#07続・屈辱のハネムーン 阿部譲二作

新婚旅行で奴隷に落とされた彼は、新居でも彼女のしも奴隷として毎日舌奉仕に使われ小水を飲まされる。彼女の浮気相手の男の妻がたまたま彼の初恋の人でその人にも嬲られる。或る日、彼女の会社時代の女友達を自宅に呼び皆の奴隷として嬲り抜く。それ以来、会社でも女達に嬲られるようになり、ハイキングには彼女らの携帯便器として連れて行かれる。

プロローグ

 平社員の木村和夫は、OLとして父の会社で働く社長のひとり娘、美貌の明美と結婚し
た迄は良かったが、それが彼女とその浮気の相手、彼と同期の田上とで仕組まれた罠と
は知る由もなかった。
 新婚旅行の初夜の事である。明美の言うがまゝにベッドにうつ伏せに寝た和夫は、思い
もかけず、その背に重なった彼女に後手に手錠を…嵌められてしまった。
 自由を奪われた和夫の顔の上に明美の尻が載せられ、彼の鼻孔にはいや応なしに彼女の
尻臭が侵入する。
「さあ、これからが本番よ。臭いだけでなく特別に味を味見させて上げるわ」
 しっとりとした汚れたアヌスが唇に押し付けられ、彼女の命ずるまゝに舌を動かすと、
肛門に付着していた残渣が口中で溶け、ほろ苦い屈辱の味が舌を刺す。
「これが奴隷の接吻よ。これからお前は女の奴隷、それも女の尻を舐める最低の奴隷の身
分に成り下がったのよ!」
 クスクス笑う彼女の声が、耳鳴りの中で遠くに響いた。
ベッドの足元のじゆうたんの上で、投げ与えられた毛布にくるまって、みじめな新婚初夜を過ごした彼は、
翌朝、彼の顔に跨った彼女に小水を飲まされる。
「お前、これからは水分をとるのを止めなさい。いつでも咽喉が渇いていたら、ご主人様
のおしっこが待ち遠しくなるわ。そして、どうか飲ませて下さいって、お前から頑むよう
になるのよ。まあいいざまね!」
 すっかり打ちのめされた彼は、反抗する気力も失せて、両手にトランクを下げて明美に
従い、彼女が借り切った豪華な山荘に着く。
 ここで受話器を取り上げた彼女は、会社に電話して彼女の取り巻きの中のリーダー格の
英子を呼び出した。
「あ、英子? 今、山荘に来てるの。うん、彼も一緒。フフフ、まだよ、彼はまだ童貞
よ。実は彼って、変態なの。マゾって言うのかしら、そうよ、女にいじめられて喜ぶ男が
いるでしょう。あれよ! あ、ちょっと待って」
 受話器を手でふさぐと、彼女は彼に部屋の外へ出るように命令する。暫くして呼び入れ
られた彼に明美はニヤニヤしながら受話器を差し出した。
「英子が話したいんだって。でも、余計なことを言うんじゃないのよ!」
声を低めてくぎを刺す。
「もしもし、私、英子よ。あなたって随分ハレンチな人なのね。いつも会社で私のお尻を
眺めて、いやらしい想像をしていたんですってね。……でもね。フフフ、私ね、御希望通
り、あなたの顔をお尻に敷いて見たくなったわ。それに彼女のおしっこ、どんな味がしたの?
私のと比べさせて上げるわ。とにかく旅行から帰って来たら、私達のグループで気の済むまでいじめてあげるから、
彼女にあまり無理言って困らせないようにするのよ。……
あ、誰か来たわ。じゃ又」
 呆然としている彼に、明美は舌奉仕を強いる。
披女の股間に顔を挟まれ、繰り返し奴隷のサービスを仕込まれるのだった。
 日が西に落ち、夕闇が迫る頃、突然、玄関のチャイムが鳴り響く。
現われたのは和夫と同期入社の田上だった。
二人の前に引き据えられた和夫は二人に文字通りなぶり物にされる。
「明美が君と結婚したのは、彼女がおやじの目を逃れて、大っぴらに浮気を楽しみたいか
らさ。実は、俺が勧めたんだ」
「そうよ。田上さんが、お前ならおとなしいし、うまく仕込んだら一生奴隷として奉仕す
るだろおって、アドバイスしてくれたのよ。人間を奴隷にするためには、二度と反抗出来
ないような辱めを与えて、しかも、それを忘れないように何回も繰り返すのがこつですっ
て。だからお前はこれから、毎日私に奴隷の接吻をして私のお小水を飲むのよ」
 やがて、豪華なダブルベッドの上で、田上と抱き合った明美の股間に顔を挟まれた和夫
は、先ず舌奉仕を命じられる。続いて彼女は彼の顔の上にムズと尻を据え、アヌスを彼の
唇に押し付けると、そのまゝの姿勢で和夫の身体の上に仰向けに寝る。その上に田上が覆
いかぶさった。
「おい、女はこうして可愛がるもんだ。しかしお前みたいな奴隷は永久におしも専用さ!
そこでしっかり女のケツを舐めていな」
「フフフ、舐め始めたわ。しっかり力をこめて吸うのよ! 本当に情けない奴ね。自分の
妻に尻の穴を舐めさせられながら、目の前で浮気されるんだから!」
 彼の頭の上で女の尻が揺れ出し、やがて二人の身体が痙攣し、硬直する。
 そして強い香りの生暖かいねっとりした液が、彼女の股間の谷間を伝わって尻の割れ目
に流れ込み、彼の唇を濡らした。
 二人のミックスジュースを吸わされ、舌による後始末を強いられた和夫は、翌朝、彼女
のトイレットペーパーとして使われ、彼女の尻の割れ目にべっとりついた褐色のものまで
口にさせられる。
 今や完全に二人に征服され奴隷化された和夫を、田上は週に一度貸して欲しいと明美に申し入れる。
「いいわ。お前、田上夫人の美津子さん覚えているわね。週に一回、田上さんの家に泊ま
って美津子さんに奴隷として奉仕しなさい。そうだ、田上さんの話だと、昔はお前、美津
子さんが好きだったらしいわね。フフッ、そうするとお前は初恋の女性に奴隷としてなぶ
られるわけね。その時には忘れずに便器にして貰うのよ!」

奴隷教育
 一週間の予走の新婚旅行を三泊で切り上げて東京に戻ったのは、これも和夫の意志とは
関係なく、出張途上で早々に会社に戻る用のある田上と、明美が相談しての事だった。
 温泉宿でのみじめな初夜に続いて、貸山荘での田上を迎えての二晩は、彼にとって一生
忘れ難い、と言うよりもその性格まで根本的に変えてしまうような異常な体験だった。
 首輪を挟められ、四つん這いしか許されず、終日二人のただれるようなセックスに奉仕させられたのだから無理も無い。
 彼女の宜言通り彼女の小水はすべて口にさせられたし、彼女の命令で一度ならずも二度
までも田上の汚水をも口にさせられた。
 しかし何よりも、転落した彼に対する二人のさげすみを込めたあざけり、そして彼のみ
じめさを殊更に意識させる言い回しは、彼の心を深く傷つけ、二度と回復せぬまでにむし
ばんでしまったのである。
 東京駅で新幹線のホームに降り立った田上と明美は、あたかも仲の良い夫婦のごとく肩
を寄せ合って、楽しそうに談笑しながら出口へ向かい、和夫はその後を二人の荷物を両手
に下げて、とぼとぼと従って行く。
 深く立てた和夫のコートの襟元から、初夜以来とうとう外すことを許されなかった犬用
の首輪がチラチラ見えかくれしていた。
 駅前にはすでに夕闇がしのび寄り、ネオンがまばゆく初秋の夕空に輝いている。
 田上と別れを告げた明美と和夫の二人は、タクシーで新居のマンションへ向かった。
 それは高級住宅地の一角に建てられた南欧風の豪華なもので、明美の父である社長の所
有である。フロア面積もたっぷりあって、入居者の殆んどが芸能人か外人に限られていた。
 二人に与えられたのは南側の最上階で、屋上を利用した広いテラスがついている。
 貧乏に慣れた和夫にとってみれば、文字通り身分不相応な住居だった。
