#40地獄に転落した男(後半)
阿部譲二
敗戦時に中国に居た新婚早々の男が、進撃中のソ連軍から逃れ、中国人の女中の兄の家にかくまって貰う。ところが女中の兄はソ連軍の追及を避けるため彼の新妻を自分の嫁として入籍したい、それも見せ掛けだけでなく正式な妻としたいと要求した。泣く泣く承諾した男は妻を諦めるために二人の初夜のベッドでセックスの汁受けにされ妻の便器にされる。 |
そのあと、ルームサービスのコーヒーを片手にソファーにくつろぐ週刊誌の女性記者、小泉
佐知子は、その余りにも悲惨な状況を耳にして、しばし驚きに浸っていたそうである。
なお、以下は、両者の対談を録音したテープの後半であり、B面に収められた休憩後の両者
の会話は、いよいよ佳境に入って行く。
…………………………
「じゃあ、続けましょうか。……エート、先程までの話では、貴方が寄留先の中国人に妻を奪
われ、妻を諦めるための離婚式≠ニ称して、その初夜の床で二人の慰みものにされたところ
まででしたね」
「ええ、それは私にとって、一生記憶から消えない屈辱の経験でした。……しかし、妻の啓子
にして見れば、私のみじめな姿を目のあたりにして、陳の妻としての新生活に入るふんぎりが
ついた様でした。……でも……」
「でも……どうしたんですの?」
「あの、まるで腸を抉られる様な屈辱にも関らず、私は未だ啓子を完全に諦め切れなかったの
です」
「アラー、奥さんの折角の愛想ずかしも、効果無かったのね。……それは悲劇だわ!……だっ
て、それからも、その二人と同じ屋根の下で暮した訳でしょう?……貴方がまだ未練を残して
いる奥さんが、他の男のものになっているのを目のあたりにして我慢し続けるなんて、まるで
地獄じゃないの」
「そうなんです。……でも、それは未だ地獄の、ホンの入口に過ぎなかったのです。……あの
離婚式≠フ翌日、私は、これからはこの家の召使いとして、陳の妹である麗花の指示に従っ
て、家事をする様にと申し渡されたのです」
「麗花さんと言えば、奥さんに付いて来た貴方達の女中でしょう?……じゃあ貴方は、今迄の
女中に、逆に使われる身になったんですね」
「ええ、しかし、今では寄留先の主人の妹なのですから、文句は言えません。……でも、私が
入院中、さんざん追い使ったこともあって、彼女が私に良い感情を持ってなかったことは確か
でした。……この家での家事は、麗花が委されていたのですから、私はその下で逆にこき使わ
れることになったのです」
「でも、貴方は奥さんを譲って、あの、辛い離婚式≠ワで我慢したんでしょう?……せめて
客分として扱って貰う様に要求出来なかったんですの?」
「この地方の男は、家の生計を立てるために働くのがあたりまえで、ブラブラ遊んでいること
は許されません。……私は、悪いことに、足首のギブスが取れず、しかも余り長く放置してい
たために、病院でリハビリを受ける機会を逸して、気が付いた時には、足首が固着して永久に
動かなくなってしまっていたのです」
「と言うことは、一生歩けなくなったんですのね。……まあ大変!」
「田舎のことで、車椅子も手に入らず、私は、犬の様に四つ這いで動き回るしかありませんで
した。……満足に働けない男が、召使いとして家事をやらされるのも止むを得なかったと思い
ます。……でも、そんな私に、麗花は辛く当たりました。……家事の内で、人の嫌がることや
骨の折れることを、全て私に押し付けたのです」
「具体的に言うと、どんなことですの?」
「例えば、床の拭き掃除やベッドの清掃、その他もっともっといやなこともありました」
「ベッドの清掃ってベッドメーキングのことですの?」
