆、異
論が無かった。
 小夜子さんは、ルックスは最高、ハートも若い女性特有の気まぐれと我侭が気にはなるが、
デートに応じてくれたのだから贅沢は言えない。
 所で、今日のデートでは、彼女のボデーの素晴しさを、再認識したのも収穫だった。
 川堤を上る彼女の後ろについた俺は、目の前でプリプリ揺れる彼女の形の良い豊かなヒップ
に、全く圧倒されてしまった。
 それに、川の水で手を洗って、堤に座っている彼女を見上げた時、スカートの下から覗いた
白いパンティーの食い込んだ股間の部分は、俺を文字通り悩殺した。
 当分は、あのシーンを思い出して、毎晩オナニーせずにはいられないことだろう。
               …………………………
 小夜子はクスッと笑いを洩らし、今度は、同じ日付の自分の日記帳を繰った。
X月X日                                      
 今日は、山田健作君とのデートだった。
 同じゼミで講義を受けている学生達の中で、おとなしい目立たない存在で、どこといって魅
力の無い山田君が、私にデートの申し込みをしてくるなんて、驚きだわ。
 身の程知らずと思ったけれど、彼の時々私を見る目が、主人を仰ぐ仔犬の様に憧憬に溢れて
いたことを思い出してOKしたら、飛び上がらんばかりに喜んでたわ。
 でも、会ってみて、やはり私の印象通りの男だった。
 頭は悪くなさそうだけど、退屈で、どこかオドオドしてて男の魅力に欠けてるわ。
 でも、おかしかった。
 私が、川堤に座って、それとなくスーカトの中が下にいる彼から見える様に演出してやった
ら、目を真赤にして興奮してたわ。
 きっと、ガールフレンドもいなくて、欲求不満になってるに違いない。
 でも、私に大変お熱を上げているのは良く判ったわ。
 余りつれなくして、自殺でもされては大変だから、これからも適当にあしらってやりましょ
う。
               …………………………
 依然として続く男の舌の動きが、漸く小夜子の花芯を潤し、官能の火を煽り立てる。
 彼女は、目を閉じて股間に神経を集中すると、男の顔の上でグラインドさせている尻の動き
を、ゆっくりと加速し始めた。
 それにつれて男の頭がグラグラ揺れるが、懸命に舐め続けているとみえ、グチュッグチュッ
と押しつぶす様な音が間断無く洩れている。
 顔を尻に敷かれ、命じられるままに、女のセックスの道具と化した、みじめな男の姿がそこ
にあった。
 やがて、小夜子の腰が、ホームストレッチに掛かった騎手の様に上下に躍動し、太股が男の
頭を締め付けた。
 女の股間に繰返し繰返し顔面を蹂躙された男は、哀れにも喘ぎながら、屈辱に身を震わせて
いる。
 小夜子が、手を後につき、背を大きく反らして頂点に達すると、暫し静寂が訪れた。
 やがて彼女は、ゆっくりと身体を起したが、男を解放する気配も見せず、その顔に跨がった
まゝ余韻を楽しむ風情である。
 そして、再び、ものうげに目の前の二冊の日記帳に手を伸ばした。
               …………………………
○月○日                                      
 数えてみると早いもので、小夜子さんとの、あの初めてのデートから、もう三ケ月になる。
 あれから二回会っているから、今度で四回目になるのだが、俺がそれとなく愛を告白してみ
ても、彼女はさっぱり乗ってこない。
 思い切って、今度は、結婚の申込みをしてみよう。
 やはり、こういった時には或程度の押しが必要らしい。
 女の心を掴むには、押して押して押しまくるのも戦法のひとつだと誰かが言ってたっけ……
 それにしても、彼女の素晴しさはどうだ!