 シャンデリア風の照明に深紅のじゆうたんを敷きつめた豪華なエレベーターが、音も無
く二人を最上階へと運ぶ。
 先に立った明美が部屋の戸を開け、入口のスイッチを押すと、広い玄関の間が明るく照
らし出された。続いて入ろうとした和夫を明美が押し止める。
「ちょっと待って。トランクだけ中へ置いてお前は外に居るのよ」
ニヤニヤ笑いながら彼を見据えた彼女は、和夫にその場で四つん這いになるように命じた。
「いいこと。新婚のカップルが家に入る時は夫が妻を抱いて入るでしょう。私達の場合は
新婚と言っても女主人と奴隷の関係なんだから、主人の私が奴隷のお前を馬にして入るこ
とにするわ。どう? 良いアイディアでしょう」
 得意げな彼女の前で膝を屈めて四つん這いに成った彼の胸はみじめな思いで満たされた。
幸い外の廊下にもじゆうんたんが敷いてあるので、膝は汚れずに済む。
 明美はどすんと彼の背に尻を下ろすと、彼のコートの襟に隠れた首輪をぐいと掴み、脱
いで手に持ったハイヒールで彼の尻をぴしりと打った。彼女の重味を背に這い進み、しき
いを越えて中に入る。後手で戸を閉めた明美は、そのまゝ奥へ行くように命じた。
 和夫の背に跨がった彼女は、次々と部屋のスイッチを入れて行く。広々とした室内が、
そして真新しい家具が、豪華なシャンデリアの下に浮かび上がった。
居間のソファーにくつろいだ彼女は、下着だけになった彼を目の前の床に正座させた。
「また二人だけになったわね。私達のハネムーンは一週間の予定だから、あと三日残って
いるわ。その間にお前の奴隷教育の仕上げをして上げる。いいわね、私の言う事をお前も
繰り返すのよ」
 足を高々と組んで煙草の煙をフーッと吐き出すと、明美は目を細めて足元の和夫を見下
ろす。
「ひとつ、奴隷は御主人に何をされても、おとなしく耐えねばならない」
 ぼつりぽつりと復唱する和夫を満足そうに眺めながら、彼女はついと素足を伸ばして汚
れた足裏で彼の額を捉える。と、それを下に滑らせて彼の鼻を足指で摘んだ。
 呼吸を止められ、思わず開いた口の中に彼女の足指がするりと差し込まれた。それは更
に深く押し込まれ、彼の口腔を存分にかき回す。懸命に耐える彼の目に、さすがに涙が浮
かんだ。
「フフフ、そうそう、我慢するのよ。奴隷は耐える事。判ったわね」
 彼女の足指は更に披の舌を挟み、ぐいとばかり引き出す。
「ひとつ、奴隷は御主人の命令に絶対服従せねばならない。さあ、復唱し終ったら私の足
裏を舐めて綺麗にするのよ」
 和夫の顔に押し当てられた彼女の足裏が彼の顔面を上下し、唇を、そして懸命に伸ばし
た舌を擦る。塩っぱい苦味がロ中に拡がり、やがて動きを止めた彼女の足を、今度は首を
振りながら舌で舐め回す。
「ホラ、今度はこちらの足よ」
 気まぐれに揺れる汚れた足裏を追って夢中で這い廻る和夫の様は、哀れを通り越してむ
しろ滑稽ですらあった。
「プフッ、奴隷にふさわしい良い格好だわ。サアーてと、いいこと。……ひとつ、奴隷は
ご主人に絶えず感謝の言葉を述べる事」
 正座のまゝ、足舐めの礼を言わされる和夫は、さすがにみじめさを意識させられて、赤
くなり口ごもった。
「元気がないわよ。ガソリン入れて上げる」
 トンと肩を蹴って彼を仰向けに転がすと、明美は披の顔に跨がった。和夫の唇が素早く
彼女の股間をまさぐり、排泄口を捜し当てるとそこにピッタリと当てられる。
「随分手際が良くなったわね。でもそれも当然だわ。この数日間、お前は私のお小水を全
部飲んでるんですものね」
 口中に注がれる汚水を咽喉を一杯に開いて胃の腑へ送り込みながら、時折間合いを計っ
て大きく呼吸する。そのコツを体得した今ではもう彼女が手心を加えなくても、一滴も零
さず飲み干す事が出来た。
 しかも微妙に変化するその味を、舌の上で味わい分ける余裕さえ生じていた。
「その内、立ったまゝ私の股に首を入れて飲む事を仕込んで上げる……さあ終ったのよ。
お礼をおっしゃい」
 度重なる辱めの連続に彼の神経も幾分麻痺しかけていたが、その浅ましい行為を自ら口
にする事自体、とりも直さず忘れかけていた屈辱感を新たにかき立てる効果があった。
「さあ、今度は寝室へ行きましょう。そら、言われなくても馬になるのよ。……ひとつ、
奴隷は御主人様の心を読んで気を効かすベし」
 ベッドルームは明美の好みの深いオレンジ色に統一され、広い室内にセミダブルの
ベッドが二つ、ぴたりと隣り合わせに密着させて置かれている。
 窓際にはチーク材のドレッサーに、レターデスクが並び、反対の壁には作り付けのドレ
スクロークに、やはりチーク材のアコーデオンドアがとり付けてあった。
 壁に添って部屋の隅にそれぞれ置かれた三個のスタンドが、柔かな光をシェード越しに
投げ掛けており、ふかふかした毛足の長いじゅうたんが如何にも寝室らしい雰囲気をかも
し出していた。
「そこのベッドをひとつだけ移動するのよ。お前、特に二本足で立つ事を許すわ。早く掛かりなさい」
 彼女の指示に従ってベッドの一方を動かし、もう一方の足元に縦向きに継ぎ足す形に
する。
 もともとツイン方式のデザインなので、二人分の背丈の和良いベッドが出来上がった。
「もう判ったでしょう。お前は私の足元のベッドに寝るのよ。そして私の足がお前の頭に
届くようにするの。そして私がお前の頭を蹴ったら、どんな時でもすぐに私のふとんの裾
からもぐり込んで来るのよ」
「……………」
「もちろん、お前はおしも専用なんだから、間違っても私の股より上に来ちゃ駄目。ちゃ
んと首を私の足の間へ入れて、しつかり舌で奉仕するのよ」
「あ、それからお小水の時は二回続けて蹴るから、大至急もぐって来なさい。一滴も零さ
ないようにしっかり飲むのよ」
 それは彼にとって文字通り屈従の作法だった。常識からすれば形だけの夫婦とは言え、
毎夜、夫が妻の足元に寝かされ、妻の足で頭を蹴られて、おぞましい屈辱の奉仕を命じら
れるとは情けない限りである。
 しかし、初夜の時の様に手錠を嵌められて床で寝かされる事を思えば、贅沢は言えなか
った。それに彼はもはや夫ではなく彼女の完全な奴隷に落とされている。明美と田上の二
人から繰り返し加えられた辱めで、和夫の反抗心はとうに失せてしまっていた。
「さあ、今夜は疲れたからもう寝ましょう。お風呂は明日の朝にするわ。お前、早速奉仕
を始めるのよ」
 化粧を落とし、ネグリジェに着替えた彼女がベッドに入ると、彼も命じられるまゝにそ
の据に頭を近付ける。彼女の足が彼の頭を軽く蹴るのを合図に裾からもぐり込んだ。
「そうよ。しっかり舌を使うのよ。……馬鹿! そこじゃないったら、ホラ、ここよ。……本当に間抜けな奴隷だね」
 ふとんの下の暗闇の中で彼女の股間を求めてもたつく彼の髪を明美の手がぐいと握り、
彼女の太腿が彼の両頬を締め付けて奉仕をうながす。
 教えられた通り、唇と舌を使って先ずアヌスを舐めほぐし、徐々にクレバスに移る。舌
の先を丸めるようにしてラビアの付根を刺激し、クリトリスを軽くはじくように舐め上げ
た。
 満足度が高まって来ると、彼女の手が彼の両耳にかかり、指を耳の穴に掛けて彼の顔を
強く股間に引き寄せる。
 こうして新居での二人の最初の夜が、そして女主人と奴隷の生活が始まったのである。
 朝の日の光がカーテンを引き忘れた窓から差し込み、明美の顔を照らす。
 まぶしそうに首を回したのがきっかけになって目を開いた彼女は、寝起きのはれぼった