「この地方で使っているベッドは鉄フレームのガッチリしたもので、マットレスは藁を詰めた
もの。その上に、シーツの代りに毛布を敷き、布団を重ねます。……毎日この毛布と布団を干
して湿気を取るのが普通です。……陳と啓子の夫婦のベッドには、ベッタリ湿った紙や下穿き
等、前夜のセックスの跡が生々しく残っていて、何時も、私を気の狂うほど悩ましい気分にさ
せました」
「トイレや風呂場の掃除もやらされたんでしょう?」
「前にも説明しましたが、この地方では水道が無く、風呂はありません。……また、トイレも
各部屋に置かれた便器……と言っても素焼の壷ですが……を使います」
「その壷は使い捨てなんですか?」
「いえ、そんなもったいないことはしません。……私の日課として、それを戸外の肥溜めに捨
て、近くの池で洗うのです」
「ウワー、陳夫婦や麗花さんの便器の始末までさせられたんですの?……みじめぇ!」
「そう……毎朝、自分の分を含めて四つの壷を背中に掛けて、四つ這いで肥溜めや池まで行か
される私の姿は、みじめさを絵に描いた様なものでした」
「そうした召使いの生活が、何年も続いたんですのね」
「いえ、僅か三ケ月程の間です。……実は、或出来事で私の生活が大きく変ることになったの
です」
「変るって……良い方にですの、悪い方にですの?」
「勿論、悪い方にです。それも、うんと悪い方……それ以来、私は地獄の底に落ちたのです。
……それは、或る週末の日の朝のことでした。……陳が、仕事で珍しく外泊し、私が朝ベッド
の清掃に夫婦の寝室に入った時には、啓子がひとりで未だ寝ていました。……汗ばむ程の陽気
で、彼女は布団をめくり、下着だけのしどけない寝姿を惜し気も無く私の目の前に曝していま
す。……その熟れ切った女の魅力に、私は思わず目の前がクラクラッとするのを覚えました。
……気が付いてみると、私は、啓子の身体の上に覆い被さって、その唇を吸っていたのです。
……驚いたことに、啓子も、私の唇を吸い返し、私の背に手を回してきました。……驚喜した
私は、彼女の太股を押し拡げると、震える手を自分の怒張に添えながら、啓子の中に侵入しよ
うとしました」
「マー、とうとう、貴方の願いが適ったのね」
「と思ったのですが、その瞬間、啓子の手がグイと私の身体を押し退けました。そして、彼女
は素早く身をくねらせて私から逃れ、ベッドの横へ降り立ちました。……彼女の顔は怒りで青
ざめています」
「判ったわ。……啓子さんは、最初、貴方を陳さんと間違えてたのね。……すんでの所で気が
付いて、逃げたって訳かぁ」
「その通りだったんです。……しかし、それに気付かぬ私は、ことを急ぎ過ぎて彼女の感情を
害したと思い、慌てゝベッドを降り、彼女の足にしがみ付きました。……何しろ、膝立ちしか
出来ないので……本来なら、優しく彼女を抱きしめたかったのですが……」
「それで、彼女は許してくれまして?」
「いゝえ。……啓子は既に身も心も、すっかり陳の妻になり切っていたのです。……彼女は、
私を邪険に足蹴にすると、床に転がった私をそのまゝにして部屋の外へ出て行きました。……
しかし、ことはそれで収まらなかったのです。……間もなく帰宅した陳に、啓子は一部始終を
告げ、私は人妻を襲って強姦しようとした犯罪人としてリンチされることになったのです」
「リンチですって?」
「ええ。……警察は隣りの町まで行かなければありませんし、重罪人でない限り、村の中で処
置する習慣でした。……リンチと言っても、大抵は鞭打ち刑で、強姦未遂罪は十回の鞭打ちと
決まっていました。……私は、村の広場へ引き出されると、裸にされて柱に縛られました。…
…もっとも、私の場合は立てないので、四つ這いのまゝ犬の様に首を柱の根元に繋がれたので