 喫茶店で向い合って話している時でも、彼女の生々とした美しい表情や、熟れた赤い唇を目
の前にすると、俺は全く魅せらてボーッとしてしまう。
 このところ毎晩の様に、彼女の唇を、身体の部分を思い起してオナニーをせずにはいられな
くなった。
 寝床に入って、先日のデートで、こっそりと手に入れた彼女の脱ぎたてのパンティーを顔に
当てると、もうそれだけで興奮してしまうのだ。
 あの水密桃の様な、丸い豊かな小夜子さんのヒップ。
……そして、以前かいま見た股間の割れ目!……それを、この布が包んでいたと思うと、もう
たまらなくなる。
 そうだ……もし、彼女が俺のプロポーズを受けてくれたなら、直ぐに抱きしめて、あの唇に
キスするんだ!
               …………………………
○月○日
 あの山田健作君にも困ったものだわ。
 あんまりうるさいから、月に一回の割で会ってやってるのに、この頃は、毎晩の様に電話を
掛けてくる。
 少し、甘い顔を見せすぎたかしら?
 でも、この前は面白かった。
 デートの最中に、急に生理になったので、トイレで用意の下着に穿き替えて、汚れたパンテ
ィーを紙袋に入れたまゝ彼に捨ててって頼んでみた。
 彼ったら、私がこっそり覗いてるのも知らないで、建物の後ろの塵芥箱の前で、袋からそれ
を出して顔に当ててたわ。
 私、あの時は風邪気味でお風呂も長いこと入ってなかったし、あのパンティーは穿き捨てる
つもりだったから、うんと汚れてた筈だわ。
 それに、生理の前の澱物や経血だってベッタリついていたと思うわ。
 フフフ、それを彼は、顔にぴったり当てて、犬みたいにクンクン嗅いでるの。
 私が呆れて眺めていたら、股の当るところを口の中へ含んで、クチャクチャ舐めて味わい出
したじゃないの。
 私、思わず胸が悪くなった。
 暫くして、素知らぬ顔で帰ってきた彼に、私も気付かぬふりをしていてやったけど、ズボン
のポケットが膨らんでだから、きっと、あのパンティーを捨てずに隠してたんだわ。
 そろそろ、彼とも縁を切る時が来た様ね。
 明日にでも、恋人の立花清治さんに相談してみようかしら?……それはそうと、私に恋人が
居ることを知ったら、健作のやつショックだろうなぁ。
 でも、このまゝにはしておけないわ。
 第一、私と結婚しようなんて気を起したら大変だもの。
 それにしても、あの男、しっこいったらありゃしないから、少し荒療治が必要かもね。
               …………………………
 山田健作の顔の上で、エクスタシーの余韻に浸っていた小夜子の表情に、突然、軽い変化が
起った。
 その美しい瞳を虚ろにして、かすかに眉根を寄せ、深呼吸をする。
 同時に、尻で何かをまさぐりながら、男の顔の上をにじる様に僅かに前進した。
 女の腰が沈み、ネバネバした粘液に覆われた花芯が、今度は男の額のあたりを、ぐっと圧す
る。
 同時に、男の鼻孔をピッタリ覆う形ちになった小夜子のアヌスから、大量のガスが放出され
た。
 そして、その全量が、直接山田健作の鼻孔の中に、文字通り注入される。
「ウウッ……ムーッ」
 彼は悲痛な呻き声を上げながら、全身を痙攣させた。
 その激しい臭気もさることながら、男の身で、女の尻の穴から直接ガスを嗅がされるという
この上もない屈辱が彼の脳神経を直撃したのである。
 同時に、弾ける様な笑い声が、小夜子の口から辺りに響いた。
「アハハハ、アー、おかしい!……ケン、久し振りね、お前が、私のおならに塗れるのは。…
…ホラ、もう一発いくわよ!」
 健作の鼻孔に密着した蕾が再び盛り上がり、二度目の凌辱が繰り返される。
 そして、やや時間を置いて、三回目。
 それは、健作にとって初めての経験ではなかったが、彼の心に改めて、狂おしい屈辱感、被
虐感をかきたてる効果的な辱めだった。
 その間に、小夜子の指が、再び大学ノートに記された山田健作の日記の過去の頁を繰る。
               …………………………
△月×日
 今日の出来事は、俺の記憶に一生残ることだろう。
 それも、良い意味では無く、この上なくみじめで、暗い屈辱的な経験としてだ!