い目で時計を見た。
 九時を回っている事を確かめると、おもむろに身を起こす。
と、ニヤニヤしてふとんをめくり股間を見下ろした。
そこには哀れにも昨夜、何回目かの奉仕に精塊尽きて、そのまゝ寝入ってしまった
和夫の頭があった。
「ホラ、もう朝よ。奴隷の勤めが待ってるのよ。……コレ、しょうのない奴だこと」
 明美は邪険な仕草で和夫をベッドから蹴り落とした。床に仰向けに転がった彼の顔の上
に彼女はすかさず尻を載せる。
「さあ、朝のお勤めよ。……ひとつ、奴隷は御主人の排泄物をすべて口にする事……えっ
? 何を言ってるか判らないわ。復唱は良いから、零さずに飲みなさい」
 彼女の尻の下で、もごもご口を動かすが言葉にならず、その内に注入が始まった。
 濃縮された朝の尿は和夫の咽喉を焼き、胃の腑を刺激する。吐き気を懸命に堪えて飲み
込む辛さに涙がツーと目尻を伝った。
「フフフ、大分辛そうね。その味が好きになる迄まだまだ修業が必要だわ。大の方は暫く
慣れる迄許してやるから、後始末おし」
 続いて便器に跨がった彼女の前に正座させられた彼は、今しがたの行為のお礼を言わさ
れた。どもりどもりつぶやく彼の口から、臭いゲップがたて続けに出る。
「失礼ね、私の前で。臭いじやないのよ そうだ、こうしてやるわ」
 明美は彼の髪を掴んで、股間から覗く便座の隙間に彼の首を押し入れた。
「この中なら臭い息を出してもいいわよ。フフッ、それよりこっちの臭いをたっぷり嗅げ
るわね」
 外人サイズの便座と見え、頬骨を縁に掛けて頭を彼女の股間に当てた姿勢で、彼の顔面
は、すっぽりと便器に収まり、その中味と対面する結果となった。
 ブーッと多量のガスと共に排出した塊の異臭がこもり、気の遠くなるような思いである。
上から聞こえる彼女のクスクス笑いが、彼の屈辱感を一層かきたてた。
「良く嗅いでおくことね。いずれお前は私の完全な便器になるんだから。ひとつ、奴
隷は御主人の臭いを嗅いで良く覚える事」
 便器の中に向かっての復唱が耳にこだまして、情けなさが身に泌みる。
 続いて、用便の終った彼女が突き出した尻を、跪いて舐め清めさせられた。
 不潔感をこらえながら、褐色の糊を舌の先で救い上げるようにして女の尻の割れ目から
吸い取って行く。口中に拡がる渋味と苦味、浴びせられる女の嘲笑、それは男として最低
の行為と言われても仕方なかった。
「さあ、舐め終ったら朝御飯の支度をして頂載。今日はうんと忙しい日になるわよ。フフ
フ、何故だか判る?」
 キョトンとしてへたり込んでいる和夫をニヤニヤ笑いながら見下ろすと、明美は彼の反
応を楽しむようにじらしながら気をもたせる。
「いいわ、教えて上げる。今日は昼から英子が皆を連れて遊びに来るのよ。そしてお前は
皆のなぶり物になるの。どう? どんな気持がする?」
「で、でも今日は……皆、会社が……」
「馬鹿ねえ。今日は祭日じゃないの。週末にかけての三連休よ。ちゃんと電話で打ち合わ
せてあるんだから」
「あの、お、お願いです。英子みたいな女になぶられるのは御免です。な、何でもします
から、どうか、どうか許して下さい」
 必死で嘆願する彼を冷たい目で見下ろし、明美はにべもなく拒絶する。
「駄目よ。それに英子みたいな女とは何よ! お前みたいな奴隷がよくもそんな口をきけ
たもんね!」
「…………」
「いいわ、罰として、今日お前から自発的に英子の前にひれ伏して、辱めを請うのよ。フ
フフ、先ずお尻の臭いを嗅がせてもらいなさい。いいざまね。きっと皆の笑いものになる
わよ」

共有奴隷
 玄関のチャイムが鳴ったのは、丁度時計が昼の十二時を打った時だった。
 賑やかな一団が、大袈裟に言うとわっーとなだれを打ってちん入し、家の中はパーッと
明るい雰囲気に包まれた。
これ迄、明美が属していた秘書課の山崎英子を筆頭に、同じ課の瀬川道子そして和夫
と同じ文書課の山本敬子、最後に庶務課の橘朋子の五人である。
 何れも、かつては明美をとり巻くグループ の面々だった。
「お昼用にお寿司を買って来たわ。皆でお話しながら食べましょうよ」
 英子がビニールの風呂敷に包んだ二段重ねの大盛の寿司桶をテーブルにそっと置く。
「そうよ。ハネムーンでのお話、たっぷり聞かせて頂戴」
 英子の腰巾着をもって任ずる、色白のぽっちゃりした入社一年目の瀬川道子が相槌を打
つ。仕事上も秘書課で英子のアシスタントとして見習い中だった。
「ね、ねえ。本村和夫さんって、変態なんですって? アラッ、失礼。そこに居るの気付
かなかったわ。でも、どうしたの? 四つん這いになんかなって。まあまあ、犬の首輪を
嵌められてるのね」
 陽気な性格の橘朋子が、すっとんきょうな声を張り上げた。和夫はと言えば、哀れにも
下着姿で部屋の隅に繋がれている。
 五人の女達は争うようにしてどやどやと彼の周りを取り囲んだ。四つん這いの彼は思わ
ず首を垂れて、皆の視線を避ける。
「あきれた! これが木村さんのなれの果てなの? まるで犬そっくりね」
 職場では彼の向かいの席で事務を執っている山本敬子が、如何にも軽蔑に満ちた口調で
声を上げる。眉の濃い個性的な顔立だが、きびきびした勝気な性格でバレー部員だったと
いう大柄なグラマーである。
「本当! やっぱり昨日英子さんが言っていた通りだね。これでチンチンでもすれば本物
の変態ね」
 敬子の隣で英文タイプを打っている普段はおとなしい小柄な杉山郁代が、感に耐えたよ
うにつぶやいた。
「フフフ、私が命令すれば何でもするわよ。やってみようか」
ニヤニヤしながら、後ろから近ずいて来た明美が皆の間に割り込む。
「これ、お前、チンチンして御覧。御主人の命令には絶対服従する所を、皆に良く見て貰
うのよ。ホレ、どうしたの? もっと恥ずかしい目に会いたいの?」
 それは和夫にとって何とも耐え難い屈辱だった。つい先週迄、会社で対等につき合って
いた同僚、それも女の子達の前で恥を晒すのである。
 もぞもぞと膝で立ち上がると、腕を前に上げ手首を垂らして、辛うじて格好を付ける。
 さすがに皆の顔を見る勇気は無く、首を垂れたまゝだが、首筋まで真っ赤である。
「まあ、元気のない犬だこと。次は三遍廻ってワンと言って御覧」
 手を床に着いて、ごそごそと這い回る不恰好な姿に、女達からクスクス笑いが洩れる。
 最後に、かすれ声でワンと鳴くと、真ん前に居た朋子がたまらずプッと噴き出す。
それが切っ掛けになって、爆笑の渦が湧いた。
「ソラ、面てを上げなさい。お前の情けない顔を皆さんに見て貰うのよ」
 明美が追い打ちをかける。
 恥ずかしさにゆで蛸のようになった顔を上に向けて女達の嘲笑を受けた。
 ニヤニヤ笑いを浮かべた女達が一人一人涙で霞む目に入り、そのあからさまな軽蔑の表
情を認めると、さすがに恥ずかしさで身の縮む思いだった。
「ホラ、お前は英子さんにお願いがあるんだろう。言ってごらん。どうせ恥のかきついで
でしょう? ホーラ、どうしたの!」
 明美の執ような言葉に、和夫はのろのろと英子の前に這い寄る。仁王立ちになって彼を
見下ろす英子に薄笑いが浮かんだ。
「あ、あのぉ、お、願いします。どうか、どうか!……」
「どうしたの? 私に何をして欲しいの?」
「お、お尻の臭いを、か、嗅がして……それから、お、お味を……どうか、お願いします」
 情けなさにさすがに絶句しつつ、とぎれとぎれに声をだす。