す」
「鞭打ちの処刑人が居るのですの?」
「いゝえ。処刑は、被害者か、その指定した者の手で行われます。……私の場合は、啓子が、
自分の手で鞭を揮うことになりました」
「自分の昔の妻に鞭打たれる気持は如何がでした?……他の人の場合より、ずっとこたえるで
しょうね」
「それはもう情けないものです。……肉体的には勿論、男の力で鞭打たれるより遥かに楽な訳
ですが、その精神的な屈辱たるや大変なものでした。……啓子は、村人達の前で、私の裸の背
中と尻とを交互に打据えました。……鞭は荷馬車用の革製の一本鞭で、女の力とはいえ脳天に
突き上げる様な痛さです。私は、悲鳴を上げて、四つ這いの身体を左右に動かし、尻を振って
何とか鞭の直撃を避けようとしました」
「フフッ、さぞ、無様な格好だったんでしょうね。……アラ、御免なさい。貴方は、それどこ
ろじゃなかったんですものね」
「女に鞭打たれて、悲鳴を上げて尻を振る私の姿は、確かにそれは無様と言うか、滑稽だった
様です。……周囲から、クスクス笑いが洩れましたし、啓子自身、プーッと噴き出して鞭の手
を休めた程でした。……皆の笑いものにされて、私は恥ずかしさで首まで赤くなりましたが、
鞭打ちが再開されると、我慢出来ず、再び悲鳴を上げてもだえるしかなかったのです。……十
回の鞭打ちは、まるで百回かと思える程の長さに感じられ、啓子がもうひとつ行くわよ≠ニ
か思い知ったぁ≠ニ声を掛ける度に、恐しさで全身が震えました」
「きっと、身体に鞭の跡が付いたでしょうね」
「ええ。背中と尻に赤い筋が走り、そこの皮膚が破れて血が噴き出して来るのです。……あと
でその部分が腫れ上り、数日間は安眠出来ない程でした。……勿論、跡が一生創として残って
います」
「鞭打ちの刑を受けた後は、また前の生活に戻ったのですか?」
「いいえ。生活はすっかり変りました。……と言うのは実は、鞭打ちと同時に、私は啓子の奴
隷の身分に落されてしまったからです」
「奴隷の身分ですって? その地方には奴隷制度があったんですの?」
「昔はあったそうです。つまり、地方の豪族の間で戦いが常に行われていた時代には、捕虜を
奴隷にするのが普通だったのです。……しかし、その当時の奴隷は、その頃になると、数える
程しか残っていません」
「でも、少しにせよ奴隷がいたのですね。……」
「そうです。私の村には居ませんでしたが、隣りの村には数人居たそうです。……ですから、
奴隷と言う身分は、未だ公認のものだったのです。……私は、刑の後で村の公証人から、奴隷
の身分について説明を受け、奴隷の印として、頚に鎖付きの鉄製の輪を嵌められました。……
ホラ、私の頚を見て下さい。日本へ出発する前日まで嵌められていた首輪の痕が付いているで
しょう」
「アラ、本当! 野蛮な習慣ねぇ。……で、その村での奴隷の身分って、実際にはどんな扱い
を受けるの?」
「公証人に、奴隷の身分の説明を聞いて、私は気が遠くなる程のショックを受けました。……
つまり奴隷は、永久に水を飲めないのです」
「エーッ、水を飲まなきゃ死んじゃうでしょう?」
「水の代りに、主人の小水を飲むんです。……その他、主人の身体から排泄されるものは、命
じられれば全て口にする義務があるのです。……そのほか、主人の命令には絶対服従で、背け
ば鞭打ちが待っているのです」
「マー、呆れたわ。……それじゃ、貴方はそれ以来、奥さんの小水を飲んで生きて来たってわ
け?」
「そうなんです。……鞭打ち刑の後、奴隷の首輪を嵌めるためひと晩村の鍛冶屋の納屋に寝か
され、翌朝、私は村の公証人に鎖を引かれて、私の主人である啓子のところへ、奴隷として生