 今日の小夜子さんとの五回目のデートは、滑り出し快調そのものだった。
 紺のワンピースに、藤色のカーディガンを羽負った彼女は、その色白の肌が浮出る様に鮮か
に映り、際立った美しさである。
 二人で昼食の後、人気の無い裏山を散歩するのが、いつものコースだった。
 今日こそは結婚の申し込みをと、心に決めていた俺は、それを切り出すタイミングを計るの
に懸命で、我々の後を追って来る足音には、全く気付かなかった。
 二人が見晴らし良い岡の上に辿り着いた時である。
 足を早めて、我々に追い着いて来た男がいた。
 見れば、我々と同じゼミに居る立花清治である。
 ラグビー部の主将をしている彼は、上背のあるガッシリした体格で、女子学生の人気の的だ
った。
 一時は、高原小夜子との仲を噂されたこともある。
 だから、俺はてっきり立花が、何処かで俺達を見掛け、小夜子さんに用があって来たと思っ
た。
 しかし、彼が声を掛けて来たのは俺の方だった。
 それも、いきなり貴様、よくも俺の女を取ったな!≠ニきた。まるで喧嘩腰である。
 小夜子さんを、立花が自分の女と呼ぶ程、親密な仲とはこれ迄、俺は全く気付かなかったの
だ。
 体力で遥かに勝る相手と、喧嘩して勝てる筈がない。
 俺は、横の小夜子さんに目顔で助けを求めた。
 所が……所がである。
 俺の期待に反して、小夜子さんは素知らぬ顔で黙ったまゝ俺達二人を等分に見守っている。
 俺は途方に暮れて……俺は、そんな積りじゃない……≠ニ小声で答えたが、立花は収まら
なかった。
 いきなり、俺の肩を掴んでグイと引き、足払いを掛け、たまらず、草の上に仰向けに転がっ
た俺の胸を跨いで、ドンと腰を降ろした。
 俺は動転して赦してくれ!≠ニ叫んだが、立花は構わず俺の頚に両手を掛けて首を締めに
掛かった。
 殺される!……俺の心の中に、死の恐怖が渦まいた。
 所が、立花は、俺が窒息寸前に手を離してくれた。
 俺は、恥も外聞も無く助けてくれ! 何でもするから頼む!≠ニ叫んでいた。
 立花はニヤッと笑うと、あの、思い出すだに身が震える屈辱的な要求を出して来たのだ。
それなら、こゝで、俺の小便を飲め!
 と彼が言った時、俺は自分の耳が信じられなかった。
 返事を躊躇っている間に、立花は腰を前進させて、俺の頚に跨がり、ズボンのチャックを下
ろして巨大な一物を取り出し、俺の唇に当てがった。
 グニャリとした肉の塊りが唇に触れ、プンと臭気が漂う。
 俺は、動転の余り正気を失ない、気が付いて見ると彼の一物を口にくわえていた。
オイ、小夜子、俺の小便を飲むこいつの情けない顔を良く見てやれ!
 と立花が言い、彼女が俺の顔を覗き込んだ時のことが、今でも目に浮ぶ。
 チョロチョロと汚水が口中に注がれ、俺がゴクンゴクンと咽喉を鳴らしてそれを飲み始める
と、小夜子さんの表情に激しい蔑みの色が浮んだ。
 汚水の、何とも言えない苦辛い屈辱の味もさることながら、小夜子さんの明らさまな軽蔑を
受けたことが、俺にとって大きなショックだったのは言うまでもない。
 しかも、立花は俺が小水の全てを飲み終えても、未だ一物を俺の口に突込んだまゝである。
舐めろ。死にたくなかったら舐めるんだ
 と立花に言われて、俺は意気地無くもそれに舌を這わせた。
 それが、俺の口中でムクムクと吃立し始めた時である。
 涙で霞んだ俺の視界に、小夜子さんの白いパンティーが映った。
 一瞬、幻覚かと思ったが、今にして思えば、彼女が俺の顔を跨いで立ち、それを俺はスカー
トの下から見ていたに過ぎない。
その白いパンティーが急に視界から消えると、後に黒々と密生した毛の塊りが映り、それが、
急速に俺の顔面に落下して来た。
 途端に、ぐっと重圧が顔に掛かる。
小夜子さんが、立花に向かい合って俺の顔に腰を下ろしたことが判るまで、俺には暫く時間が
掛かった。
 立花の一物が、俺の唇を擦りながら抜かれて、そのまゝそれが、俺の顔に跨がる小夜子さん
のバギナにスッポリと挿入される。
 何と言うことだろうか! 俺の唇の上で、二人の性器の結合が行なわれたのだ。
 しかも、立花の指示で、情けないことに俺は、その結合部をペロペロ舐め続けていたんだ。
 俺の顔の上で、小夜子さんの尻が揺れ、彼女のアヌスの部分が異臭を放ちながら、みじめな
俺の鼻を擦る。
 その内、感じが出て来たとみえ、彼女の尻の動きが激しくなり、二人の結合部からは俺の舌
を伝ってネバネバした彼等の愛液が俺の口中に流れ込んで来た。
 二人の股の下で、それを味わう俺のみじめさ!