「えっ、今、何て言ったの? 良く聞こえないわよ。顔を上げて、もっとはっきりおっし
ゃい」
 英子はニヤニヤしながら、意地悪く彼をうながす。和夫は泣く泣くその恥ずかしい願い
を繰り返す。女達の間にさざ波のように嘲笑の声が走った。
「とうとう、変態の本性を現わしたわね。女のお尻を嗅いだり舐めたりしたいなんて、よ
く恥ずかしくないわね!……でも、お前の願いを叶えてやってもいいのよ。ただし、フフ
フ、お風呂に入っていないから、きっと臭いわよ」
 英子は笑いながらスカートを捲り、ブルーのパンティに包まれた豊満な尻を和夫の目
の前に突きだすと、思わせ振りに左右に揺すって見せる。
「ホラ、ホラ、ホラッ。この変態男! 明美さんの臭いとの違いを良く覚えるのよ」
 こみあげてくる悔しさをぐつと飲み込み、英子の尻の割れ目に顔を近ずける。プンと独
特の臭いが汚れに黄ばんでいるのに気付くと、一瞬ためらった。
 と、突然、誰かの手が彼の後頭部をぐいと押し、和夫の顔はピタリと英子の尻に押し付
けられた。どつと後ろで笑い声が湧く。
 饐えたような尻臭が和夫の嗅覚を捉え、頭の奥がしびれるような屈辱感が拡がった。
一瞬、失神に近い状態に陥ってしまう。
「これっ! お前は、一体、何時まで嗅いでるんだい。こっちへおいで」
 首の鎖がぐいと引かれ、彼は畳の間に導かれた。
「ここで食事の間、しっかり臭いを覚えるのよ。後でテストするからね」
 英子は彼を机の前に仰向けに転がすと、その顔の上にムズっと跨がった。
 どっしりとヒップの重量に鼻を押し消されて、尻の割れ目を通して呼吸を確保するのが
やっとである。
 英子はといえば、皆と談笑しながら寿司をつまんでいる気配。パンティの布地を通し
て辛うじて吸い込む外気に混って、強烈な尻臭が遠慮なく鼻に侵入した。
「さあ、交代よ。皆の臭いの違いを嗅ぎ分けられるように努めるのよ」
 顔の上の重みがスッと消え、山本敬子の顔が覗き込んだ。
「今度は、私よ。ウフッ、情けない頭ね。木村君もこれで私に征服されるって訳ね。もう
二度と対等の口は聞けなくなるのよ」
 大柄な敬子の尻は、英子のそれに劣らぬ重量感で和夫の顔を組敷いた。臭気はそれ程で
はないが、アンモニアの臭いが鼻を衝く。何よりも、普段顔を突き合わせて仕事している
女の子に、こうして辱められている情無さで胸が掻きむしられるような思いがした。
 続いて、あのおとなしい杉山郁代が、如何にも軽蔑し切った表情で彼の顔をじっと見下
ろし、ニヤリと笑みを浮かべて和夫の顔に腰を下ろした。
 小柄な彼女だけに圧力は軽かったが、臭気は独特でしかも強い。おまけに尻を前後左右
に揺すられ、そのたびに披の首はぐらぐら揺れて、女の思うまゝに凌辱されている我が身
をいやという程意識させられた。
 瀬川道子は、跨がる前に、彼の顔を足で踏みにじり、ひとしきりなぶった上、どすんと
腰を下ろした。ウーッと悲鳴を上げる彼の耳にケラケラ笑う道子の声が聞こえた。入社し
たてのこんな小娘に、と無念さに和夫の目の奥が熱くなった。
 最後に橘朋子が跨がって来たが、水玉のパンティに包まれた豊かなヒップを彼の鼻に
軽く押し当てて、薄黄色に汚れた股間の部分の臭気を彼の鼻に刷り込むように、繰り返し
前後に滑らす。彼の屈辱が最高に達した所で、クスクス笑いながら尻を落として来た。

軽蔑といたぶり
 こうして思う存分なぶられた後、食事の終った皆にテラスへ引き出された。四つん這い
のまゝ目隠しをされる。
「さあ、これからみんなで鬼ごっこをしましょう。もちろん、お前が鬼。そして手で掴ま
える代りに、お前の首をスカートに突っ込むの。そして鼻をお尻に当てて、それが誰だか
嗅ぎ分けるのよ。もし当らなかったら、お前は口を大きく開けてその人の唾をいただく
の。どう? 面白いでしょう」
 それは、女達にとっては腹ごなしの格好の運動だったが、彼にとっては屈辱に身が震え
る程の残酷なゲームだった。
「鬼さんこちら、おーしりの方へ。ククッ、ああ、おかしい」
 幸い、さして広いテラスでなかったので、笑い声と足音をたよりに這い進むと、やがて
スカートの布地が顔に触れ、すかさず女の股間に首を入れる事に成功した。キャーッと派
手な声と同時に笑い声が渦巻く。
 首をひねって尻の部分に顔を当て、大きく息を吸い臭気を吟味する。
 先程嗅がされた臭いを懸命に思い出そうとした。
「瀬川さん……ですか?」
「外れよ。私、山本敬子。さ、罰を上げるから口を開けなさい」
敬子に耳を掴まれてスカートの中から引き出され、命じられるまゝに大きく開いた口
の中に、ねばっとする一塊りの唾が吐き込まれた。心なしか淡い酢の味がする。
 悔しさ、情けなさの余り、さすがにウウッと、うめき声が洩れる。
「フフフ、木村君も女の唾を飲まされるなんて落ちたんもんね。よく味を覚えるのね」
 傍から英子のからかうような声がする。
「さあ、続けるのよ。今度は当たるかしら」
 次は、たっぷりとあちこち這いずり廻らされたあげく、橘朋子をこともあろうに明美と
間違えてしまった。皆から散々ゲラゲラ笑われた上、朋子に大量の唾を何回にも分けて口
中に吐き込まれた。
 その度に、喉に拡がるねばねばした液をごくりと飲み込む。目の奥がジーンと熱くな
り、ツーと涙が目尻を伝った。
「自分の奥さんのお尻と、朋子のとが区別出来ないなんて、懲罰ものね。いいわ、臭いだ
けじゃ無理かもしれないから、今度は味を覚えるのよ」
 英子が足で和夫の頭をこずき、尻を蹴って室内へ彼を導く。
 ソファーの前の空間に彼を蹴転がすと、おもむろに尻を下ろした。
「さ、お待ちかねの私のお尻の味よ。お前の舌と唇に、一人一人の違いを良く覚え込ませ
なさい」
 フリルの付いたブルーのパンティが目の前でくるりと剥かれ、英子の白い大きなヒッ
プが、そしてその割れ目のグロテスクな肉ひだがパッと目前に拡がったかと思うと、彼の
顔にピ夕リと密着する。
 ぬめっとしたアヌスの粘膜が彼の唇をにじり、屈辱の接吻を強要した。
 舌を出して付着している粘液を味わい、口中に吸い込む。英子が力むと、その部分の括
約筋が盛り上がり、アヌスの内側が開いてねっとりした分泌液が、そこに付着していた糟
と共に彼の口中に注入され、苦い渋味が彼の口腔に拡がった。
「フフフ、いいざまだわ。おいしいかい? お前の奥さんのと、どう味が違ぅか後で報告
させるからね」
 英子に続いて道子が、そして敬子、郁代、最後に朋子が、次々と和夫の唇をそれぞれのアヌスで凌辱して行った。
 両頬に触れる女達の尻がヒヤリとする冷たさなのに、鼻を覆うじっとり湿ったクレバス
は生暖かく、そして例外なく生臭かった。終った後は、ソファ−にくつろいだ彼女等の前
に跪いて「報告」をさせられた。
 英子から始まって一人一人に、その味を思い出しつつ、真っ赤になってどもりどもり感
想を述べさせられる内に、転落した我が身の情け無さをいやという程脳裏に叩き込まれた
のだった。
 一方、彼女等はニヤニヤ笑いながら、存分に言葉で彼を翻弄する。
「私のが一番苦かったんですって! それじゃ誰のが一番甘かったの?」
 朋子がおどけた調子で聞き返す。
「甘いというより苦味が少なくて……その代り渋味が強いんです……」
「ふーん。苦いのと渋いのとかぁー。お前その内、体験記を書くと良いわ。題名は……
そうね、クックックッ、女性のおしもの味めぐり……はどうかしら」
 一斉に何度目かの笑いが起こったが、そこにはもう、昔の職場の仲間に対する思いやり