まれ変った身体を運びました。……そして、彼女の前にひれ伏して、その足に口づけしたので
す。……続いて、彼女は陳や麗花の前で、仰向けに寝た私の顔に跨がります。……私は、目の
前に近付く啓子の尻を仰ぎながら、命ぜられるまゝに口を大きく開いて彼女の小水を飲まされ
ました。……生れて初めて味わう汚水の味は、私の咽喉を焼き、奴隷の身分を私の脳髄に叩き
込みました。……終った後を舐め清めた後、ついでにアヌスを舌で清める様命じられた時は、
無念さと情けなさで思わず嗚咽を洩らしました。……そして、その晩から、例の離婚式≠フ
再現が始まったのです」
「と言うことは、また、この前の様に、夫婦の夜の営みの慰みものにされたのですの?」
「ええ、それも、毎晩連続でです。……内容も、夫婦のセックス自体が、以前の時より遥かに
密度が濃くなっていて、前戯も長く、終った後の後戯も延々と続きます。……それに、セック
スも一回だけでなく、二回、三回と繰返すことが多く、前戯から後始末まで何度も繰返して舌
奉仕させられる私は、毎夜、文字通りヘトヘトになりました。……それに、以前は、私への愛
想付かしが目的でしたが、今は、奴隷として、道具として一方的に使われるのです。……それ
だけに、どんな屈辱的な命令にも有無を言わせず従わされる無念さは、口に言えないものがあ
りました」
「前の時は、終った後で、二人の下穿きを舐めさせられる辱めを受けたと言われましたけど…
…」
「今度もそうでした。……しかし今回は晩ではなく翌朝、家族が朝食の席に付いている時に、
その部屋の隅に皆の方を向いて正座し、啓子のパンティーと陳のブリーフの汚れを舐めるので
す。……二人の股間の味を朝食代りに味わって奴隷の身分を思い知る様にと言うのが、啓子の
宣託で、併せて、その情けない表情を見て笑ってやろうと言うのが趣旨でした」
「アラアラ、それも又、みじめ極まりないわね。……それで、そんな状態が毎日続いたわけね
……」
「ええ。それから約一ケ月経ち、奴隷生活にもいくらか慣れた頃のことです。……啓子と夫の
陳が、親戚の法事で泊りがけで出掛けました。留守番の麗花にはこき使われるものゝ、久し振
りに夜の勤めから解放されホッとしたのは良かったのですが、ひとつ困ったことが出来たので
す。……それは咽喉の乾きでした」
「判るわ。奴隷に落されたため、啓子さんの小水以外には水分をとれないのね」
「啓子は、トイレの近い方で、一日に四、五回は私の顔に跨がって用を足します。……でも、
味が塩辛いこともあって、咽喉の乾きが完全に癒されぬこともあり、私は常に咽喉の乾きに悩
んでいました。……やはり、ひとり分の排泄する水分では不足だった様です。……啓子が外泊
したその晩は、たまたま暑かっこともあって、咽喉の乾きが激しく、翌朝、フト魔がさして、
一家の飲料水に口を付けてしまったのです。……そして悪いことに、それを麗花に見付かって
しまいました」
「マー、奴隷が水を飲んだら、どんな罰を受けるの?」
「麗花の言うには、両手を手首から切り落されるのだそうです」
「ヘー、でも、貴方の両手は無事に付いてるわね」
「私は、足首が動かないのに、手首まで失っては何も出来なくなります。……私は麗花の前に
土下座して内聞にしてくれと頼みました。その代りどんなことでもすると誓ったのです。……
麗花が私の願いを聞く代りにと、出して来た条件はひどいもにでした。……これからは麗花の
小水も飲むこと。毎日舌奉仕すること。アヌスを舐めること。生理の時に汚れを口で受けるこ
と。……これでは私は啓子の奴隷であると同時に、麗花の奴隷……いやそれ以下の存在になっ
てしまいます。……私は、それはきっと啓子が許さないだろうと反撃してみました。……する