 それは、将に地獄の屈辱だった。
 やがて、二人の動きが止まり、立花の肉棒が俺の舌を擦りながら引き抜かれると、小夜子さ
んのバギナからドッと男の精液が流れ出し、俺の口腔を満たす。
 ゴクリと飲み干すと、晒粉に似た生臭い味が咽喉を焼いた。
 彼女は、身体を前に傾けて膣孔を俺の口に押当てる。
 彼女がいきむにつれて、生臭いジュースが際限無く俺の口に注がれていった。
 やっと全てが終って立上がった二人は、身繕いをして、顔をベトベトに汚したまゝ、放心し
た様に地面に横たわる俺を、笑いながら見下ろした。
 その時小夜子さんが身を屈めると、俺の顔の上に、ペッと唾を吐き掛けたのである。
 新たな屈辱に歪む俺の顔を見届けながら、彼女は、更にペッと唾を吐き掛ける。
 それは、小夜子さんの俺に対する訣別の愛想付かしだったのかもしれない。
 彼女の唾でぼやけた視界を通して、彼女の薄笑いを浮かべた蔑みの表情を、今でも俺はハッ
キリ覚えているし、これからも決して忘れないだろう。
               …………………………
△月×日
 今日は、到々山田健作君に引導を渡してやったわ。
 立花君がタイミング良く現れて、健作を組み敷いた所までは、かねての申し合せの通りだっ
た。
 しかし、それからがハプニング!
 健作が、余りに意気地無しで、助けてくれってわめくもんだから、立花君がいたずら心を起
して小便を飲めと命令したの。
 私も、まさかと思ったけど、健作ったら立花君の息子をくわえて、ゴクゴク小水を飲むじゃ
ない!
 あんな情けない男って見たことがないわ。
 胸が悪くなったけど、私も悪乗りして、健作の顔の上で立花君とセックスしちゃった。
 呆れたことにあの男ったら、そのお汁までチューチュー飲むじゃない。
 最後に、健作の顔に唾を引っ掛けてやったら、情けない顔して泣いてたわ。
 きっと、心の底から意気地無しなのね、あの男は。
 でも、立花君とのセックスの間、膣の周りを這い回るあいつの舌がとっても気持良かった。
 そこで、立花君と相談したの。
 その結果、健作を仕込んで、私達の奴隷にしようってことになったわ。
 そして、私達のセックスの時の慰み者にしてやるの。
 それに、私の奴隷としても、うんとこき使ってやる。
 問題は、健作を奴隷にする手段ね。
 実は、私に良いアイディアがあるんだけど、これから時間を掛けて、立花君と二人でもっと
計画を練ることにしよう。
               …………………………
 小夜子はこゝで日記帳を閉じると、漸く健作ことケンの顔から腰を上げた。
 そして、例の男の股間を拘束する鎖を引いて、茶の間に向かう。
 その後から、哀れにも、犬の様に四つ這いになって従う山田健作の動作には、仕込まれた卑
屈な奴隷としてのマナーが泌み込んでいた。
<続く>
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1990年5月スピリッツ5,6月号
(スレイブ通信40号に再掲載)
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2010/08/16