のかけらも残っておらず、いやしめ抜かれた変態男への軽蔑といたぶりが溢れていた。
 長いめくるめく屈辱の一日を終えて、べッドの中で明美の股間に顔を埋めた彼は、咋夜
同様、舌奉仕を命じられる。
 今しがた飲まされた彼女の汚水が胃に重く、時折こみ上げるゲップを気付かれぬよう
にそっと押し殺して鼻から出した。
「お前、今日はいいざまだったわね。こうして毎日なぶられるのが、その内お前の歓びに
なるのよ。……それはそうと、フフフ、明日は次のお楽しみを用意してあるのよ」
「…………」
「明日の晩は、お前を田上さんのお宅へ貸す事にしたの。田上夫人の美津子さん、お前の
初恋の人だったわね。彼女にうんと辱めて貰うのよ。いいこと、判ったわね?」
 和夫の舌の動きが一瞬止まり、明美の股間のふとんがかすかに揺れた。
 彼の口から出たくぐもった鳴えつの声が耳に届くと、明美はニンマリして太腿で彼の首
を締め付け、奉仕を続けるよううながすのだった。
田上の家は、郊外の新開地に拡がる新しい住宅地の一角にあった。
 立ち並ぶ殆んどの家が建売住宅で造作の粗さが目立つが、漸く見付けた田上の家はその
中ではましな方だった。
 厚い生垣に囲まれた手入れの行き届いた庭、そして落ち着いた茶色で統一された
こじんまりした二階家の窓からは、白いレースのカーテンが覗いていた。
「やあー、木村か。よく来てくれたな。まあ上がれよ。おい、美津子。お客さんがお見え
だよ」
「はい。ちょっと待って頂戴。今すぐ参りますわ」
 田上は馬鹿にしたような薄笑いを浮かべ、和夫に上がるように顎をしゃくった。
「おい、判ってるだろうな。今日は余計な事を言うと承知しないぞ」
 ぐっと声を低めて田上が駄目を押す。和夫は黙ってうなずくと靴を脱いだ。
「まあまあ、木村さん。お久し振り。本当に御無沙汰してしまって。さあ、狭い所ですが
奥へどうぞ」
 暫く会わぬ間に、やや所帯じみた感じもあるが、彼がひそかに想いを寄せていた、あの
OL時代のしっとりした美貌は相変らずである。頬が心もちふっくらし、身体に丸みが出
て、ぐつと色っぽい人妻振りであった。
「丸一年振りかしら。木村さんたら、披露パーティの時もお見えにならないし、後で家
にお招きした時もいらっしゃらなかったでしょう。うちの人と喧嘩でもしたのかと心配し
てましたのよ」
「おいおい、そんな事があるもんか。木村君はな、お前に惚れていたんで顔を合わせるの
が辛かったのさ。な、そうだろう」
 煙草を手にソファーによりかかっていた田上は、和夫の顔を覗き込んで同意を求めた。
和夫が心持ち顔を赤らめてうなずくと、
「それ見ろ。美津子、お前、入社してから同期の適中でダンスパーティへ行った時のこと
を覚えているだろう。こいつ、ろくに踊れもしないくせに、お前の尻ばかり追い廻してい
たじゃないか」
「うふふ。そうね。木村さんには大分足を踏まれたわ。でも木村さんは結局、明美さんと
結ばれて、目出たし目出たしじゃないの」
 同期入社の心安さもあって、美津子はややおどけた調子でにこやかに応じる。
「ところが、そう目出たしでもないんだな。明美さんから今朝電話があってね、木村君が
お前に告白したい事があるんだそうだ」
「私にですって? 木村さん、何か私にお話があるの?」
「そ、それは、……もう少し後からに……して頂けませんか」
 和夫はしどろもどろである。
 美津子がお茶を下げに席を立った後、田上は和夫の肩をポンと叩いた。
「おい、往生際が悪いぞ! テープは持って来たんだろうな? そら、昨日お前が英子達
のけつを舐めた後、どんな味か報告させられたやつさ。明美から電話で聞いて楽しみにし
てたんだ」
 それは、出がけに明美に手渡されて彼のポケットに入っていた。彼自身、彼の恥ずかし
いその〔報告〕を録音されている事すら知らなかったのである。それは、新婚初夜のあの
屈辱の行為をやはり自らの口から描写させられた時のテープに次いで二度目の〔奴隷のあ
かし〕であった。
「そいつを美津子の前で聞かせるのさ。そしてお前の〔お願い〕を言うんだ。科白は明美
に教え込まれて来たんだろう? うんと彼女に軽蔑されるぞ! こりゃあ楽しみだな」
 コーヒーとケーキを持って美津子が再び現われると、田上はテープレコダーを持ち出し
て机の上に置いた。
「美津子、木村君が面白いテープを持って来ているんだ。彼の告白が入っているんだそう
だから、一緒に聞いて見ようや」
 それは和夫にとって身が震える程の屈辱の時間だった。テープから彼の声が流れ出し、
それに英子の嘲笑が重なると、果たして美津子は眉を寄せ、怪訝な表情でまじまじと和夫
を見つめた。
「ちょっと、テープを止めて。……木村さん、これは一体どうした事なの? この女の声は英子さんね。
それじや、あなた、英子さんのお尻を舐めたのね。そして恥ずかしげもなくその味を英子さんに報告するなんて、
なんて恥知らずなの!」
「明美さんの電話じゃ、英子さんだけじゃないそうだぜ。もう少しテープを聞いて見よう
や。とにかく、この男は変態なんだそうだ」
 スイッチが入り、再び和夫のどもり勝ちのつぶやくような〔報告〕に混って、女達のク
スクス笑いや、まぜっ返すような嘲弄とドッとはじけるような笑い声が続いた。
 それを聞きながら美津子の和夫を見詰める目に、そして表情に、ありありと軽蔑の色が
浮かぶのをまのあたりにして、和夫は予期した事とはいえ身の凍る想いだった。
 しかも彼女の、最初の如何にも汚らわしいといった表情が段々変化し、時折軽蔑の笑い
が洩れ、田上につられてプッと噴き出す場面も出て来た。
「本当に救いようのない変態なのね、木村さんは。ちっとも知らなかったわ」
 テープが終ると、美津子は溜め息をついて和夫を見遣った。先程迄の一目置いた親しげ
な態度が、今度は優越感に満ちた見下ろすような馴れ馴れしさに変っている」
「明美さんの話では、これじゃとても夫の資格は無いし、さりとて今すぐ離婚するのも世
間体があるので、とりあえず彼女の奴隷として飼っておく事にしたそうだ。そして、さっ
きのテープは昨日明美さんの家に遊びに来た英子さん達のグループの面々の前で、こいつ
が恥をさらした時のものなんだそうだ」
「へえー、奴隷ですって。それじや夫婦としてのセックスはしてないのね」
「セックスどころか、毎日奴隷として仕込まれてるらしいぜ。もっとも、それがこいつの
望みなんだそうだ。……な、木村、そうなんだな」
「…………」

尻舐めのお願い
「そう言えば、さっき私にお願いがあるって言ってたけれど……まさか私のお尻を舐めさ
せてくれなんて言うんじやないでしょうね」
「プッ、まさかこの男もそこ迄破廉恥じやなかろうよ……おい、お前、黙ってばかりいな
いで何とか言ったらどうだ」
 和夫の胸中は乱れ、頭の中は火のように熱く顔が真っ赤にほてっていた。
 今朝から明美に口移しに覚え込まされた科白が二人に先手を打たれた形になって咽喉か
ら出て来ない。やっとの思いで重い腰を上げ、ソファーに浅く腰かけている美津子の足
元にひれ伏した。
「あの、どうかお願いです。美津子様の………」
「おい、聞こえないぞ。ははあ、やっぱり舐めたいんだな。美津子の尻を!」
 和夫は黙ってぅなずくと、どもりながら続けた。
「そ、それから……美津子様の……お、お小水を……頂かせてください」