と、どうでしょう、麗花は、私がそれを心から望むと自分から啓子に嘆願しろと言うのです。
それも、全部一時にではなくひとつひとつ順番でも良いと言います。……その嘆願の仕方につ
いても、彼女のシナリオを聞かされ、泣く泣く承服させられました」
「どんなシナリオだったのかしら?」
「それは、順々にお話しします。……先ず、その日の午後、啓子夫妻が帰宅してくつろいだ時
のことです。……麗花が私を足元に引き据えて、こう言うのです。(姉さん。この奴隷ったら
昨夜、私の汚れたパンティーを舐めながらオナニーしてるのよ。……現場を抑えて問い詰めた
ら、こいつ、昔から私のお尻に興味があったそうなの。……病院で寝ている時も、私のプリプ
リしたお尻を眺めて、あそこを舐めて見たいって思っていたんですって。……こいつ、奴隷に
なる前から変態だったのよ)…私は、そこで、麗花に言い含められた通り告白します。(そう
なんです。私は昔から女性のアヌスに惹かれていて、一度舐めたいと思っていたんです)…啓
子は、眉を逆立てて怒りました。(何を言うの! お前は、昔は私の夫だったのよ。私も時に
はアヌスの汚れを舐めさせるけど、それは、お前が今では私の奴隷だから。……それを、女性
のアヌスに興味があるだの、麗花のを舐めてみたいだのと勝手なことを言って。許せないわ!
……そんなに舐めたかったら、明日から私のと麗花のとを毎日舐めなさい。その代り、フフフ
用を足して汚れたところをトイレットペーパー代りに舐め清めるのよ!)」
「アラアラ、とんだ薮蛇だったじゃないの。……でも、トイレの後で汚れたアヌスを舐め清め
るなんて、人間の出来ることじゃないわよ」
「こゝでは、奴隷はもう人間じゃない、……つまり人間並の扱いはして貰えないんです。……
その後、咽喉の乾きを癒すため、麗花の小水も飲ませて欲しいとの願いは、簡単に許可して貰
えました。しかしこれにも、(夫や、家に呼んだ客の小水も要求されたら飲むこと)との、お
まけがついてしまったのです」
「まるで公衆便器ね。……それじゃ、今迄、色んな人の小水を飲まされたでしょうね」
「それは、御想像に委せます。……その他、麗花への舌奉仕は、私から申し出なくても、麗花
が啓子に頼み込んでオーケーして貰った様です。……そして、生理の汚れを口で受けるおぞま
しい作業は、麗花に舌奉仕中に生理になったから、ついでに吸わせてしまったと麗花から事後
承諾を求める形で啓子も了承し、以来、啓子自身も生理になると私の顔の上に座り込む様にな
りました」
「そこ迄いくと、ついて行けないなぁ。……一体、どんな味がするんですの?」
「小水よりもっと塩辛い味ですが、たまらない程生臭いんです。……それより、長時間、顔を
尻に敷かれ続けたり、首を股間に挟まれっぱなしになるので、みじめさは舌奉仕の時より強く
感じます」
「二人同時に生理になったら、どうするんですの?」
「幸か不幸か、二人とも時期がずれていて重なったことはありませんでした。……もっとも、
連続で使われたことがあり、一週間近くに及んだので顔に股擦れが出来る程でした」
「顔に股擦れは傑作ね。……でも朝のトイレの時はどうなの? どちらを先にするの?」
「勿論、啓子です。……毎晩、夫婦のセックスに使われた後、ベッドの横の床に寝かされてい
ますから、朝啓子は目覚めると、直ぐに私の顔に跨がります。……小水が終ると後を舌で清め
て傍の壷をとって啓子の尻に当てがい、壷が倒れない様に仰向けに寝たまゝ手で支えます。…
…すると、壷の上に腰を下ろした啓子の足裏が、私の顔を踏み付けます。……そして、彼女が
用を足している間、私は彼女の足裏を舐め清めるのです。……その後、啓子は、ゆっくりと尻
を仰向けに寝た私の顔の上に移動します。……プンと異臭が鼻を突き、目の前に褐色の糊で覆
われた菊座が迫ってくるのです」
「それを、貴方がペロペロと……オーいやだ。気持悪いわぁー」
「最初は唇で糊を挟み込む様にして、吸いとって、それから舌を使うのです。……奇麗になる
と、啓子は両手を尻丘に掛け、尻割れをぐっと押し拡げます。……私は、舌の先を尖らせて拡
がった菊座の中へ差し込むのです。……啓子は尻を微かに上下させて、舌の先を直腸の中へ吸
い込み、腸壁まで清めさせます」
「ウワーッ、それ、アニリングって言うやつね」
「アニリングは舌奉仕の時に、やらされるもので、行為自体は同じですが目的が違います」
「でも、バックが感じる人なら、清めの時だって気持良くなるんじゃないの?」
「その通りです。……啓子も麗花も、アヌス感覚は発達していましたから、清めの時でも必要
以上に長く、このアニリングまがいの行為を私に強制しました」
「その後、今度は麗花さんの所へ行くのね」
「その通りです。二人の違いは、私に小水を飲ませる時の体位です。……啓子は私の頭を向い
てしゃがみ込み、私の目に軽蔑の視線を注いで辱めましたが、麗花は、逆に私の足の方を向い
てしゃがみ、アヌスを私の鼻孔に当てがいながら飲ませるのです」
「じゃあ、アヌスの臭いを嗅ぎながら飲むわけね。……どんな気持がするの?」
「臭覚と味覚とを同時に辱められるのですから、刺激は強いのですが、啓子の時の様に、みじ
めな姿を女の軽蔑の視線に曝しながら飲まされるのも強烈で、時々、ペッと唾を何度も顔に吐
き掛けられることもあって、めくるめく転落感で気が遠くなります」
「と言うことは、陶酔状態になるってことかしら?……屈辱の極に達すると、そんなものかし
らねぇ。……そこで、屋代さん。随分、色々お話しを伺ったけど、今までのこと全部本当なん
ですの?」
「も、もちろんですとも。嘘を言っても何の得にもならのいのですから」
「それはそうだけど、本当だと言う証拠は何も無いわけね。……人間って本当にオシッコを飲
んだり、ウンコの付いたお尻を舐めたり出来るかしら?」
「で、できますとも。……お疑いなら、私が貴女の実験台になってもいゝ!」
「と言うことは、見ず知らずの私の小水を飲めるって言うの?」
「そうです。必要なら、それ以上のこともします」
「ヘーッ、呆れたわ。……そうね、面白そうだから、私やってみようかしら?」
…………………………
こゝで録音テープのB面が終っている。
その後、小泉佐知子の告白によれば、彼女は屋代澄夫なる老人を車椅子から降ろして床に寝
かせ、その顔面に跨がったと言う。
可成の量の奔流を、老人は一滴も零さずに飲み干し、後をその分厚い舌で舐め続けた。
その余りの心地良さに、佐知子は、何時しか男の顔の上で尻を前後に揺すり、その巧みな舌
奉仕を長時間にわたって満喫したのだった。
その夜ひと晩、そのまゝホテルのその部屋に老人と宿泊した佐知子は、彼の話が真実である
ことを自分の身体で確めた後、何処へ行くともあての無い彼を、自分のマンションへ連れ帰っ
て、半年もの間、舌奉仕兼便器奴隷として、飼っていたそうである。
その後、屋代澄夫は、著名なSMクラブのママに奴隷として売られ、現在、毎夜クラブでの
便器ショーに出演させられているとのことである。
(完)
-------------------------------------------------
1990年1月スピリッツ1,2月号
-------------------------------------------------
2010/08/03