「まあ、いやらしい! この変態男。あっちへ行きなさい、けがらわしいわ。そら!」
 披女の足が彼の丁度もたげかけた頭をまともに蹴り、和夫は不様に床に転がった。
 慌てて身を起こし、再び美津子の足元にひれ伏し、今度は彼女の足を額で押し頂くよう
にして願いを繰り返す。その卑屈な態度は、哀れを通り越してむしろ滑稽ですらあった。
「おい、こんなに頼んでるんだ。同期入社の好誼というより、かってお前に惚れた男に情けを掛けてやれよ」
「フン! こんないやらしい男に惚れられたなんて、迷惑も良い所だわ。ホラ、見てよ、
私の足に鼻を付けてよ まるで犬そっくりじゃないの」
「オイ、木村! 恥のかきついでに、そこでお前の得意の犬まねをして見せろよ。私は人
間ではありません、女のおしもを舐める犬でございってな。ワハハハッ」
 心の奥にその面影を大切にしまっておいた、その初恋の人に見下げられ、軽蔑された
上に犬と呼ばれる……その辛さは和夫の胸を焼き、いっそ落ちる所迄落ちてやれといった
捨て体な心境に彼を狩りたてて行った。
 恥を忍び首筋迄赤く染めて、犬の鳴声を真似ながら四つ足で這い廻り、最後にチンチン
して尻を振って見せる。さすがに美津子もたまらず噴きだしてしまった。
「いいわ、お前が犬並みだという事は良く判ったわ。特別にお情けをかけて上げる。でも
これでお前は、永久に私の前では人間扱いして貰えなくなるのよ。それでも良いのね」
 力無くうなずく和夫の顔に背を向け、美津子はスカートをたくし上げパンティを降ろ
すと、思ったより豊かな白い尻を、惜しげも無く彼の目の前に突き出した。
〔ああ、これでこの人からも変態扱いされ、奴隷として奉仕させられるんだ〕
白桃のようなすべすべした肌に顔を押し付け、尻の割れ目に唇を這わせながら、一種の
感慨めいたものが彼の胸を駈け巡った。
「くすぐったくしちゃいやよ。汚れてるから奇麗に舐めなさい。そうそう、お前なかなか
上手だわ」
「フフフ、いいざまだ。明日から会社でもこうして毎日、英子達に尻をねぶらされるんだ
ろうな」
「あらー、あなた。何か私、感じて来ちゃったわ。こんな気持ちになったの初めてだわ」
 奥津子は和夫の頭の後ろを手で支え、彼の顔に尻を押し付けるようにして、腰をくねら
せ始めた。
「うん、俺も変な気持になって来た所だ。このまゝベッドへ直行しようぜ」
 田上家の寝室は、陽当りの良い二階の南側にある。先に上がった田上がカーテンを閉
め、ベッドカバーをめくる。
 美津子の方は、尻を和夫の唇に頂けたまゝ、そろそろと移動した。
 あわれにも和夫は舐め奉仕を止める事すら許されず、そのまゝの姿勢で髪を美津子にわ
し掴みされ、膝でにじり歩きしながら寝室に引きずられて行く。
「フフフ、吸い着いたら離れない蛸みたいな奴だな。よっぽどお前のアヌスが気に入った
と見えるな」
「そうとも言えないわ。私のアヌスもこいつの唇が気に入ったみたい。私、バックが感じ
るなんて初めて発見したわ」
「おい、どうやら奥様はお前の奉仕が気に入られたぞ。俺達のセックスの間中、しっかり
舐め続けるんだ。いいな」
 ベッドの端から倒れ込むように仰向けになった彼女の股間には、和夫の顔がしっかり挟
み込まれていた。女の尻が辛うじてベッドの端にかかり、大きく開いた足が床を踏みしめ
ている姿勢で、田上が覆いかぶさって来ると、和夫の頭は下へ追いやられ顔がピッタリと
彼女の尻に当たる。
 首を思いきり上に反らし、田上の挿入に邪魔にならぬようにしてアヌスを吸い続けた。
 目の前に田上のペニスがニョキリと突き出される。
「オイ、舌で先を清めるんだ。……フフフ、汚れたまゝで美津子の中に入れるわけにいかんからな」
 アンモニアの臭いとピリッとする粘液の味が舌に泌み、山荘での屈辱の奉仕を想い起こ
させる。挿入が始まると美津子の尻が彼の顔面で揺れ、生臭い臭気が漂った。
 懸命に、彼女のアヌスから結合部にかけて、舌と唇で刺激を続けたが、揺れが激しく
なると田上の陰嚢が和夫の顔面を打ち、みじめさがひとしおである。
「まだよ、まだいっちゃ駄目。……あー、しょうがないわね」
田上の身体が離れると、割れ目を伝ってねっとりした液が溢れ出す。それをもう殆んど
抵抗無しに口にし、吸い清める和夫だった。
 ラビアのひだに舌を延ばし、ズズッと音を立てて白濁した粘液を口中に吸い込み、ごく
りと飲み込む。
 後始末を終えて首を引こうとした和夫は、髪を掴まれてまた彼女の股間に引き戻され
た。
「駄目よ。私は未だ満足してないの。お前の舌で奉仕して頂戴。明美さんにもそうやって
使われているんでしょう」
 和夫の舌奉仕が続き、やがて彼女の太腿がけいれんして達しても、彼女の手は彼の髪を
掴んだまゝ離してはくれない。貪欲に何回も再度の頂点を求めて奉仕を強制された。
 結局、彼が開放されたのはそれから二時間も経ってからだった。
「さあ、良く言う事を聞いたから、お望み通り私のお水を上げるわ。でも、これでお前は
永久に私の前ではおしも専用になるのよ。いいわね」
 ベッドの傍の床に寝かされた和夫の顔に跨がった美津子は、痺れた彼の唇の中にチョロチョロと汚水を注ぎ込んだ。

なぶりもの
 ハネムーンの一週問は過ぎてみると、誰しも短く感じる事が多いが、和夫の場合は一年
も経ったかと思える程様々な、そして一生忘れられないような屈辱的な経験をさせられた
のである。
 結婚後初の出勤の朝、彼はまるで永い永い休暇の後で久し振りに職場に出るような気分
を味わった。
「おお、木村君、おはよう」
「おはようございます。新婚旅行、楽しかったでしょう?」
「よう、色男! 目に隈が出来てるぞ。いや冗談だよ。でも余り張り切り過ぎるなよ」
 オフィスのロビーで行き交う上役、OLそして同僚から次々に声が掛かる。
 和夫の所属している文書課は本社ビル二階、総務部のスぺースのほぼ中央にある。
 ワンフロア形式になっていて、東側の部長室に隣接したコーナーが秘書課で、英子と道
子が机を並べており、西側の庶務課には朋子の姿が見える。
 窓を背にして課員と向かい合っている課長と、その隣りの係長に出勤の挨拶をして、自
分の席に着いた。
向かいの席の敬子と、その隣に並んでいる郁代が、ニヤニヤ笑いながら話し掛けて来た。
「おはようございます。先日はどうも……。あのゲーム面白かったね。臭い、未だ覚えて
いる? フフフ」
「ね、ねえ。今朝も奥さんの、飲まされて来たの?」
「…………」
 和夫としては、あたりをはばかりながら、顔を赤らめて黙り込むしかなかった。
 やがて始業のチャイムと共に、職場には活気がみなぎる。敬子も伝票の整理にかかり、
郁代は英文タイプを叩き始めた。
「郁ちゃん、文書課の分のお茶、ここへ置くわよ」
 秘書課の道子がカウンター越しに声を掛けると、郁代がタイプの手を止めて立ち上がっ
た。このフロアのお茶当番は午前、午後各二回宛、各課の持ち回りである。
 茶碗は各自自前なので、色、形それに大きさもとりどりであった。
「はい、これが木村さんのお茶碗よ。古いのは割れちゃったから、今日からはこれを使っ
て頂戴」
 寿司屋の茶碗並みの大ぶりの容器が、そっと和夫の前に置かれた。何気なくそれに口を
付けると、プーンと覚えのある異臭がする。
 ハッとして顔を上げると、敬子と郁代がニヤニヤしながら和夫をじっと見つめている。
「そうよ、判るでしょう。……それは英子さんのよ、早く飲みなさい。みんな見てるの
よ」
 隣りの秘書課の横にある湯沸場の入口から、英子と道子の顔が覗いているのが見え、
庶務課の朋子もお茶を配りながらこちらをチラチラ見守っている。
 茶碗を持ち直し、思い切って生温いその液体を咽喉に送り込んだ。
 今朝飲まされた明美の濃縮された味に比べると、苦味は薄いが酸味とそれに臭味がミッ
クスして、ともすれば吐き気が込み上げる。
 英子の薄笑いを浮かべた、軽蔑し切った顔が目に入り、一瞬口惜しさがこみ上げて瞼が
熱くなった。
 目をしばたきながら、何回かに分けて飲み込んでホッとする。
向かいの席で敬子がクックックッと忍び笑いを洩らすと、郁代もつられて噴き出しかけ、
あわててタイプに向かってキーボードを叩き始めた。
「おいしかった? フフッ、この次は私のを飲むのよ」
 敬子が周囲を気にしながら声を潜めてささやく。情けなさに目もかすむ思いだった。
 彼女の予告通り二時間程たつと、和夫の目の前に新しく注がれた茶碗が配られた。
 敬子がウインクして、それを彼の胸元に押しやった。
 泡の浮かんだその液体を、不潔感を堪えながら口中に注ぎ込む。それはもう咽喉の乾き
を満たすものではなく、彼の身と心を卑しめる儀式だった。
「木村君、きみい、今日はどうかしてるんじゃないのかい? この契約書は間違いだらけ
じゃないか。いくら新婚ホヤホヤだからといったって不注意だぞ。もっと気を付けてくれ
たまえ」
 係長に油をしぼられるのも当然で、和夫は度重なる屈辱に、仕事も上の空だった。
 席に戻ると、
「お気の毒さま。女性ホルモンの採り過ぎで頭がボケたんじゃないの? クックッ、いい
こと。もうすぐ昼休みだけど、私達と一緒に来るのよ」
 敬子が有無を言わせぬ口調できめつける。
昼になると、和夫は英子達五人に、行き付けの近くのそば屋へ伴われた。
 ここは朋子の叔母の店だとかで、二階の六畳一室を借りて英子達のグループが何時も昼
休みを過す所である。
「ところで、今朝英子さんと私のおしっこを飲んだ時のこいつの顔ったらなかったわね」
 敬子が部屋に入るなり、さもおかしげに口を切った。一方和夫はといえば、二階に上が
るなり英子に馬にされ、廊下を這い進んで来ただけで、もう息をはずませている。
「ほんと。でも、もっとおいしそうに飲まなければ、皆に変に思われるわよ。ホラ、聞い
てんの? お前に言ってるのよ」
 道子が四つん這いの和夫の顔を足で蹴る。
「お待ち遠さま。御注文のお蕎麦よ、そこのテーブルを真ん中に出して頂戴」
 朋子が出前用の長持で運んで来た蕎麦を並べて、一同がテーブルにつく。
 英子は、もはや抵抗する気力もない和夫を、やすやすと組敷くと座布団の上で彼の顔
の上に豊満な尻を載せた。
「さあ、こないだみたいに恥をかきたくなかったら、しつかり臭いを嗅いで覚えるのよ。
コレ、判ったの?」
 英子は彼の顔の上で尻を揺する。
「ウッ、ウ……ウッウッ」
 尻の下でくぐもった声が途切れ途切れに出るが言葉にならない。顔の上に覆い披さる重
圧の合間から辛うじて空気を吸うと、英子の性臭と尻臭のミックスした匂いが否応なしに
鼻に飛び込んできた。
 蕎麦をすすりながらの女達の賑やかな会話が英子のスカートを通して和夫の耳に届くが、
内容はたわいのない職場の噂話である。
 それにつけても、皆に完全に無視されている自分のあわれな立場をしみじみと認識させられたのだった。
 と、顔の上の英子の尻がかすかに揺れ、プスッとガスが放出された。パンティ越しとはいえ、
それはまともに和夫の鼻孔に注入され臭気が頭一杯に泌み渡る。続いてもう一発、
今度はもっと多量のガスが、鈍い音を伴なって彼の顔面にさく裂した。
 新妻の明美に既に再三経験させられた事とは言え、相手が職場の同僚の英子であり、し
かも皆の目の前での辱めである。
 鼻が曲るような臭気とそれに激しい屈辱で脳髄が痺れ、思わず彼の全身がけいれんし
た。
 異様な音と、和夫が英子の尻の下でもがく気配ですべてを察した一同から爆笑が起る。
「ちょっとちょっと、木村君どんな顔してるか私に見せてよ」
「そうだわ、英子のおならにまみれた木村君の顔って、さぞ見物よ」
「フフフ、ちょっと待って。たっぷり余韻を味あわせてやるのよ」
 やっと英子の尻が上がり明りが戻ったが、今迄尻に押し付けられていた目には、覗き込
んでいる幾つかの顔がただぼんやり写るだけで判別がつかない。
「へえー、案外平気な顔してるわ。恥をかかされてるって意識が無いのかしらね」
「男のくせに女のおならを嗅がされるなんて最低よ」
「じゃあ、その最低の男に今度は私のお尻の臭いを覚えさせるわ」
 庶務課の橘朋子の水玉のパンティに包まれた形の良いヒップが落下して、和夫の顔面
を捉えた。
「この前を入れると今度は二回目なんだからね。そろそろ覚えないと承知しないよ。ホラ
ホラ、判ったの?」
 朋子は彼の屈従振りを確認するかのように、和夫の顔の上で尻をニ、三度はずませた。
女達のおしゃべりが続き、一時間の昼休みも大半が過ぎた頃、朋子の尻からやっと開放さ
れた和夫は、四つん這いになって与えられた皆の残り物を口にした。
「手を使っちゃ駄目よ。フフフ、まるで犬そっくりね。情けない男!」
「そうだわ。午前中に二人済んだけど、昼からお茶を配るのは二回だから、一人飲ませな
い人が出るわね。私の分は今ここで飲ませる事にするわ。ホラ! 時間が無いからその位
にしなさい」
 道子が、残り物に顔を寄せて舌を延ばしている和夫の髪を掴んで手元に引き寄せる。
 傍の布巾で彼の顔をぐいと拭くと、そのまゝ頭を股に挟さんで、抑え込むように彼の顔
の上に跨がった。
 パンティを素早くめくると、その部分をぴったり押し付けた。
和夫は口を大きく開けて受け入れ体制に入る。
「アラアラ、明美さんのお仕込みの良いこと。この男、すっかり女の便器になり切っているわ。浅ましいもんね」
 道子はさすがに最初のこととて、出る迄暫く時間がかかったが、一旦出始めると、とめ
どなく続いた。道子に嘲られたように、哀れにもすっかり便器慣れした和夫は、一滴も零
す事無く咽喉を鳴らして飲み込んでしまった。
「ヘエー、あきれた。堂に入ったもんね」
「ね、ねえ。この男、私達専用の携帯便器にしょうよ。トイレの無い所で催した時便利じ
ゃない?」
「フフフ、賛成。じゃあ最後に、恒例のお尻のお味見と行きましょう」
 英子がおどけた調子で言うとクスクス笑いが拡がる。
 これも先日に続いてニ度目だが、英子の〔恒例〕という言葉に込められた〔これから
恒例にする〕の意味を察しての笑いもあった。
 テーブルを片付けた後の部屋の中央に仰向けに寝かされた和夫の顔を先ず英子が跨ぐ
と、思わせ振りな仕草でパンティをまくり、わざとゆっくり尻を落とす。顔の寸前で
それを止めるとゆさゆさと揺すって見せた。
「ホーラ、ホラ。お前の好きな英子さまのお尻よ。この前の時の味と比べてご覧」
 アヌスを吸わされながら、さすがに彼の目には口惜し涙が浮かんだ。上からそれを見下
ろしていた英子は尻を移動させてアヌスを彼の目に押し付ける。
「ほら、お前の涙を拭ってやったんだよ。よく味わいな」
 舌で味わうその粘膜に塩味が付き、無念の思いがひとしお掻き立てられる。
 次々と他の四人のアヌスが彼の唇に押し付けられ、その汚れた粘膜を清めさせられた。
 その日の午後の勤務も、彼にとっては憂鬱の連続だった。郁代と明子の汚水をお茶とし
て飲まされ、それを見守る軽蔑の視線を痛い程感じながら抵抗出来ないもどかしさ、情け
なさは一種の拷問ですらあった。

携帯便器
 それからの一週問は、同じ辱めの繰り返しだった。昼は会社で英子達になぶられ、夜は
新妻の明美に奴隷として徹底的に奉仕させられる日が続いたのである。
 そして、晴天の日曜日。英子達五人に明美が加わって、郊外へハイキングに行く事にな
った。和夫は皆の荷物を持たされて後に従う。
「いいわね。今日のお前は私の奴隷であると同時に、フフフ、皆の携帯便器なのよ。自分
の身分をよくわきまえて、言葉も敬語を使いなさい」
 明美が皆の前で決め付けるように命令する。
「そうよ。この頃、会社でお前が奴隷のくせに、皆の前では私達に対等に話をするのが、
とても不自然に見えてきたの。そんなお前に私、我慢出来なくなって来たわ」
「本当だわ。何食わぬ顔しちゃって、何よ。毎日、私達のおしっこを飲んだり、アヌスを
舐めたりしてるくせに! 今日は、お前の本来の身分にふさわしい言葉使いをするのよ。
フフッ、私達も今日はお前を呼び捨てにして、うんとなぶってやる」
 この一週間の間に、彼女等の態度に大きな変化が生じて来ている事は、彼も肌で感じ取
っていた。初めの内こそ面白半分で彼をいじめていた彼女達が、段々彼を心の底から軽蔑
し始めたのである。
 そして、最初は幾分遠慮勝ちに振る舞っていた郁子や朋子までが、ためらいもなく彼の
顔面の上に汚れた股間を曝し、舌での清めを要求するようになっていた。
 新妻の明美には最早、完全に飼い慣らされて柔順な奴隷に仕込まれつつあったが、職場
の同僚である披女等の場合は、皆が軽蔑の色を隠さず高圧的に出れば出る程、彼の心の中
では強い反発とそれを表に出せない我が身の情け無さが、複雑に渦巻いていた。
「さあー、出発よ。みんなバラバラにならないように固まって歩きましょう。木村! お
前も遅れないようについてくるのよ」
 英子の掛け声で一同は山間の田舎道に歩を運んだ。初秋を迎えた山里は程良く色ずいて、
朝の日差しに柔らかく包まれている。
 やがてハイキングコースが二つに分かれ、中級者向けの山道の方に入ると人影がはたと
途絶え、明美や英子達の笑い声が静まった木立にしみるように吸い取られて行く。
 全員の荷物を持たされ、皆の最後尾について登り勾配の山道を辿って行く和夫の目の前
には、後になり先になりして仲間同志のおしゃべりに余念のない彼女等のヒップが、これ
見よがしに揺れていた。
 この一週間、毎日昼食時に入れ替わり彼女等の尻に顔を敷かれている間に、彼にとって
女達のヒップは一種の威圧感を与える存在になっていた。前を歩く女達のヒップが目前に
迫る度に、それに顔面を敷かれた時の無念さとその臭いや味が連鎖反応の如く思い起こさ
れるのである。
 それは和夫にとっては、残念ながら彼女等の狙いである、繰り返し屈辱を与えて彼を奴
隷化するという計画が着々と成功しつつある事を物語っていた。
 細い山道を辿って行く内に登り勾配が段々緩やかになり、やがて木立が途絶えると、周
囲の明るさが増し、いつの間にか見晴らしの良い丘の上に出ていた。
 あたりには人影も無く、一面の草叢がすがすがしい微風にそよいでいる。
「まあー、気持良いわ。ここでちょっと休想しましょうよ」
「賛成!」
 一同は思い思いにあたりの草終に腰を下ろしてくつろいだ。
「誰か、咽喉の乾いた人はここにお茶があるわよ」
 明美が和夫に近付き、肩の水筒を外すとそれを高くかざしてみせた。
「それと、よかったらこの携帯便器を使う人はいないかしら? フフフ、こいつもきっと
咽喉が乾いていると思うわ」
 皆の間を嘲笑のざわめきが一陣の風のように通り過ぎた。
「私、一番よ!」
 草叢に寝そべっていた敬子がピョコンと立ち上がると、和夫の方へ近付いてきた。
「明美さん。恐れ入りますがあなたの奴隷をちょっと貸して頂けません? 私の便器に使
いたいと思いますの」
 敬子は明美の方を振り返りながら、表情たっぷりにおどけてみせる。
「どうぞどうぞ。どうか御遠慮なく使って下ださい。こいつも毎日会社で皆さんのお水を
飲む所を、向かいの席から敬子さんにじっと見て頂いているって感謝してますのよ。敬子
さんが直接お水を飲ませてやって下さればきっと喜びますわ」
 明美も調子を合わせて、芝居気たっぷりに演技して見せる。
 皆の間にどつと爆笑が渦巻いた。
 敬子は呆然として草叢に座り込んでいる和夫の前に仁王立ちになると、威嚇するように
腰を振ってみせた。
「さあ、お前は奴隷なんだから、奴隷らしく私の便器になりなさい。ほら、ぼんやりして
ないで、便器の格好をしたらどうなの?」
 咽喉を突き上げるように悔やしさが込み上げて来るのをぐっと飲み込むと、彼は仰向け
に寝て身体をずらし、敬子の股間に顔を入れた。ぱっとスカートが拡がって彼の視界を覆
い、白い円柱が、そして大きなヒップが落下して来て、するっとめくられたパンティの
色も判らぬ内に彼の顔面を捉えた。
 彼も今では、大きく開けた口にチョロチョロと汚水が流れ込むタイミングを秘肉の震え
から悟る事が出来たし、咽喉を大きく開けて呼吸の合間に飲み込みながらその味を軽蔑の
色々浮かべた敬子の顔とだぶらせて頭の芯に刻み込む余裕もあった。
 終った後、チューと音を立てて滴くを吸い、舌と唇を使ってクレバスを清める。
「べ、べんきにして頂いて、あ、ありがとう御座いました。とても嬉しく味あわせて頂きました。
ま、またお願いします」
 敬子の尻に向かって、今朝明美に教えられた通りに、お礼を述べる。
「まあ、驚いた。便器にされて喜んでるんじゃないの。人間の皮は着ているけど心の底か
ら奴隷になり下がっているんだわ」
 立ち上がってパンティをたくし上げながら彼を見下ろす敬子の顔は軽蔑に歪み、いき
なりぺっと彼の顔に唾をかけた。
「次は私の番よ。それにしても便器は使った後清めておかなくっちゃね。フフッ、お尻が
汚れるじゃないの。さ、お前、これで顔を拭くのよ」
 朋子が仰向けに横たわったまゝの和夫に、ぽんと湿った汗拭きのタオルを投げた。
 そして、彼がそれで顔を拭うのが待ち切れぬかのように、和夫の顔面に跨がった。
 こうして休憩の度毎に、散々なぶられた挙句、何人かの汚水を飲まされたのである。
 女達に征服されじゅうりんされ続け、内心の反発を表に出す事を許されないまゝに、和
夫の態度は次第に卑屈の度を加えて行った。
 そしてそれにまるで反比例するかのように、彼女達の彼を見る目は益々蔑みの度合い
を深めて行く。空一面の夕焼けを背に山道を帰路に着く道すがら、彼女等の中から誰とも
なく歌が湧き起った。
 その美しいハーモニーをよそに、とぼとぼと荷物を背に付き従って行く和夫の胃は、今
しがた飲まされた明美と英子の汚水で満たされ、心は屈辱の思いに打ちひしがれているも
のの、一方では落ちる所まで落ちたという諦めから来る不思議な安らぎがあり、そして今
や、女達の奴隷としてなぶられる事に一種の陶酔感さえ覚えるのだった。  
〔完〕
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1985年2月スナイパー2,3月号
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2010/05/30